ブラッフ
劇場公開日:1979年12月1日
解説
なうてのサギ師2人が力を合わせて、カジノの女ボスを見事にひっかけるまでを描いた喜劇映画。製作はマリオ・チェッキ・ゴーリ、監督は「笑激のギャンブルマン」のセルジオ・コルブッチ、脚本はアルドゥイノ・マイウリ、マッシモ・デ・リタ、撮影はマルチェロ・ガッティ、音楽はレリオ・ルタツィが各々担当。出演はアドリアーノ・チェレンターノ、アンソニー・クイン、コリンヌ・クレリー、キャプシーヌなど。
1976年製作/イタリア
原題または英題:Bluff
配給:東映洋画
劇場公開日:1979年12月1日
ストーリー
1930年代のヨーロッパ。暗黒街にその名をよく知られたサギ師のバング(アンソニー・クイン)は、刑務所行きの囚人護送列車に乗せられていた。かねての手筈どうりに脱走しようと、便所にゆくと先客がいた。この男もサギ師で、名前はフェリックス(アドリアーノ・チェレンターノ)。驚くバングを尻目に、天井からフェリックスは脱出していった。列車を飛びおりたフェリックスは屈強な3人の男に拾いあげられ、有無を言わせず、とある波止場に停泊中のカジノ船に連れて行かれる。だが、女ボスのべル(キャプシーヌ)は、彼を見ると「違う男だ」と子分たちをどなりつけた。どうやらバングと間違えられたらしい。命からがら船を逃げ出したフェリックスは、レストランで食事中に、カジノ船で見かけた娘シャーロット(コリンヌ・クレリー)と再会する。彼女と意気投合したフェリックスはホテルに直行。いざべッドインという瞬間、フェリックスは彼女にシャンパンのビンで頭をなぐられ失神してしまう。気がついた時には、べル一味にかこまれていた。フェリックスは殺される代りに、四万フランでバングを脱獄させる仕事を引き受ける。牧師に化けたフェリックスはバングの脱獄を成功させた。バングと引き換えに四万フランを受け取ろうとするフェリックスの眼前で、バングが札束をひったくり逃走する。必死に追いかけたフェリックスに、バングは「お前を試してみたのさ」と言う。バングは前にベルをひっかけたことがあり、べルは以来、バングを目の仇にして復讐の機会を狙っていたのだった。バングは、フェリックスのサギ師としての才能を認め、かくして2人のサギ・コンビが誕生した。高級紳士服、十万フランのブローチと獲物はエスカレートしてゆく。ある日、フェリックスの前にシャーロットが現われる。彼女はバングの娘で、父の脱走を成功させるためにべルに協力していたのだ。バングの最大の狙いは、再びべルをひっかけることだった。だだっ広い沼地を買い込むと、ジークフリードの莫大な財宝が眠っていると称して発掘作業を開始する。さらに財宝の一部が発見されたという新聞号外、考古学教授のラジオ談話で、べルも信用しはじめる。それらがすべて、バングらが仕組んだものとは夢にも思ってなかった。そして発掘現場を見に行った際、財宝のつまった石棺が発見され、べルは土地を入手しようと決意する。売りしぶるバングを説得して、土地の権利書を一億フランで買い取ることになった。バングとべルが取り引きしてる間に、シャーロットが密に小箱を持ち出す。この小箱の秘密の部分に高価な宝石が隠してあり、それまでの苦心の数々はみな小箱を入手するためだったのだ。シャーロットから、そのことを聞かされたフェリックスは、といって一億フランを見逃す法はないと、再びカジノ船に乗り込み一億フランをつかんでトンズラに成功。追手を振り切り、今や愛しあう仲のフェリックスとシャーロット、そしてバングを乗せた軽飛行機は大空に舞い上がってゆく。
スタッフ・キャスト
- 監督
- セルジオ・コルブッチ
- 脚本
- アルデュイノ・マイウリ
- マッシモ・デ・リタ
- 製作
- マリオ・チェッキ・ゴーリ
- 撮影
- マルチェロ・ガッティ
- 音楽
- レリオ・ルタツィ
- 字幕監修
- 岡枝慎二