パリの大泥棒

劇場公開日:

解説

ジャン・ジャック・ポヴェールの原作を、「ビバ!マリア」のコンビ、ルイ・マルとジャン・クロード・カリエールが脚色し、台詞をダニエル・ブーランジェが書き、ルイ・マルが製作・監督したアクション・コメディ。撮影はアンリ・ドカエ、音楽はアンリ・ラノエが担当した。出演は、「気狂いピエロ」のジャン・ポール・ベルモンド、「戦争は終った」のジュヌビエーブ・ビュヨルド、ほかにマリー・デュボア、フランソワーズ・ファビアン、ジュリアン・ギオマールなど。

1967年製作/フランス
原題または英題:The Thief of Paris
配給:ユナイト
劇場公開日:1967年12月23日

ストーリー

二十世紀初頭のパリ。泥棒仲間にその人あり、と知られたジョルジュ・ランダル(J・P・ベルモンド)がいた。彼が泥棒になったきっかけは、十二歳で孤児となった彼をひきとって育て、いつも彼に金力の偉大さ、財産のありがたさを教えていた保護者の伯父が彼の莫大な遺産を横領したからである。しかも、小さいときから一緒に暮らし、愛していた従妹のシャーロット(G・ビュヨルド)がその伯父に強制的に婚約させられてしまった。その披露パーティの夜、ジョルジュは、その婚約者の家に忍び込み宝石と召使いを盗んだ。ジョルジュの初の泥棒の仕事だった。これでサバサバした彼は、過去も郷里も捨て、ブリュッセルへ向った。その途中、彼は汽車の中で、彼は、僧院長を主領とするベテランの盗賊団と知合い、その仲間入りをした。盗賊の世界はたいへんすみよく、ジョルジュはめきめき腕をあげ、次第に洗練された芸術的泥棒に成長していった。ある年パリ警察が大々的な泥棒狩りを敢行したのでジョルジュはロンドンに本拠を移した。ここで彼は懐かしいシャーロットに再会した。伯父は老いらくの恋に狂い、若い恋人と同棲したあげく、今は病床に伏しているとのことだった。警察のとりしまりは日に日にその厳しさをまし、泥棒稼業も苦しくなり、盗賊団の主領ですらもっと働きよい別世界を求めて去っていってしまった。愛するシャーロットと一緒になり、盗む必要ないほどジョルジュは金持になったが、盗みの瞬間に味うスリルとぞくぞくするような勝利感に生きがいを感じるようになっていた彼は、いつかは警官に出くわすだろう予感を抱きながらも、他人の家に忍び込むことをやめなかった。

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映画レビュー

3.5淡々としてしかしサスペンスも

2022年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

音楽無しという情報があったので、そんな盛り上げ無しの映画と覚悟して視聴。アクションコメディとかの期待は無し。ストーリーは淡々と続くが、ダレることなく予想したより緊張感はある。マリー・デュボアとかベルナデット・ラフォンとか懐かしい女優や美女がたくさん出てるのは意外な収穫。カラー映像で見るマリー・デュボアは良かった。時代設定は19世紀末ではあるが、ブルジョア嫌悪と社会改革の夢の表明は、5月革命直前の映画ならではか。社会のゲームの規則に背いた泥棒たちは、アナーキストでもある。

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msang

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