パルプ・フィクション

ALLTIME BEST

劇場公開日:1994年10月8日

解説・あらすじ

クエンティン・タランティーノが「レザボア・ドッグス」に続いて手がけた監督第2作で、1930~40年代のアメリカで流行した大衆向け雑誌の犯罪小説(=パルプ・フィクション)をモチーフに、3つのエピソードが交錯する斬新なスタイルで描いたクライムドラマ。ギャングのビンセントとジュールスは組織を裏切った青年の家を訪れ、盗まれたトランクを取り返す。また、ボスから愛妻ミアの世話を頼まれたビンセントは彼女と2人で夜の街へ繰り出すが、帰り際にミアが薬物を過剰摂取し昏睡状態に陥ってしまう。一方、落ち目のボクサーであるブッチは八百長試合を引き受けるが裏切って勝利を収め、恋人とともに街から逃亡を図る。出演はジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン。当時キャリアが低迷していたトラボルタは本作で一気にスターの座に返り咲いた。第47回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドール、第67回アカデミー賞で脚本賞を受賞。

1994年製作/154分/アメリカ
原題または英題:Pulp Fiction
配給:松竹富士
劇場公開日:1994年10月8日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第18回 日本アカデミー賞(1995年)

ノミネート

外国作品賞  

第52回 ゴールデングローブ賞(1995年)

受賞

最優秀脚本賞 クエンティン・タランティーノ

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ジョン・トラボルタ
最優秀助演男優賞 サミュエル・L・ジャクソン
最優秀助演女優賞 ユマ・サーマン
最優秀監督賞 クエンティン・タランティーノ

第47回 カンヌ国際映画祭(1994年)

受賞

コンペティション部門
パルムドール クエンティン・タランティーノ

出品

コンペティション部門
出品作品 クエンティン・タランティーノ
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Images Courtesy of Park Circus/Paramount

映画レビュー

4.5 洗練されたくだらなさ

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

クエンティン・タランティーノ監督作品はじめてみた。
傑作だった。友達におすすめの作品ある?って聞かれたら真っ先に挙げる。

タイトル通り、扇情的でくだらないクライムストーリーではあるのだが、そのくだらなさが洗練された脚本と構成によってつくられているのがよくわかる。
音楽もいいし、細部に登場する小ネタもまだまだ分からないし何度でもみたくなる作品である。

個人的にユマ・サーマン演じるミア・ウォレスが最高すぎた。
5ドルのシェイクと煙草を吸っている様が美しい。
ボブの女性が煙草吸っていることはなんであんなに魅力的なんだろう。

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まぬままおま

3.5 変則的な構成ながら、真っ向勝負のキャラクター描写が魅力。

2019年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

○作品全体
 一つ一つが取るに足らない物語であっても、物語の構成と登場人物の存在感が光れば物語が輝く十分な理由になる。ただ、タランティーノ監督のキャラクター主義は生半可なものではなくて、それぞれのキャラクターが色濃く描かれるからこそ、変則的な構成が力を発揮しているのだと思う。
 ヴィンセントのキャラクター描写が特に好きだ。ミアにマッサージをした男が殺された、という話をこれでもかとダイアローグで見せた後の、ミアの退屈つぶしに突き合わされるヴィンセントの慎重な雰囲気。ツイストの足運びすら気にしているように見えてくるのは、濃厚なダイアローグがあったからだろう。
 一つ一つをピックアップしてもあまり意味はないが、積み重ねられたキャラクターの考え方や仕草が作品への没入感を深め、そして予想もしなかった状況へと進んでいく。徹底したキャラクターの作り込みがあるからこそ真価を発揮しているといえる、タランティーノ監督の魅力的に溢れた作品だった。

○カメラワークとか
・「くだらない話」らしく、カメラワークもトリッキーなものは排除しているように見えた。だからこそレンズを意識させたカットは他作品以上に異質に感じる。ブッチがモーテルで時計を探しているときのジワTUは良い例だろう。裏を返せば、特定のキャラクターを意図的に見せるような画面を作ることを異常だと感じてしまうくらい、その場にいるキャラクターをまんべんなく描写しているのだと思う。そしてそれこそがこの作品の魅力なのだろう。

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すっかん

5.0 ゴーマンかまさせて頂きましょう

2025年12月12日
PCから投稿

この映画を見て、「用心棒」のようだと思った人は、私と同じぐらい映画を見る目が高い。
どこが似てるか?
両方ともストーリーがないような物語だ。用心棒はとても面白い。それはストーリー全体が良く出来てるからではない。いっこいっこのエピソードが面白いからだ。ストーリー全体ではちゃらんぽらんの行き当たりばったり。でもエピソード一つ一つが面白ければ面白い。黒澤明は「用心棒」でそれを証明した。そしてこの゜パルプフィクション」も同じ意味で成功している。
更に「パルプフィクション」には用心棒に無い着目すべきシナリオ要素がもう一つある。
それは人物の多さ。人物が多くて、名前と人間関係を覚えなきゃいけなくて混乱するんですよ。混乱しないようにするために集中しなきゃいけない。物語が全然始まってなく、面白くないのに、こちらは集中を強いられるのである。それによって映画が面白いように脳が錯覚するのだ。それと同じことは、「仁義なき戦い」についても言える。あの映画もそうだった。いってみれば、それらのやり方をパクったわけであるが、パクったというよりも学んでうまく使ったという方が適切であろう。多分、黒澤も深作もそれを意図して技術的に使ったわけではなかろうから。

・・この映画が公開された直後、職場で「タランティーノは天才だ」というと、私は映画を見る目がないと言って馬鹿にされた。下手すると変人扱いされた。いまでは誰もがタランティーノは天才だと言っている。ざまをみろ。

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KIDOLOHKEN

4.0 オサレ映画

2025年12月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

斬新

随分まえに友達に勧められて観ました。
時系列がバラバラなので、鑑賞後にその構造を知るまで話の流れはよく分からなかったけど、何か面白かった。ひとえにセンスが良い!
流れがよく分からないのに1つ1つのシーンはちゃんと印象に残るんです。作り手にセンスがなけりゃこうはならない。
出てくる登場人物も皆キャラ立ちしていて何か憎めない。トラボルタとユマ・サーマンのダンスにチャック・ベリーの曲を当てちゃう所とかもダサカッコイイww
どのカメラ割りやセリフ回し、カットシーンもセンスで乗り切ってる感じがして、監督の事を知らなくても、ちゃんとエンターテイメントや映画作品というものを分かってる人が撮ってるなあー、というのが伝わってきます。カットシーンの最後にあの2人のシーンを持ってきたのも面白い。

雰囲気映画とよく言われているイメージですが、確かに何か全体を通して雰囲気がオシャレなんです。
通常、雰囲気〇〇と評価された場合それは褒め言葉ではないですが、この映画に関しては褒め言葉です。くだけたダサさ、漂うオシャレ感。何だろう、アート作品です。多分。

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