ミクロの決死圏

劇場公開日:1966年9月23日

解説・あらすじ

アメリカ亡命の直後に襲撃され脳内出血となり、外科手術が不可能となった要人を救うため、米政府は医療チームを潜水艦ごとミクロ化し、体内に送り込んで手術する作戦を決行する。だが、脳外科医、循環器専門医、潜水艦艦長、諜報員ら5人のチームは60分以内に患部を探し出し、手術を完了しなければならなかった……。「海底二万哩」のリチャード・フライシャー監督によるSF特撮映画の名作。出演はスティーブン・ボイド、ラクエル・ウェルチ。アカデミー賞では美術賞および視覚効果賞を受賞した。

1966年製作/100分/アメリカ
原題または英題:Fantastic Voyage
劇場公開日:1966年9月23日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第39回 アカデミー賞(1967年)

受賞

美術賞(カラー)  
特殊視覚効果賞  

ノミネート

撮影賞(カラー) アーネスト・ラズロ
編集賞 ウィリアム・B・マーフィー
音響効果賞  
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写真提供:アマナイメージズ

映画レビュー

3.5 これが後の作品に与えた影響の大きさを讃えたい

2018年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

60年代の特徴ゆえか、冒頭からシリアスなサスペンスの様相を呈する本作。一人の要人が昏睡状態に陥ったことから、これをなんとか救おうと、身の危険を顧みない前代未聞のアドベンチャーが幕を開けていく・・・。まずは伝説的なタイトルバックの斬新なデザインを楽しみつつ、潜入ポッドと共にクルーが小さくなっていく際のシュールな描写も目に焼き付けておきたいところ。

医療監修が付いているだけあり、当時としては最大級の専門性と創造性とを融合させた美術セットと特殊効果によって驚きの体内世界が描かれた。今改めて見るとやや動きが乏しく、中盤は緊張感に欠けるシーンも多々あるが、しかし体内で暴れるとどこからともなく白血球が飛来して異物を排除しようとする様など、その精巧さに驚かされる部分も多い。まだCGというものが全く存在しなかった時代の奮闘に敬意を表しつつ、作品そのもの以上に、後の作品への影響の大きさを讃えたいものだ。

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牛津厚信

2.0 微妙だなぁ...

2025年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

難しい

『ウルトラセブン』第31話「悪魔の住む花」は必ずこの作品を喩えにされたし、アチコチで名作としてコメントされる作品ながら観てきていませんでしたので、見てみようと....う~んもの当時にしてはすごいけど「なるほどセブンの元ネタはこれだ~」ぐらいしかコメントできない、SF映像的にはレトロ以上の良さは感じられない作品でした、観なきゃ言えないので、観て良かったとは思っております。

それにしても体内に残った2人や乗り物は...そのままで大丈夫なんですかね?

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金北山を仰ぎ観て育って

4.0 当時のチャレンジ精神は高く評価したい

2025年8月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

ドキドキ

1966年公開
初鑑賞
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監督は『海底二万哩』『トラ・トラ・トラ!』『10番街の殺人』『見えない恐怖』『王子と乞食』のリチャード・フライシャー
脚本は『ブリット』『栄光のル・マン』『レッドブル』のハリー・クライナーと『黒い蠍』のデビッド・ダンカン

粗筋
1時間以内なら人間でも潜水艦でもなんでも縮小できるSF社会
その技術を永続的なものとできることを知っているベネシュ博士がアメリカ亡命途中に狙われた
脳にダメージを負い通常の外科手術では治療は無理
そこで有志が原子力潜水艦に乗り込み細菌サイズに縮小されベネシュ博士の体内に入り脳内の血栓をレーザーで破壊する作戦に挑むのだった
しかし船員の中には始めから裏切り者がいた

主人公がときおりジョークを言うが医療関係者の助言もあり全体的に真面目な映画である
体内に入る過程も思いのほか面倒だ

重ね重ね言うが66年の作品
ビートルズが来日し『笑点』がスタートした年
日本映画といえば『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』
当時は高く評価され精一杯やった感半端ない
現在の技術と照らし合わせて上から目線で酷評するレビュアーは思いやりもなくはっきりいって人間性を疑う
そんなレビューを読むほうがよっぽどがっかり

多くのフィクションに影響与えた古典
久米田康治の『行け!南国アイスホッケー部』でもパロディーとして「ミクロの決チン隊」が単行本に収められている
潜水艦に乗ることもなくおそらく久米田は大まかな内容は知っていても映画の方は全く観てないと推測される

リメイクの企画がだいぶ前からあるが実現していない
大雑把なイメージのアメリカ人だがこういうことにかけては意外にも慎重だ
最新技術で再現してほしいものだが未だに制作開始されていないところを見ると現代の敗北と言っても過言ではない

配役
通信・護衛担当の情報部員のグラントにスティーヴン・ボイド
執刀医デュヴァルの助手のコーラ・ピーターソンにラクエル・ウェルチ
作戦の総責任者のカーター将軍にエドモンド・オブライエン
米国きっての優秀な外科医だがスパイの疑いがかけられているデュヴァル博士にアーサー・ケネディ
スパイの疑いがあるデュヴァルの動きを監視する医療部長のマイケルズ博士にドナルド・プレザンス
潜航艇の開発者で操縦士のビル・オーウェンス海軍大佐にウィリアム・レッドフィールド
作戦主任で医師のドナルド・リード大佐にアーサー・オコンネル
ミクロ化の限界を越える技術を開発した東側の科学者のヤン・ベネシュ博士にジーン・デル・ヴァル
シークレットサービスにケン・スコット
交信員にバリー・コー
看護婦にシェルビー・グラント
技術者にジェームズ・ブローリン
通信士にブレンダン・フィッツジェラルド

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野川新栄

4.5 ミクロの世界の大冒険‼️

2024年5月16日
スマートフォンから投稿

楽しい

怖い

興奮

SFの素晴らしさ、イメージの大きさ、そして映画が与えてくれる夢の楽しさに胸がふるえ、ワクワクさせてくれる名作ですね‼️人間の体内はファンタスティックでサイケデリックなマジカルワールドだった‼️外科手術が不可能なため、潜航艇に医者を乗せ、ミクロ化して注射器で患者の体内に入り、内部から治療するという奇想天外なアイデア‼️ミクロ化が可能なタイムリミットが60分というカウントダウンなスリル‼️敵のスパイがいるというサスペンス‼️そして最大の魅力はサルバドール・ダリがデザインを担当した色彩豊かな美しい "景色"‼️心臓の鼓動を止めて潜航艇を通過させたり、リンパ系の中で海草のような毛状繊維に邪魔されたり、アメーバのような白血球に襲われたり‼️人間の体の中がまるでジャングルのように、深海のように、宇宙のように不思議で恐ろしくて美しすぎる‼️そしてこの作品のアイデアが手塚治虫のものだったと知り、またまた感動‼️いやー、SF映画ってやっぱりいいなぁ‼️

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