肉体と財産
劇場公開日:1989年2月27日
解説
夏の終わりの大西洋岸のリゾート地を舞台に、ある殺人事件に巻き込まれた6人の男女の姿を描くフィルム・ノワール。製作はウンベール・バルサンとジャン・ピエール・マオ、ジェームズ・ガンの原作を基に、監督・脚本・台詞は本作品が日本での一般公開第一作になるブノワ・ジャコ、撮影は「さよなら子供たち」のレナート・ベルタ、音楽はエリック・ルランが担当。出演は「ステッペンウルフ」のドミニク・サンダ、「建築家の腹」のランベール・ウィルンン、ジャン・ピエール・レオーほか。
1986年製作/フランス
原題または英題:Corps et Biens
配給:ケイブルホーグ
劇場公開日:1989年2月27日
ストーリー
夏の終わりの大西洋岸のリゾート地。小さなペンションを経営するマダム・クランツ(ダニエル・ダリュー)は、ホテルの仕事は娘ポール(サビーヌ・オードパン)に任せきりで酒浸りの生活を送っていたが、ある晩隣人ローラ(ラウラ・ベッティ)の殺人事件を目撃する。彼女は、犯人がジゴロのミシェル(ランベール・ウィルソン)であることを確信するが、彼女の言い分を誰も相手にしない。一方ミシェルは、友人の策略家マルセル(ジャン・ピエール・レオー)と、浜辺で見かけた莫大な遺産を相続したという娘アリアーヌ(イングリッド・ヘルド)に接近し、数カ月後の冬のパリで二人は結婚した。彼らの新居にはアリアーヌの腹違いの姉で女優のエレーヌ(ドミニク・サンダ)とミシェルの妹シモーヌ(マリー・ヴィアール)、そしてマルセルの3人が同居していた。その頃ローラからの遺産を相続したマダム・クランツは、犯人捜しのため単身パリへ向う。一方エレーヌは、偶然ローラ殺しの第一発見者で、犯人は知らなかったがミシェルの行動に不審を抱き、何かを隠していると直観するのだった。母の身を心配するポールは、とある精神科医を彼女に紹介するが、そこでマダム・クランツはミシェルと再会する。やがてマダム・クランツの存在を知ったエレーヌは、ミシェルが犯人である証拠を彼女の手に渡るように差し向けるが、一方ではミシェルに心惹かれてゆき、彼もまたエレーヌに好意を抱くのだった。やがてマルセルは、マダム・クランツを殺そうとして逆にミシェルに撃ち殺される。そして彼が真犯人であることを知ったエレーヌは、ミシェルと抱きあい、さらにそれを目撃して半狂乱になるアリアーヌを射撃してミシェルは、自ら命を絶つのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ブノワ・ジャコー
- 脚本
- ブノワ・ジャコー
- 原作
- ジェームズ・ガン
- 台詞
- ブノワ・ジャコー
- 製作
- ウンベール・バルサン
- ジャン・ピエール・マオ
- 撮影
- レナート・ベルタ
- 音楽
- エリック・ルラン
- 編集
- ドミニク・オブレー
- 字幕
- 松浦美奈