母の眠り

劇場公開日:

解説

専業主婦として生きた病身の母親と、彼女を看病するために帰省したキャリア・ウーマンの娘の姿を描いたヒューマン・ドラマ。ジャーナリストのアナ・クィドレンの同名小説(邦訳・新潮社刊)の映画化で、監督には「青いドレスの女」のカール・フランクリンがあたった。脚本はドキュメンタリー畑出身のカレン・クローナー。撮影は「生きるために」のクリフ・エイデルマン。編集は「青いドレスの女」のキャロル・クラベッツ。衣裳は「ハッピィブルー」のドナ・ザコウスカ。出演は「マイ・ルーム」のメリル・ストリープ、「ライアー」のレニー・ゼルウィガー、「ロスト・イン・スペース」のウィリアム・ハート、「すべてをあなたに」のトム・エヴェレット・スコットほか。

1998年製作/128分/アメリカ
原題:One True Thing
配給:UIP
劇場公開日:1999年11月13日

ストーリー

ニュージャージー州。紅葉の秋。新聞記者のエレン(レニー・ゼルウィガー)はガンに冒された母ケイト(メリル・ストリープ)の看病のためにニューヨークから故郷へ戻ってきた。それは大学教授で作家の厳格な父ジョージ(ウィリアム・ハート)の頼みだった。家庭を切り盛りし、地元の婦人クラブの顔でもある良妻賢母の専業主婦である母の平凡な生き方に抵抗を覚えていたエレンだが、実際に彼女の代理をつとめてみてようやくその大変さに気づき、母に尊敬の念を覚えるようになっていく。だが、自分に看病を任せきりにして夜更けまで家に帰らない父への反発は強まり、エレンは彼と衝突。ふたりの間はぎくしゃくしたものに。苛立つエレンはケイトのすすめもあり、ニューヨークに戻り、かねて狙っていた上院議員のスキャンダルを追うが、当の議員から妻子への思いを聞かされる。自分の家族を思い出したエレンは、結局それを記事にはできなかった。そしてクリスマス・イヴ。エレンに連れられ、ケイトは自分も飾りつけに参加した広場に立つツリーを誇らしげに見守る。それは彼女の人生のささやかな栄光だった。新年を迎え、ケイトの病状は重くなった。彼女は父を非難するエレンを、珍しく強い言葉でさとす。その数日後、エレンは父が妻を失う悲しみに耐えられず酒場で酔っているのを目撃する。家にたどりついた彼は、ケイトの胸で赤子のように眠った。やがて、ケイトはバスタブからもひとりでは出られないほど体力を失っていった。「もう生きるのはいや」と、エレンに懇願するようになるケイト。エレンはそれを聞き、鎮痛剤のモルヒネを大量摂取すると、安らかに死を迎えるという医師の言葉を思い起こす。このモルヒネを母の食べ物に混ぜれば…。それから間もなく、ケイトは永遠の眠りについた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第56回 ゴールデングローブ賞(1999年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) メリル・ストリープ
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映画レビュー

3.0俺も英文学概論落としたよ・・・

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ストーリーとしては、癌に冒された母親を見守る家族の物語だけど、冒頭からエレンに対する尋問が時間軸の核を為し、直接の死因は何だったのかと疑問がわき起こる。

 徐々に衰えていく母親役のメリル・ストリープのメイクがすごいし、ウィリアム・ハートだって年齢とともに老いがはっきりとわかる。勘違いや確執なんてのも病気によってすべて和解する家族の再生。抗がん剤投薬も効かなくなり、鎮痛剤、モルヒネの対症療法に切り替えていく様子がとてもリアル。苦しみから解放してあげたい父と娘の気持ち・・・結局、どちらがモルヒネ大量投与したのかわからなかったけど、このラストのように対話があってこそ家族が成り立つもの。しみじみと伝わってくる。

 だけど、ドラマとしては感動できない・・・普通すぎて。父親が英文学教授なのに、エレンの弟が英文学を落としてしまったり、エレンが仕事を失ってしまうということをギャグにまでしてしまう家族の団らんは良かったなぁ~

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kossy

4.5男性に観て欲しい。必ず教訓が得られるはず

2014年6月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

DVD収録の監督インタビューより

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