素晴しき放浪者

劇場公開日:

解説

自由に生き放浪する老人と世間とを描く。製作はミシェル・シモン、監督・脚色・脚本は「大いなる幻影」のジャン・ルノワール、原作はルネ・フォーショワ、撮影はマルセル・リュシアン、音楽はラファエル、ヨハン・シュトラウスが各々担当。出演はミシェル・シモン、シャルル・グランヴァル、マルセル・エニア、セブリース・レルシンスカ、ジャン・ダステなど。

1932年製作/フランス
原題または英題:Boudu Sauve des Eaux
配給:フランス映画社
劇場公開日:1977年3月26日

ストーリー

セーヌ河畔の本屋の主人レスタンゴワ(シャルル・グランヴァル)が、ブーデュ(ミシェル・シモン)の姿を見たのは、ある小春日和の日の午後だった。妻にはあいそをつかされ、若い女中にうつつを抜かしていたレスタンゴワには、ブーデュの姿が美しくみえた。セーヌに身投げしたブーデュを助け出したレスタンゴワ。だが、ブーデュには救われる気はなかった。自由に生きる放浪者にとって、レスタンゴワ一家は道徳の悪巣であり、逆に一家にとりブーデュは不道徳の化神であった。食事を台無しにし、レスタンゴワと女中の密会を妨害し、家宝のバルザックの初版本に唾をはき、本屋の客を追い返し、夫人すら誘惑する彼。ついにレスタンゴワは解決法--女中アンヌマリ(セブリース・レルシンスカ)とブーデュとの結婚--をおしすすめた。数日後の水辺での披露宴の際中、舟はひっくり返り、新婦やレスタンゴワ夫婦は岸へ上がろうとするが、ブーデュは上がろうとせず、再びどこへともなく流れ去って行くのだった……。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0100年近く前の時代背景と風刺ご込められてい

2023年4月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

早稲田松竹のジャン・ルノワール特集で鑑賞。

最初はコメディ要素が薄く、モノクロ映画があまり得意でないので、ウトウトしてしまったものの、ハチャメチャが始まってからは、惹き込まれた。

登場人物全員がズレており、そこに富裕層への皮肉が込められていた。

最初は放浪者の振る舞いにハラハラさせられるものの、その自由奔放ぶりに次第に惹かれてくる。
最終的には、逆にブルジョアの三人が窮屈で滑稽に思えてくる。

まさにミシェル・シモンの名演技がみものだった。

2023年劇場鑑賞57本目

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ひでぼー