戦争のはらわた

劇場公開日:

解説

「ワイルドバンチ」や「ゲッタウェイ」「わらの犬」などで知られるアメリカ映画界の巨匠サム・ペキンパーの唯一となる戦争映画。第2次世界大戦下、ソ連軍の猛攻によって絶望的に追い詰められていくドイツ軍歩兵小隊の命運を、戦場のリアリズムを徹底追及して描いた。1943年、ロシア戦線。ソ連軍との戦闘が激化し、撤退を余儀なくされていくドイツ軍の小隊長シュナイター伍長は、勲章を手に入れることしか興味のない無能な指揮官のシュトランスキー大尉を嫌悪していた。2人の関係が険悪になっていくなか、シュトランスキーは勲章を得るため、シュナイターの部隊を策略にかける。日本では1977年に劇場公開。2017年、公開40周年を記念してデジタルリマスター版が公開。

1977年製作/133分/イギリス・西ドイツ合作
原題または英題:Cross of Iron
配給:コピアポ・フィルム
劇場公開日:2017年8月26日

その他の公開日:1977年3月12日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1977 Rapid Film GMBH - Terra Filmkunst Gmbh - STUDIOCANAL FILMS Ltd

映画レビュー

4.0昔も今も変わらぬ衝撃・・・戦争の狂気を渾身の映像で描き出す怪作

2017年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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サム・ペキンパーにとって初の戦争映画。まさに彼にしか成しえない火薬の量で、冒頭から爆破に次ぐ爆破。最初は地響きや小刻みな編集を体全体に感じながら映画的なカタストロフィを味わっていたとしても、それらは徐々に限度を超えた異様さ、そして恐怖となって観客の心をじわじわと締め付けていく。徐々に近づいてくる砲撃は死神が扉を叩く音のよう。ここは地獄だ。しかばねばかり。そして出口がない。

そんな中、ジェームズ・コバーン演じる老兵はどんな状況でも冷静沈着。部下の信頼も厚い。かといって皆を救う英雄ではない。ナチス・ドイツ側の視点で戦場を描くという異色ぶりもさることながら、ペキンパーはもちろん正義や悪を超えた論点で、精神的、肉体的に追い詰められていく「戦場の普遍」を紡いでいるのが特徴的だ。上官にさえ毅然と物申すコバーンの姿は、ある意味、ペキンパーが手がけてきた「最後の西部劇」を地でいく存在なのかもしれない。

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牛津厚信

4.5【”価値の無いただの金属。”全編に鳴り響く重い爆音、次々に斃れていく兵士、物凄い殺戮シーンの数々。サム・ペキンパー監督による戦争の恐ろしさ、鉄十字章に固執する人間の醜さを描いた反戦映画の傑作である。】

2024年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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NOBU

5.0戦争には味方が敵になることがあることを証明した映画

2024年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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カル―ステ・ガルベンキヤン

3.5原題を超えた邦題 〜 厭戦映画の傑作(殺意と敬意のハザマ)

2023年12月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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Haihai