美女と野獣(1946)

ALLTIME BEST

劇場公開日:2022年12月30日

解説・あらすじ

詩人・劇作家・映画監督など多彩な活動で知られた芸術家ジャン・コクトーが、マリー・ルプランス・ド・ボーモンによる名作童話を原作に、幻想的な映像美で描いた恋愛ファンタジー。

美しく心優しい娘ベルは2人の姉に虐げられながら暮らしていた。ある日、姉妹の父は森の奥へと迷い込み、不思議な古城にたどり着く。父がベルへの土産にしようと庭に咲いていた1輪のバラを摘み取ると野獣が現れ、バラを盗んだ代償として、命と引換えに娘を1人差し出すよう脅す。父を助けるため自ら城へ行くことを望んだベルは、野獣の恐ろしい姿に怯えるが、次第にその純粋さに心ひかれていく。

後に「ローマの休日」「ベルリン・天使の詩」などを手がけるアンリ・アルカンが撮影監督を務め、名作曲家ジョルジュ・オーリックが音楽を担当。

1946年製作/96分/G/フランス
原題または英題:La belle et la bete
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
劇場公開日:2022年12月30日

その他の公開日:1948年1月(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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(C) 1946 SNC (GROUPE M6)/Comite Cocteau

映画レビュー

5.0 天は二物以上を与えた‼️

2025年10月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

泣ける

興奮

幸せ

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活動写真愛好家

3.5 レトロな味わい『美女と野獣』

2025年7月16日
Androidアプリから投稿

ジャン・コクトー監督/1946/仏
古い作品だと感じるが、レトロな雰囲気はかえって話の雰囲気にマッチしてよい感じ。独特な空間やインテリアが楽しい。

野獣は被り物感が強い (実際そうなのだろうから仕方ない 笑)。這う、ジャンプする、吠えるなど、ワイルドさがほしかった(大変だとは思うが…汗)
川でペチペチやっているところは可愛らしい。この野獣は紳士で強そうでありながら、繊細で恥ずかしがり屋で母性本能をくすぐる。(ベルが放っておけなくなるのもわかる)。
それにしても、魔法が解けた王子の顔が兄の友人の顔だというのは、変な話だろう。入れ替わってしまったということなのか?また、人間にもどった王子様が、ジャーン!登場!という感じではノリが軽すぎた。

ベルが、美しいだけでなく賢く好奇心旺盛だったというところは面白かった。

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あまおと

4.0 男の二面性

2024年3月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

野獣の屋敷にやってきたベルが、屋敷に部屋まで導かれていく光景が何とも幻想的。

動く腕の燭台達と美しいベルの対比。廊下を滑るように進む彼女がうかべる戸惑いの表情と、ローブが風になびいて作るドレープの美しさ。

(スローで再生されるこのシーンの為に、どれだけの試行錯誤がなされたのか。ここを観るだけでも、この映画を見る価値があった。これは詩からの発想を映像に忠実に落とし込んだのだろう。コクトーの詩は知らないが、百人一首にある「天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」という歌が思い出された)

恐らくどこからか彼女を見ていた野獣は、この時 彼女に一目惚れしたのだろう。気を失ったベルを部屋に運ぶ際、彼女の着物がドレスに変わるのは、その美しさが崇拝の対象になったということだろう。だから服装から髪型まで理想の形へと変えずにはいられなった。

崇拝の対象でありながら我が物としたい衝動。しかし自分は醜い野獣の姿。せめて見栄え良くしようと、普段以上に着飾って晩餐の席に望む。何ともどかしい事か。

ベルとしても驚きだっただろう。恐れていた野獣が自分にかしずき主人と崇め、耳をピクピクさせながら自分の手から水を飲む。父の見舞いに行くと言えば、一週間で戻らねば自分は死ぬと言いつつそれを認め、信頼の証に宝の眠る神殿の鍵を渡す。そんな姿にベルも心動かされていったのだろう。

しかし最後、野獣から戻った王子の能天気な事。そして最後には宗教絵画さながらに二人で天に昇っていってしまう。

しかしベルは、別の男を愛していたとは言いつつも、最後まで王子に愛していると伝えない。今後も主導権を手放すことはなさそうだ。

これは永遠の愛の物語ではないのだろう。男の中に潜む二面性と愚かさを、ジャン・マレーの一人二役で表現したかったのではないかと思う。

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komasa

3.0 恵比寿ガーデンシネマ再オープンを祝して鑑賞

2024年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

4Kデジタルリマスター版。
古典名画にこういっては何だが、意外と笑えるシーンがあって面白かった。
お城の燭台が人間の腕だし、クソ姉共が鏡を見るシーンでは笑いが起きてたし、アヴナンが死んで王子が元の姿に戻るところとかもうギャグでしょ。
そして最後はふたりで空を飛ぶ!

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イサヤ