ドラゴンVS.7人の吸血鬼

劇場公開日:

解説

ドラキュラ十黄金のマスクをつけた7人の吸血鬼戦士対バン・ヘルシング教授と空手の達人の戦いを描く。製作はドン・ホートンとヴィー・キング・ショウ、監督はロイ・ウォード・ベイカー、脚本はドン・ホートン、撮影はジョン・ウィルコックスとロイ・フォード、音楽はジェームズ・バーナード、編集はクリス・バーンズが各々担当。出演はピーター・カッシング、デイヴィッド・チャン、ジュリー・エーゲ、ロビン・スチュワート、シ・スズ、ジョン・フォーブス・ロバートソンなど。

1974年製作/イギリス・香港合作
原題または英題:The Legend of the 7 Golden Vampires
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1974年11月16日

ストーリー

時は一八八〇年、所は中国四川省。トランシルバニアの吸血学の学説についての講義を終えたばかりのローレンス・バン・ヘルシング教授(P・カッシング)は、チュンキン市において、中国の大学教授たちの間では伝説となっている中国の七人の黄金の吸血鬼の実在性について講義していた。だが教授たちはあくまで伝説であるとして、その実在性を信じようとはしなかった。ただ一人、道教のローブを身にまとった若者シ・チン(D・チャン)だけは熱心にその話に聞き入っていた。その伝説の舞台となっているのは彼の故郷であり、彼自身もそれが事実であるということを知っていたのである。彼はこの機会に教授の力を借りて吸血鬼を滅ぼそうと決心していた。教授に近づくチャンスは意外に早く訪れた。教授の息子レイランド・バン・ヘルシング(R・スチュワート)が中国側の主催する夜会の席上、中国高官の一人で実力者のヤン・シ・ファン将軍の横暴に困りはてていたアメリカの未亡人バネッサ・ブレン(J・イーゲ)を助けたことから、帰り道、顔をつぶされたファン将軍の手下どもの襲撃を受け、あやういところをシ・チンの弟たちシ・タ(J・マ)とシ・クェイ(L・C・ヤング)に助けられたのである。教授と会談したシ・チンは、吸血鬼伝説の舞台となっている彼の村ピン・クエイへ同行し、今も苦しめられている村の人々を救ってくれるよう説得し、教授もそれに同意した。こうして、教授と息子のレイランド、そしてシ・チンとマイ・クエイ(S・スズ)、シ・タ、シ・クェイなど、それぞれ独得の得意な武器をあやつる八人の兄弟たち、それにこの作戦を金銭面から援助してくれることになったバネッサの十一人の部隊が編成された。彼らを迎え撃つのはドラキュラと黄金のマスクをつけた吸血鬼の戦士。さらにドラキュラの打ち鳴らすドラの鐘によって墓場からよみがえる数百人のゾンビーの軍団。ヘルシング教授一行が村に近づくにつれ、既にそれを察知していたドラキュラ側の奇襲も激しさを増し、闘いも次第に熾烈なものとなってきた。天空も不気味な黒雲に覆われ、一行が村に到着した夜は、ついに、渦巻く黒雲を裂いて凄まじい雷鳴がとどろき渡った。村の城壁を固め、火を燃やし、防護柵を築き、ヘルシング教授の一行は総力をあげてドラキュラ側の襲撃に備えた。ドラキュラの方もゾンビーを引きつれて黄金の剣を持ち黒馬を駆って怒涛のように攻め寄せて来た。肉弾あい撃つ最後の総力戦の開始である。襲いかかるゾンビーどもを次から次へとなぎ倒し、無類の強さを誇ったドラゴン兄弟も、休まずに攻めかかるゾンビーどもの襲撃に次第に疲労の色をかくせず、一人また一人と黄金の吸血戦士たちの毒牙に倒れていく、そしてついにシ・チンも吸血鬼の毒牙にかかったバネッサを道連れに鋭い柵に身体をつき刺すとそのまま燃え残る炎の中に身を投げて最後をとげた。だがそのシ・チンの凄絶な最後にドラゴンの兄弟たちは奮いたち、猛烈な反撃に転じると、たちまち吸血鬼軍団の敗色も濃くなって来た。それを見てとった黄金の吸血戦士の一人はマイ・クエイを人質に、ドラキュラの本拠地である古い大寺院へ逃げ帰った。レイランドとドラゴン兄弟たちはすぐその後を追って寺院に駆け込むと、今まさにドラキュラの毒牙にかかろうとしていたマイ・クエイを間一髪で助けだしたが、さすがに悪の魔王ドラキュラは手ごわく、彼らの手におえる相手ではなかった。しかし、そこにバン・ヘルシング教授が現われ、宿敵ドラキュラとの戦いが始まった。激戦数時間、ドラキュラ族との戦歴数十年のバン・ヘルシング教授の迫力は凄まじく、彼の前にドラキュラは倒れさった。

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