ボーイズ・ライフ

劇場公開日:

解説

トバイアス・ウルフの自伝的小説をもとに、楽天的な母親と暴力的な継父の下で思春期を過ごした少年の葛藤と成長を、ノスタルジックにつづった一編。監督は「ドク・ハリウッド」のマイケル・ケイトン・ジョーンズ、製作は「アサシン」のアート・リンソン、エグゼクティヴ・プロデューサーは「バットマン リターンズ」のピーター・グーバーとジョン・ピータースのコンビ。脚本は「ステラ」のロバート・ゲッチェル、撮影は「愛と哀しみの果て」のデイヴィッド・ワトキン、音楽はカーター・バーウェルが担当。主演は「クリッター3」(V)のレオナルド・ディカプリオ、共演は「恋におちたら」のロバート・デ・ニーロ、「スウィッチ 素敵な彼女?」のエンレ・バーキンなど。

1993年製作/アメリカ
原題または英題:This's Boys Life
配給:ヒューマックス=ギャガ
劇場公開日:1993年11月6日

ストーリー

1957年のアメリカ。母親のキャロライン(エレン・バーキン)と息子のトビー(レオナルド・ディカプリオ)は、キャロラインの暴力的なボーイフレンドのロイから逃れ、一攫千金を夢見てユタ州ソルトレイクシティへと車を飛ばしていた。新しい土地で2人は再出発するが、父と母の3人で暮らす理想の家庭環境が心を圧迫するのか、トビーは学校で度々問題を起こしてしまう。ある日ロイが再び姿を現したため、母子はシアトル行きのバスに飛び乗る。シアトルに移り住んで半年、成長期にあるトビーはますます精神的に不安定になり、町の不良グループと行動を共にするようになっていた。一方、キャロラインは、明るくユーモアがあって社交的な紳士ドワイト(ロバート・デ・ニーロ)と出会い、彼に強くひかれる。トビーの生活態度を改めるため、ドワイトの元に預けられることになったが、温厚そうに見えた彼は「おまえを鍛えなおす」と脅かして厳しく当たる。それはしつけというより暴力的な威圧だった。ドワイトとキャロラインは再婚し、彼の家での新しい生活が始まる。やがて、ドワイトは次第に父親としての権威を押しつけ、暴君のように振る舞いはじめた。それは、彼が本当は小心者にすぎないことの現れだった。だが静かな暮らしを望む母親は、反抗するトビーをなだめながら従順に従う。保守的でつまらない町で2年間を過ごしたトビーは町を出ていくことを決意し、大学の奨学生試験を受ける。合格した彼にドワイトは悪態をつき、我慢の限界に達したトビーは、ついに父を殴り倒して母と手を取り合って家を飛び出す。それは、自分の将来の夢と可能性を信じた勇気ある決断だった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0ドワイトの教育は根底に愛が無い

2024年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 厳しい教育=悪ではないはずだ。しかし継父のドワイトの教育方法はどうみても酷い。それはなぜかを考えてみると、その教育の根底に愛が無いからだろう。自分が気に入るような都合の良い存在にしたいだけ。厳しい教育の結果、相手に成長して幸せになって欲しいという気持ちが無い。だからトビーが大学に進学するのも邪魔しようとする。トビーに幸せになって欲しいという気持ちが根底にあるのならば、2人の関係も大きく変わっていたことだろう。

 世の中のパワハラをする人間は、皆似たような思考なのだろう。教育は口実で、自分が威張って気分良くなりたいだけ。そんな歪んだ思考の男を、ロバート・デ・ニーロが上手く演じられていた。

 もう一つ思ったのが、付き合う相手は選ばなければいけないということだ。不良まがいのことをして周囲に迷惑をかけて、怠惰に過ごす人間と付き合って得られるものなど何も無い。それどころか自分の人生の足を引っ張るだけだ。トビーは大学進学によってそこから脱出できたのは幸運だった。

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根岸 圭一

4.0さすがのロバート・デ・ニーロとディカプリオ

2024年6月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

キャストだけで観ようと思う2人です
この2人だけで観応え十分
ストーリーはというと、この2人じゃなかったら観るかなぁ…という感じ
結局子供は親に振り回される存在という事なんだけど、辛くても子供時代をしっかり生きていたらその後の人生は自分次第
「この家はおれの家だからおれの言う事をきけ」っていう親は最低だと改めて思ったし、子供は親の持ち物じゃないのにね
そもそも家って家族全員のものだし
でもあんな父親に育てられながらも実の子供達は素直な感じで良かった
ストーリーより2人の演技に満足で、若い頃のディカプリオはホントに美しいレベルです

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小町

3.5切ない

2019年11月9日
iPhoneアプリから投稿
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ジャーニー

2.5若きレオ

2018年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 レオの歌は下手だ。『ギルバート・グレイプ』の製作年と同じということもあり、レオの役作りがどことなく似ている。時々障害児をやってるのかと思えるほどだった。しかし、髪型をころころ変えるという幼き役者魂を感じました。

 「ワルなんて奴はこの世にはいない。お前を鍛えるためだ」と言うデ・ニーロ。少年の心にはどのように響いたのだろうか。サックスを吹くデ・ニーロには普通の父親像に映ってたんだろうけど。

 友人を「ホモ!」と貶すレオ。その2年後に彼が『太陽と月に背いて』に出演しているのが興味深い(あのキスで目覚めたのか?)。しかし、継父の暴力もイカンけど、成績表を捏造するのもイカンでしょ・・・ここも実話か?

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kossy