フォーリング・ダウン

劇場公開日:

解説

ロサンゼルスを舞台に、日常生活に疲れた平凡な男が理性を失い、数々の事件を起こしていく姿を描くサスペンス・スリラー。監督は「フラットライナーズ」のジョエル・シューマカー。製作は「プラトーン」のアーノルド・コーペルソンと、「キンダガートン・コップ」の脚本を共同執筆したティモシー・ハリスとハーシェル・ワイングロッド。エグゼクティヴ・プロデューサーは「ジャック・サマースビー」のアーノン・ミルチャン。脚本は本作がデビュー作となるエブ・ロー・スミス。撮影は「マイアミ・ムーン」のアンジェイ・バートコウィアク。音楽は「生きてこそ」のジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。主演は「氷の微笑」のマイケル・ダグラス、「ランブリング・ローズ」のロバート・デュヴァル。ほかに「パリス・トラウト」のバーバラ・ハーシー、「黄昏のチャイナタウン」のフレデリック・フォレスト、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のチューズデイ・ウェルド、「トータル・リコール」のレイチェル・ティコティンらが共演。

1993年製作/アメリカ
原題または英題:Falling Down
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1993年7月24日

ストーリー

1991年6月12日、猛暑のロサンゼルス中心部付近。ハイウェイの大渋滞の列の中に、Dフェンスというニックネームで呼ばれる男(マイケル・ダグラス)の乗る車があった。Dフェンスは、突然車を乗り捨て、別れた妻のベス(バーバラ・ハーシー)と娘のアデル(ジョーイ・ホープ・シンガー)に電話をするため歩き出した。コンビニエンス・ストアで両替を断られたDフェンスは、しかたなくコーラを買おうとするが、アジア系の店主は85セントを要求し、レジで2人は小競り合いになる。怒り狂ったDフェンスは店主から奪ったバットで店内を破壊するとコーラの代金50セントを置いて店を出た。やっと電話をかけたDフェンスだったが、相手は話し中。からんできた2人のチンピラを撃退したDフェンスは、再びベスに電話をかける。アデルの誕生日プレゼントを渡したいと言うが、家に来ることを拒否される。しかし彼はその言葉を遮るようにプレゼントを持って訪ねると伝えた。その時、先刻のチンピラが仲間を連れて車で現れると、マシンガンを掃射。Dフェンスは無傷だったが市民に多数の死傷者が出た。チンピラたちは車の運転を誤り、事故を起こした。Dフェンスは彼らのマシンガンやショットガンを奪い、立ち去った。ハンバーガー・ショップの店内でマシンガンを乱射し、払い下げ軍用品店店主ニック(フレデリック・フォレスト)を殺害し、バズーカ砲を奪い、その上そのバズーカで道路を破壊するDフェンス。ロス市警のプレンダーガスト刑事(ロバート・デュヴアル)は、そんな一連の事件に共通するパターンを見て、密かにDフェンスのことを調べあげ、彼を慕う刑事サンドラ(レイチェル・ティコティン)と共にDフェンスの足どりを追った。2人はDフェンスの元妻ベスが住むヴェニス・ビーチに行く。ベスは彼らから逃れるが、やがてDフェンスが現れた。サンドラは彼に撃たれる。プレンダーガストはDフェンスを棧橋に追いつめ、自首するように説得を試みるが、Dフェンスはいきなり銃を向け、プレンダーガストは彼を撃つ。彼は息をひきとるが、その銃は実は玩具だったのだ。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第46回 カンヌ国際映画祭(1993年)

出品

コンペティション部門
出品作品 ジョエル・シュマッカー
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

4.5おっさんには響く映画

2024年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

真面目に働く日々だった男がふとしたことをきっかけになんとか保っていた理性が切れてしまう

運悪く歩く先々で嫌なやつに遭遇してしまうが、運良く都合の良いように進んでしまう

差別や世の中の不条理をこれでもかと詰め込まれ、言ってることややってることはめちゃくちゃだが憤り、怒りの表現が響く

舞台は昔のアメリカだが似たようなやつは日本にもたくさんいる

主人公のおっさんは観ていて他人事には感じなかった
いつか自分も、自分の中の何かが切れてしまいそうで

壊れてしまったおっさんへの共感も含め、様々な意味で悲しい物語だった
だが、おっさん お前だいぶ元々悪いぞ

コメントする (0件)
共感した! 0件)
高い坂

2.5公開当時に観てたけど再鑑賞。 観る人によっては楽しめるだろうけど、...

2024年9月3日
iPhoneアプリから投稿

公開当時に観てたけど再鑑賞。
観る人によっては楽しめるだろうけど、メンタルが落ちてるタイミングで観るんじゃなかった… 呼ばれるように検索して観てた。D-フェンスの母親のくだりとかキツくて観てられなかった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Mk.plass

アメリカ人のイラつきの原因がてんこ盛り

2023年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

マイケル・ダグラスのリスキーな映画。人種差別主義てんこ盛り。マイケル自身が述べているように、出演オファーが来たときは出演を躊躇したそうな。あまりにも危険すぎる内容だったとのこと。アメリカ人の黒人や韓国人に対する見方って、こんな感じなんだろうな、と感じたけどね。保守的米国人が古き良き時代と、徐々に変化する社会の変化の狭間で、不安とストレスを感じ、見かけ上は人種平等とかきれいごと言ってるけど、良き時代の米国人の心底ではマイケルのような湧き上がる差別意識、保守的思想が強いのだろう、と感じました。国に尽くしてきたが無視され、ただ単に家に帰るだけだったのが、いろいろ邪魔が入り、それさえも自由にならないのか、イラつくばかりの主人公。度々起きる白人による集団銃撃事件の犯人には主人公と似たような心情に陥っているのではないかと感じましたね。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
kio

3.0恐るべし執着心

2023年5月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怒りのキッカケって何でも良いのかも。
「こうじゃないとダメ」という人間はいつか暴走する。
大概、「人に迷惑かけちゃいけない」と自分本位で生きてる奴ほど他人に迷惑かけてる。

目的のためなら手段選ばない…
マイケルさん迫真の演技でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
yuu