フィラデルフィア・エクスペリメント
劇場公開日:1984年10月27日
解説
第二次大戦中の海軍の秘密実験に端を発したタイム・ワープを描く冒険SF。当初ジョン・カーペンターが監督するはずだったが、彼は別の映画に取りかかったので、「アイス・パイレーツ」のスチュアート・ラフィルが監督に起用され、カーペンターはエグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされている。製作はダグラス・カーティス、ジョエル・B・マイケルズ。ウォーレス・ベネットとドン・ジャコビーの原作に基づき、ウィリアム・グレイとマイケル・ジャクヴアーが脚本を執筆。撮影はディック・ブッシュ、音楽はケン・ワンバーグ、特殊効果はマックス・W・アンダーソンが担当。出演はマイケル・パレ、ナンシー・アレン、ボビー・ディ・チッコなど。ユタ州ウェンドーバーとソルト・レーク・シティでロケ撮影された。日本版字幕は清水俊二。CFIカラー、ビスタサイズ。1984年作品。
1984年製作/102分/アメリカ
原題または英題:The Philadelphia Experiement
配給:松竹富士/東北新社
劇場公開日:1984年10月27日
ストーリー
第二次大戦中の43年、米海軍はフィラデルフィア水域でロングストリート博士指揮の秘密実験を行なった。味方の船を敵レーダーに探知されないようにする実験で、水兵のデイヴィッド(マイケル・パレ)とジム(ボビー・ディ・チッコ)が実験機械のスイッチを入れると、駆逐艦エルドリッジはレーダーのみならず、実際に海上からも姿を消してしまった。しばらくして、再び出現したが、エルドリッジでは乗組員が大火傷を負ったり、艦の壁や甲板に身体がめりこんだりしていた。デイヴィッドとジムは、時空間をトリップして84年のネヴァダ州の砂漠に出現する。とある町でヘリコプターに威嚇射撃をされて、あわてて逃げ出した。2人は軽食堂に入り生まれて初めて見るTVに驚く。ジムの手が異常に赤くなり、2人はいあわせたアリソン(ナンシー・アレン)を人質にして逃げ出した。一方、へリが2人を威嚇した現場ではロングストリート博士が、軍艦のレーダーを発見し、衝撃を受ける。博士は41年前と同じ実験を今度は砂漠のゴースト・タウンを対象に行なったのだ。ジムは病院に運び込まれたが、激しい痙攣を起こし、赤い電磁波に包まれて消滅した。今回の実験のエネルギーがあまりに膨大なものだったので、時空の連続体にひずみが生じ、巨大な裂け目が現出し、さまざまな異常気象を発生させた。軍は秘密を守るため、デイヴィッドとジムを追う。いつしかデイヴィッドを愛するようになっていたアリソンは、彼と一緒に彼の故郷カリフォルニア州サンタポーラに向かった。父はすでになくなっていたが、ジムは生きていた。年老いたジムは、彼を見ても無視しようとする。「彼は気違い扱いされたのよ」とパメラ夫人がいう。デイヴィッドとアリソンは、実験場であるドライウェルズ基地へ乗り込んだ。実験の影響で空にできた渦があらゆるものを吸い込み、地球とそのものにも危機が迫っていた。エルドリッジ号にもどり、実験エネルギーのスイッチを切らないことには、ひずみは直らないとロングストリートは語る。デイヴィッドは愛するアリソンに別れを告げて、渦の中に入っていった。彼はエルドリッジ号内に降りると、スイッチを切ることに成功する。そして、再びドライウェルズ基地に帰還することにも成功し、アリソンと固く抱きあうのだった。(松竹富士/東北新社配給*1時間42分)
スタッフ・キャスト
- 監督
- スチュワート・ラフィル
- 脚本
- ウィリアム・グレイ
- マイケル・ジャノーバー
- 原作
- ウォーレス・ベネット
- ドン・ジャコビー
- 製作総指揮
- ジョン・カーペンター
- 製作
- ダグラス・カーティス
- ジョエル・B・マイケルズ
- 撮影
- ディック・ブッシュ
- 美術
- Chris Campbell
- 音楽
- ケン・ワンバーグ
- 編集
- ニール・トラビス
- 特殊効果
- マックス・W・アンダーソン
- 字幕
- 清水俊二