パップス

劇場公開日:

解説

衝動的に銀行強盗を犯したティーン・エイジャーの姿を描くサスペンス。監督・脚本は英国出身の新鋭アッシュ。撮影はカルロス・R・アルグエーロ。音楽監修はラルフ・デブランク。出演は「シックス・センス」のミーシャ・バートン、新人キャメロン・ヴァン・ホイ、「ブギーナイツ」のバート・レイノルズ他。

1999年製作/99分/アメリカ・日本合作
原題または英題:Pups
配給:日活
劇場公開日:2000年8月5日

ストーリー

LA郊外。13歳の少年スティーヴィー(キャメロン・ヴァン・ホイ)はある日、母が隠していた拳銃を見つける。ガールフレンドのロッキー(ミーシャ・バートン)に見せびらかすうち、銀行強盗をしようと言い出すスティーヴィー。彼は銀行に入るや銃を取り出し、行員と居合わせた客たちを人質に取る。ほどなく、地元の警察とFBIが到着し、FBIのヴェテラン、ベンダー(バート・レイノルズ)が説得にあたるが、埒があかない。やがてMTVのレポーターの取材を要求したスティーヴィーは、カメラの前で悩める心中をさらけだす。やがて運悪く便所に閉じ込められていた警官がスティーヴィーに銃を向ける。咄嗟に応戦した彼は景観を撃ってしまって動揺する。ベンダーの言うままに外へ出たスティーヴィーだが、ポケットに手を入れたばかりにあえなく銃殺されてしまうのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

4.0俺たちに明日はない

2018年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 『俺たちに明日はない』を見たか?何年の映画だ?などと、行き当たりばったりの割にはジョークは冴えているスティービー。たまたまトイレにいた警備員が警察を呼び、機会を窺って強盗を倒そうとするが、スティービーに撃たれてしまう。

 ロッキーの父親が説得にくるが、彼女は暴力や性的暴力の親父だと罵って下がらせるほど賢い子だ。「盗んだ金なんて誰も欲しがらない」と忠告した大人に逆らって、表へ出て野次馬たちに金をばら撒いて見せるといった大胆な行動も印象的。

 まだ喘息の吸入器も手放せない幼い少年スティービー。裕福な家庭の子ということもあり、金なんて盗む気もなかった。世の中が狂ってると叫び、恋人と逃げ出したかっただけ。わざとらしい演出もなくドキュメンタリータッチで描いたリアルな映像は凄い。アメリカだけあって、13歳でも実名報道する点や、子供だから迂闊に狙撃できないといった点も見事に演出されている。銃社会の矛盾を見事についた映画ということでは『エレファント』よりもいいかもしれない。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
kossy