青春神話

劇場公開日:

解説

台湾の首都、台北を舞台に、一人の予備校生と周囲の人間関係を通して、現代の台湾社会を独特の抑制された形式で描いた青春群像劇。楊昌徳、候考賢などを輩出し、現代映画を代表する国の一つとなった台湾映画界の新人、蔡明亮の監督第一作。製作は「恋人たちの食卓」ほかアン・リー作品でも知られる徐立功、撮影は「バナナ・パラダイス」の廖本榕で、蔡明亮の次作「愛情萬歳」も担当。音楽はCM音楽で注目された黄舒駿で、本作が映画デビュー。編集は王其洋、美術は「バナナ・パラダイス」の李寶琳、録音は胡定一、衣装は陳穎慧がそれぞれ担当。主役の李康生は、ゲーム・センターで偶然監督と出会い、彼のテレビ作品に出演したのに次いで、映画初出演。共演は「ファイブ・ガールズ・アンド・ア・ロープ」などに出演した元ファッション・モデルの王渝文ほか。92年中時晩報電影奨最優秀作品賞、93年東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞、トリノ映画祭最優秀新人監督賞などを受賞。

1992年製作/台湾
原題または英題:Rebels of the Neon Gold 青少年[口那][口+托の右側]
配給:TJC東光徳間
劇場公開日:1995年6月10日

ストーリー

夜の台北。公衆電話から硬貨を盗んでいるアツー(陳昭榮)とアピン(任長彬)。一方、予備校生シャオカン(李康生)は予備校の学費の払い戻しを申し立てるが断られる。エレベーターですれ違ったアツーと、彼の兄と昨晩寝ていたアクイ(王渝文)は、バイクに乗って出て行く。シャオカンの母親は占いで、自分の息子・シャオカンが 伝説の英雄“ナジャ”の生まれ変わりなのだ、と父親に告げ、反発を買う。ナジャの真似をするシャオカン。父親はシャオカンをしかり、母親はおびえる。その夜、アクイとアツー、アピンは遊びに出かける。三人はラブホテルへ入るが、そこでアクイは酔って眠ってしまい、アツーとアピンは彼女を置いて出て行く。次の夜、アツーとアピンはゲーム・センターの配線盤を盗む。それを見ていたシャオカンはゲーム・センターに閉じ込められ、一夜をそこで過ごす羽目に。その次の晩、アツーとアクイは再びラブホテルへ。シャオカンは授業料を払い戻すことに成功し、その前のホテルに部屋を取って、アツーのバイクを壊す。シャオカンの父親は翌日、授業料が払い戻されたことを知って、母親と言い争う。アツーとアピンは盗んだ配線盤をゲームセンターに売ろうとするが、自分たちの犯行がばれ、抵抗の末、アピンは重症を負う。そこへシャオカンの父親の車が通り、二人を運んで行く。アツーに呼ばれたアクイは泣き始め、ここを出て行こうと言う。テレクラに行くシャオカン。だが、何もしないまま出ていき、夜の台北にさまよい出て行くのだった。

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映画レビュー

3.5老台北の悪ガキたち

2024年12月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

ヘルメットしないでバイクに乗れた頃の台北を描いた物語。社会の本流に乗れない悪ガキや劣等生の生活は今でも古くない感覚。悪ガキたちの会話内容や生活など今でも新鮮な気がする。登場人物たちが冷蔵庫の食べ物を何度も臭いをかいでから食べる演出で南国の湿気が表現されています。蔡明亮も最初は普通の映画撮ってたんだなと感じられる一作。

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FormosaMyu

5.0水が不愉快 廃墟マンション床の排水口から水が逆流して溢れる こんな...

2023年12月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

萌える

水が不愉快 廃墟マンション床の排水口から水が逆流して溢れる こんなにエロかったっけ?アンチヒーロー的ストリートチルドレンの自慰シーンすごい SEX場面もエロい ゲイ主人公(リー・カンション)がとにかく気持ち悪い惨めな人間 片思いしすぎて嫌がらせに走る それがあの彼の人生を狂わしてしまうほどにえぐい 原題は青少年ナタ 音楽がないがとにかく効果音が面白い センスある映像

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チャン・パー

4.5やがてつまらない朝が

2022年11月28日
iPhoneアプリから投稿

ボタンを押していないのに止まる4階、排水溝が詰まって度々水浸しになる部屋、そこに放り込まれるタバコの吸い殻。これだけでほとんど映画は完成している。受け手が画面から目が離せなくなるような何かを言葉以外で現出させられるのなら、無粋で説明的な会話などは必要もない。 物語を動かすのはゲームセンターにたむろするヤンキー気質の少年と、受験に家庭問題とままならぬ日常に鬱憤を募らせる内気な少年だ。はじめこそはっきりとした陰陽のコントラストで描き出されていた二人だったが、次第に台北の街を浸すモノトーンな憂鬱の中へと呑み込まれていく。 深夜のゲームセンターから基盤を盗み出したり、美しい同世代の少女と寝たり、あるいは親に逆らって予備校を辞めたり、いけ好かない男のバイクをメチャクチャに壊したりしたところで、彼らが辿り着くの先は共に「どこへも行けない」という根本的な閉塞感なのだ。バイクを壊され生活の足を奪われたヤンキー男と、彼が怒り散らすさまを見て陰から狂喜するあまり天井に頭をぶつけた内気少年。思えばそのとき全ては終わっていた。彼らはなおも奮闘を続けるが、待ち受けるはさらなる苦難。 身も心も疲弊しきったヤンキー少年は女を抱きしめながら「どこかへ行こう」と涙を流す。内気少年は思い切って入ったテレクラの電話に出られず無言で店を後にする。 やがて画面から人影は消え、未明の街は冷たい無機物に支配される。青春は終わり、やがてつまらない朝が来る。

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因果

4.0どこか日本の80年代大映映画ぽさ

2021年1月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

生々しさ、なんとも言えない迫力の映像。 ストーリーは大したことないが、魅入ってしまう。80年代大映映画ぽさもあり、どこか懐かしさもあり。 圧巻のラスト

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ho