ボワニー分岐点

劇場公開日:

解説

インドを舞台に、独立連動の動乱の中にロマンスと活劇を盛り込んだ大作。原題の“ボワニー連絡駅”は鉄道と同時に、愛情や宿命、人生、思想の分岐点を意味する。ジョン・マスタースのベストセラー小説からソニア・レヴィーント「あの日あのとき」のアイヴァン・モファットが共同脚色し「スタア誕生(1954)」のジョージ・キューカーが監督した。撮影はフレディ・ヤング、音楽は「裏切りの町角」のミクロス・ローザ。主演は「裸足の伯爵夫人」のエヴァ・ガードナー、「最後の銃撃」のスチュワート・グレンジャー、「若い河」のビル・トラヴァース(MGM入社第一回出演)。「巨象の道」のエイブラハム・ソフィアの他、フランシス・マシューズ、ピーター・アイリングなどが助演する。

1956年製作/110分/アメリカ
原題または英題:Bhowani Junction
配給:MGM
劇場公開日:1956年11月22日

ストーリー

英国の支配を脱れ、独立への道を歩むインド。拝英の狼火の上るボワニー駅に鉄道警備隊司令官ヴェージ中佐(スチュワート・グレンジャー)が赴任してきた。この日ボワニー駅では脱線事故があり大混乱の駅に降り立った乗客のなかに婦人部隊のジョーンズ少尉(エヴァ・ガードナー)があった。ジョーンズは英印の混血人であったが、彼女の婚約者テイラーも同じ混血だった。テイラーは管区長をしていたが、彼はこれまで英国人の血を半分うけていることから、インド人を見下して暮らしていた。それが今ひっくり返ろうとしている。彼は焦燥感に駆られていたが、ジョーンズとて同じことだった。独立運動は国民会議派が中心だったが、彼らはガンジーの無抵抗主義を守り、唯インド的忍従をもって運動を進めていた。だが英軍の圧迫は無抵抗者にも容赦なく下りテイラーは、これを心地よげに見ていた。だがジョーンズは耐えられなかった彼女に流れるインド人としての血は、英軍を嫌悪しテイラーと別れさせた。ジョーンズはサヴェージ中佐の本部に勤務することになったが、暴動が起こった夜、マクダニエル大尉の暴行を受け抵抗するうちに大尉を殺してしまった。彼女は本部にいるインド人カッセルの家へ逃れた。そこは排英運動を利用し暴力革命を企てる一味の隠れ家だった。大尉殺しが発見され、ジョーンズは警察に拘引されようとした。そこへサヴェージが現われ彼女を弁護した。ジョーンズは一味のことを彼に告げた。たちまちボワニー地区に非常線が張られた。ところがジョーンズは暴力派に拉致され貨物列車に監禁された。一方、次の暴動が列車爆破だと知ったサヴェージは、トンネルに仕掛けたダイナマイトを発見した。間一髪、その時、暴力派が命にかけて爆破しようとした列車が入ってきた。列車にはガンジーが乗っていた。ジョーンズにも遂にサヴェージに無事救われた。

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