冒険者(1970)
劇場公開日:1970年11月21日
解説
戦争の悪夢からさめた1950年代のヨーロッパを舞台として、情熱的に生きたひとりの男を中心に描いたハロルド・ロビンスの同名モデル小説の映画化。製作・監督は「007は二度死ぬ」のルイス・ギルバート。脚色はマイケル・ヘイスティングとルイス・ギルバートの共作。撮影は「バーバレラ」のクロード・ルノワール、音楽はボサノバの王様アントニオ・カルロス・ジョビン、カメラマンはジョン・ハリス、美術はジョン・ホースリーが担当。出演は「ジプシーの唄をきいた」のベキム・フェーミュ、「パリのめぐり逢い」のキャンディス・バーゲン、「ワイルドバンチ」のアーネスト・ボーグナイン、「ミニミニ大作戦」のロッサノ・ブラッツィ、「ラムール」のシャルル・アズナブール、「みじかくも美しく燃え」のトミー・ベルグレン、「野性の眼」のデリア・ボッカルド、「ふるえて眠れ」のオリヴィア・デ・ハヴィランド、「悪女のたわむれ」のリー・テイラー、アラン・バデルなど。テクニカラー・パナビジョン。1970年作品。
1970年製作/アメリカ
原題または英題:The Adventurers
配給:パラマウント
劇場公開日:1970年11月21日
ストーリー
権力と貧困が激突し、革命がたえまなくくりかえされている中南米に、ひとりのケタはずれの男が現れた。情熱的で獣性をひめたその男の名はダックス・ゼノス(ベキム・フェーミュ)といった。彼は10歳にもならぬ頃、故国コルテガイの革命さわぎで、政府軍兵士たちに母と姉を虐殺され、自らも“禿たか”のロホ(アラン・バデル)や父がひきいるゲリラの血みどろな政府転覆劇の目撃者になった。そして、この騒ぎの中で生涯の友“でぶ猫”(アーネスト・ボーグナイン)とダックスへの恋の情熱に燃えたロホの娘アンパロ(リー・テイラー・ヤング)と知りあった。やがて革命は成功し、ロホはコルテガイの大統領になり、ダックスはイタリア大使に就任した父と部下の“でぶ猫”とともにローマに向かった。ハイメは、まずダックスを、世界的な銀行家デ・コイネ男爵(ロッサノ・ブラッツィ)の息子ロバート(C・ロバーツ)の学ぶ特権階級の学校に入れた。そこで彼はたちまちリーダーとなってしまった。24歳になったダックスは、親友のロバートやセルゲイとともに社交界を征服、彼らのまわりには女たちがむらがってきた。しかし、そんなある日、父親ハイメが暗殺されたため、ダックスは急きょ故国へ戻った。コルテガイは今や、ロホの独裁政治に国民が反旗をひるがえそうという気配があった。しかし、彼は再度故国を離れ、ローマへ舞い戻った。ローマでしばらく気ままな生活を送った後、ダックスは巨万の富を相続するスー・アン(キャンディス・バーゲン)と結婚したが、長続きはしなかった。彼女は離婚後、世界的なドレスメーカーとして成功していたセルゲイと再婚、ダックスは独身時代に戻り甘い生活にひたっていた。かつての父親の友人マルセル(シャルル・アズナブール)も、いまや大船船主になっていた。一方、コルテガイでは、新しいゲリラのリーダー、エル・ロボがロホ大統領へ反旗をひるがえしていた。ダックスはロホとマルセルの裏切りを察知し、エル・ロボ側についた。ダックスからの情報を得たエル・ロボは、一挙にロホを打倒した。コルテガイに新しい自由が訪れ、その勝利の輝きの中で、ダックスは昔の恋人アンパロと再会した。しかし平和は長く続かず、コルテガイはエル・ロボの独裁政治の暗雲がたれこみ始め、その中でダックスは暗殺されてしまった。(パラマウント配給*2時間47分)
スタッフ・キャスト
- 監督
- ルイス・ギルバート
- 脚色
- マイケル・ヘイスティングス
- ルイス・ギルバート
- 原作
- ハロルド・ロビンズ
- 製作
- ルイス・ギルバート
- 撮影
- クロード・ルノワール
- カメラ
- ジョン・ハリス
- 音楽
- アントニオ・カルロス・ジョビン