バンクジャック
劇場公開日:1972年10月7日
解説
警戒厳重な大銀行の金庫から巨額の札束を盗みだす男と女を描くサスペンス編。製作はM・J・フランコヴィッチ、監督・脚本はリチャード・ブルックス、撮影はペトラス・シュロンプ、音楽はクインシー・ジョーンズ、編集はジョージ・グレンヴィルが各々担当。出演はウォーレン・ベイティ、ゴールディ・ホーン、ゲルト・フレーベ、ロバート・ウェバー、スコット・ブラディなど。
1971年製作/アメリカ
原題または英題:The Heist
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1972年10月7日
ストーリー
西ドイツでは銀行法の規定により、個人の財産秘密は絶対に守られている。そのため個人用貸金庫を利用する悪人どもは跡をたたない。悪人どもは不正でもうけた金をセッセと貯めこむ。貸金庫は地下にあり、ぶ厚い鋼板でおおわれ、入口はタイムロック、一定の時間に自動的に開くようになっており、ルーム室は24時間中TVカメラが監視。さらに射撃の名人が警備につくといったものものしさだ。この銀行の警備部長ジョー・コリンズ(ウォーレン・ベイティ)は、地下に眠る悪人どもが集めた金を奪う計画を立てていた。悪人たちは米軍の少佐(ロバート・スタイルズ)、ラスベガスのヤクザ、麻薬の運び人。少佐は物資の横流しやリベートのあがりを、ベガスのヤクザはカジノで脱税した金を、そして運び人は横取りした麻薬の代金を、それぞれ貸金庫に貯めこんでいる。これらの情報はすべて、アメリカから西ドイツに出かせぎにきたすばらしい名器の持ち主ディバイン(ゴールディ・ホーン)によって相棒のコリンズにもたらされる。ディバインと寝る客がまたコリンズのお客でもあるのだ。少佐もヤクザも悪銭を持って銀行に預けにきたついでに、ディバインと一夜を共にする。そこで情報が筒抜けというわけだ。コリンズは自分の職務を最大限に利用して、予行演習の名目で地下の貸金庫室にもぐり込み、ドアが閉まるように細工した。一度しまれば一定の時間がくるまでは絶対に開くことはない。問題は、ぐるぐる廻る見張り役のTVカメラだけだ。これも、カメラの眼が室内を1周するだけの何秒かを利用すれば監視室のテレビに自分の姿が映ることはない。一方、外では彼が金庫室に閉じこめられたと思いこみ大騒ぎ。コリンズはその間、悪人どもの金庫から150万ドルの札束をディバインの金庫にゆうゆうと移せばいいのだ。こうして計画はまんまと成功したが、翌日、自分の金庫がカラになっていることに気づいた3人は、警察に届けることもできず、必死に金の行方を追った。隠れ家をかぎつけられたディバインとコリンズは二分した金をそれぞれのカバンにつめこんで、別々に海外へ逃亡する。3人の追跡は当然コリンズに集中された。地下道から操車場そして駅、凍りついた湖の氷へと逃げまくったコリンズは、やっとの思いで追手からのがれて、カバンをあけてみたら、出7てきたのは紙くずだった。ものの見事にディバインにだまされていたのだ。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リチャード・ブルックス
- 脚本
- リチャード・ブルックス
- 製作
- M・J・フランコビッチ
- 撮影
- ペトラス・シュロンプ
- 音楽
- クインシー・ジョーンズ
- 編集
- ジョージ・グレンビル
- 字幕
- 山崎剛太郎