チェイサー(1978)

劇場公開日:

解説

親友の死をきっかけに政界にたちこめる陰謀に立ち向う一人の実業家を描く。製作はノルベール・サーダ、監督は「愛人関係」のジョルジュ・ロートネル。ラフ・ヴァレの原作をジョルジュ・ロートネルとミシェル・オーディアールが脚色。撮影はアンリ・ドカエ、音楽はフィリップ・サルドが各々担当。出演は「パリの灯は遠く」のアラン・ドロン、モーリス・ロネ、「あゝ情熱」のオルネラ・ムーティ、ミレーユ・ダルク、ステファーヌ・オードラン、ミシェル・オーモン、ジャン・ブイーズ、クラウス・キンスキー、ジュリアン・ギオマールなど。

1978年製作/フランス
原題または英題:Mort d'un Pourri
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1978年7月11日

ストーリー

パリ。朝の5時、実業家グザヴィエ(A・ドロン)が部屋で恋人のフランソワーズ(M・ダルク)と共にいるところに、沈痛な表情の親友フィリップ(M・ロネ)が訪れ、衝撃的な告白をする。代議士でもあるフィリップは同僚のセラノ議員を殺害したといい、グザヴィエにアリバイ作りを依頼する。親友であり協力者であるフィリップのためにグザヴィエは承諾し翌日、犯行現場に向う。現場にはモロ警部(M・オーモン)とペルネ警部(J・ブーイズ)がいて“セラノ文書”という書類がなくなっているということだった。“セラノ文書”とは、政治家たちの汚れた行状がしるされ、政財界をもゆるがすような証拠となる事実が秘められたものだった。フィリップはその文書を奪うためにセラノを殺害し、文書はフィリップの愛人ヴァレリー(O・ムーティ)のアパートにあるといった。ヴァレリーのアパートを訪れたグザヴィエは何者かに追跡されていることに気づき、文書をヴァレリーに託して、翌日モンパルナス駅で落ち合うことにする。彼はその足でフィリップの事務所を訪れるが、フィリップは無惨にも殺されていた。フィリップの妻クリスチアーヌ(S・オードラン)は夫の死よりも、文書を見つけ出すことに興味を示した。ヴァレリーと再会し文書を読んだグザヴィエはフィリップが恐喝の的となっていたことを知る。グザヴィエは友人にヴァレリーを預け、フィリップ殺しの犯人追求にのりだす。夫を殺した人物をつかんでいる様子のクリスチアーヌが何者かに殺されたのはそれからまもなくだった。グザヴィエは遂に書類の一部をマスコミに流し、そのことが政界の重要人物たちの間に大混乱をよぶ。国際的コングロマリットの社長であるトムスキー(K・キンスキー)はグザヴィエと取引きするために狩猟パーティに招待するがグザヴィエはかたくなに持ってないといいはった。そこに、ペルネ警部がフィリップ殺しの容疑者としてグザヴィエを捕えにくるが、ヴァレリーの証言で容疑はとける。が、ヴァレリーは元ギャングのフォンダリ(J・ギオマール)の銃弾を浴び絶命する。翌朝フォンダリから真犯人の名を知ったグザヴィエはモロ警部に“セラノ文書”を渡したいと電話する。政界を浄化させたいと願う国粋主義者のモロ警部こそフィリップ殺しの犯人だったのだ。証拠をつかもうとしたグザヴィエは、待ちあわせた駅のロビーで文書を渡す際モロの告白をすべて録音することに成功し、すでに刑事たちが包囲したロビーに「私が殺した」というモロ警部の声が響くのだった。その時、モロ警部は銃を抜こうとしたが、一瞬早くグザヴィエの銃が火を吹いた。夜明け、“セラノ文書”をペルネ警部に渡すとグザヴィエはフランソワーズのところへ帰って行った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5文書を巡りいろんな立場の人が次々登場

2013年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 70
演出: 65
ビジュアル: 65
音楽: 65

 アラン・ドロンが犯罪に巻き込まれ孤軍奮闘する。

 物語は1つの秘密文書を巡って多数の利害関係者が群がる。フォンブリだのトムスキーだの、時々あまり説明もないままに唐突にそんな人たちが登場するので、いったい誰がどのような人なのかが混乱してしまう。その意味で設定が私にはちょっとわかりにくく、物語を理解するのに少し苦労しました。悪い映画ではなかったのですが、登場人物の立場をもうちょっと説明して欲しかったです。

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