トレインスポッティング

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

ドラッグに溺れる若者たちの陽気で悲惨な青春を描き、90年代イギリスのポップカルチャーを象徴する作品となった青春映画。スコットランド、エディンバラで暮らすヘロイン中毒のレントンは、同じくヘロイン中毒のシック・ボーイやスパッド、アルコール中毒で暴力的なベグビーらとつるんで無軌道な毎日を送っていた。そんなある日、レントンは万引きで逮捕されたことをきっかけに更生を決意し、ロンドンへ出て就職する。しかし強盗で逃亡中のベグビーとシック・ボーイが相次いで押しかけてきて、レントンは会社をクビになってしまう。地元へ帰った彼らを待っていたのは、恋人との別れをきっかけにドラッグに手を出した友人トミーの葬式だった。圧倒的な絶望感の中、人生を変えるべく大きな賭けに出るレントンたちだったが……。ダニー・ボイルの監督第2作で、ユアン・マクレガー、ロバート・カーライルの出世作となった。

1996年製作/93分/R15+/イギリス
原題または英題:Trainspotting
配給:アスミック=パルコ
劇場公開日:1996年11月30日

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映画評論

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映画レビュー

4.0作品に詰め込まれた「戻る」演出が面白い。

2020年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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すっかん

3.0観終わると、粗雑さが感染ってた

2017年4月18日
iPhoneアプリから投稿

オシャレな先輩が「この映画はいいぞ」と言っていた本作を、20年後にようやく観ることできた。 へぇー、こんな映画だったんだ、、、。まあ期待値MAXで観たら渋くなるのはしようがない。 確かに音楽は引っ掛かったものがあったな。かっこいい! しかし、 「だらしなさが感染る映画」、、です。 お気をつけて。 (冒頭部のトイレでのシーンは吐きそうになった。。)

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momokichi

5.0A Tale of a Hustle to Escape Euro Misery

2022年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

Trainspotting has reached antiquity and still stands as the stylish film it was. As much a drab portrayal of the Scottish low-life, it's also a considerably convincing education piece against heroin abuse. Gross-out squibs aside, its script is highly poetic and well-transcribed by Boyle's filmmaking, who established himself as a leading auteur here. The soundtrack adds additional nostalgia.

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Dan Knighton

5.0だから僕は、人生の節目を迎えたとき、なんとなく本作を見る。シーンとともに、記憶がドッと溢れ出す、そんな類の作品。

2020年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 「未来に何を選ぶ?」。レントンはタバコやら財布やら、ポケットの中身をボロボロ落とすのも構わず走り、画面越しの僕らに問いかける。僕が本作を初めて鑑賞したのは、就職活動を控えた大学3年生のときだった。  あのころの僕は、未来に何を望み、何を選ぼうとしていたのだろう? 手際よくヘロインを摂取し春の雪崩のように堕落していくレントンたちを「こうはなるまい」と嘲笑する一方で、彼らが茫漠たる不安にまとわりつかれる姿に、自分自身を重ね合わせていたのかもしれない。  「未来に何を選ぶ?」。その問いは、当時の僕の致命的な部分に届いたばかりか、今もなお頭のなかでリフレインし続けている。  レントンを筆頭に、登場人物たちはクソみたいな日常を脱するべく、破滅という名の救いを求める。酔っ払うにもラリるにも金がいる。しかし1秒たりとも働きたくない。いかに楽に稼ぐか、いかに国家にタダ乗りするか、いかに手っ取り早くトリップするか。それだけが彼らを取り囲む日常だ。シンプルでクリアな世界。退廃的で甘美な地獄。  スパッドが失業手当で暮らすため、面接で「就職しちまわねえように」荒唐無稽の戯言を繰り返す。レントンが“スコットランドで最悪のトイレ”に頭から潜り込み、アヘンの座薬を探し出す。レントンがバッドトリップし、かび臭そうなカーペットにズブズブと沈んでいく。  しかし若者たちは、宿命的な絶望から逃れようともがき、のたうつ。「未来を選べ 人生を選べ」「こんな国クソッたれだ! 最低な国民 人間のカスだ」「生きていくのさ 未来を見すえて 死ぬその日まで」。そうして物語は、なんとも言えず爽快な結末へと疾走していく。  こんなことを言ったら「甘えんなボケ」と怒られるが、大学3年生の時の僕は、できれば働きたくなんかなかった。就職活動なんてしたくなかった。森見登美彦やヘルマン・ヘッセの言葉をまんま借り「詩人か、高等遊民か、でなければ何にもなりたくない」とつぶやく、そんな痛いタイプの学生だった。  しかしレントンの決して器用ではない生き様と、破れかぶれとも思える決断を見ていると、僕の悩みなどとてもちっぽけなものに思えた。鑑賞する間、ふわふわとした浮遊感に包まれ、不思議と頑張れるような気がした。もちろん、この物語はシニカルなメッセージを投げかけてもいる。でも本作は僕にとって、“何か”を埋めてくれた大切な作品なのだ。  だから僕は、人生の節目を迎えたとき、なんとなく本作を見る。誰かにとっての「ニュー・シネマ・パラダイス」が、僕にとっての「トレイン・スポッティング」。シーンとともに、記憶がドッと溢れ出す、そんな類の作品。  コロナ禍により自宅を出ずに過ごす2020年4月某日、何度目かわからない鑑賞を終えた。「未来に何を選ぶ?」。レントンの言葉が、また身体の奥深くに染み込んできた。ここにある“現在”が、すぐそこにある“未来”をつくる。世の中はこんな状況だけれども、不思議と、また頑張れるような気がしてきた。  この映画は、見る者に勇気をくれる。次に本作を見るときは、僕はどんな未来を選び取っているだろう。

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文化的雪かき

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