血を吸うカメラ
劇場公開日:1961年7月14日
解説
「赤い靴」「黒水仙」などで知られるイギリスの巨匠マイケル・パウエルが1960年に発表したサイコスリラー。映画の撮影助手をしながらヌード撮影のアルバイトをしている平凡な青年マークには、恐ろしい裏の顔があった。それは、死ぬ間際の人間の恐怖の表情をカメラに収めること。マークの亡父は人間の“恐怖”に対する反応を研究していた心理学者で、マークは幼少期にその実験台にされたトラウマから異常な性癖を持つようになったのだ。ナイフを仕込んだ小型カメラを構えたマークは、娼婦やモデルを次々と手にかけていく。主演は「プリンセス・シシー」のカール・ベーム。
1960年製作/101分/イギリス
原題:Peeping Tom
配給:東和
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2021年9月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
同時期に公開されたヒッチコック名作「サイコ」の陰に隠れ、公開当時、性的・暴力的な内容が時代に受け入れられなかったサイコスリラーの傑作。直接的な殺戮シーンはないがイメージすることで、より怖さが増幅される😱。原題、Peeping Tom にサイコ野郎、誕生のヒミツが…。
2020年7月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
センス溢れる冒頭の映像が刺激的、デヴィッド・ボウイの5枚目「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and Spiders from Mars」のアルバムジャケットは本作が元ネタ!?
全体的に色が印象的なLOOKと、不穏な世界観の中にある主人公の純粋に思える変態性が不気味でもあるが、物語はシンプルに衝撃的な描写は控え目に。
完成させたい心理は掴み所がなく、ヒロインの女性を犠牲にはせず、寧ろ存在がウザったい。
古典的なサイコスリラー物として、映像描写の斬新さに古臭さを微塵も感じない。
2019年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
いつもカメラを携えている男マーク・ルイス。亡父が心理学者であり、息子のマークを実験材料として育てたため、彼自身も人の恐怖、断末魔の表情に興味を持つようになってしまい、売春婦を手始めとして徐々にサイコパス化してゆく。
「血を吸う」などという邦題はどうかと思うが、まったく血が出ないし、グロい映像もない。むしろ、警察の捜査までもドキュメント映像としてカメラで撮りまくったり、「映画監督になりたい」と常に語っていたりと真面目青年を装っているのだ。ただし、ドキュメンタリー好きというより、スナッフムービー好きといった感じであろうか・・・
カメラの三脚にはナイフが仕込んであり、人の恐怖表情がとても好きみたい。女優やヌードモデルたちからもいい演技、いい表情を引き出す才能があるのに、こんな趣味を持ってしまったために人の道を外れてしまうという悲劇。アパート経営もやっているし、生活にも不自由していないのに、やっぱり父親の影響が強かったんだろうなぁ・・・。原題が「のぞき魔」というのもピンとこないが、イギリスでは評判がいいみたい。カメラにも仕掛けがしてあるのだが、それは最後に明かされる。