拳精

劇場公開日:

解説

「酔拳」「蛇拳」「笑拳」と続いたジャッキー・チェン(成龍)主演のクンフー映画の4作目で、今回は、拳法の妖精たちにそれぞれの極意をさずかり、寺を騒がす犯人に挑戦するジャッキー扮する寺男の活躍を描く。製作総指揮・監督はロー・ウェイ、製作はスー・リー・ホワが各々担当。出演はジャッキー・チェン、リー・チュウ・シャン、リークワンなど。

1978年製作/98分/香港
原題または英題:拳精
配給:東映洋画
劇場公開日:1980年6月14日

ストーリー

拳法界の総本山、少林寺。寺男の一龍(ジャッキー・チェン)は、いつもいたずらばかりしているが、人柄のせいかみんなからは好かれる若者だ。一龍はある夜、5人の僧といっしょに大事な書物が保存してある経蔵の夜警に当った。それは“七死拳”という殺人技の極意が書かれた大切な書物だ。しかし、黒装束の曲者にその極意書はあっけなく盗まれてしまった。悪人の手に渡ったのだとしたら一大事だ。この極意に打ち勝つことができるのは“王獣拳”だけだ。その極意書は数年前にすでに紛失していた。責任をとって、管長の慧明大師をはじめ、5人の僧や一龍は、座禅を組む自戒の業に入った。その夜、少林寺にある事件が起きた。宇宙から隕石が落ちてきたのである。その日以来、夜になると、妖怪のような化物が出現し、寺の中でいたずらをはじめるようになった。赤い髪に白塗りの身体をした5人の妖怪たちは、龍、蛇、虎、鶴、豹を象徴する拳法の妖精、すなわち拳精だった。彼らは隕石の衝撃で“五獣拳”の書物から出てきた化身だったのだ。失くなったと思っていた“五獣拳”の書物は、経蔵の隅の壁にあり、その本のさし絵が拳精たちの棲み家だったのだ。一龍は“五獣拳”をマスターするために拳精たちにコーチしてもらうことになった。そんなころ、街に“七死拳”の使い手が現われ、拳法界の最高位を狙うべく、拳法の達人たちを次々に倒していた。そのことを知らせに、武当流の老人、石英風が娘の鳳子を伴い少林寺にやってくるが、美しい鳳子を見て、一龍は一目でのぼせあがってしまった。一龍は鳳子と仲よくなろうと必死になるが、娘だてらに彼女はなかなかの凄腕。一念発起、女に負けてたまるかと、一龍は拳精相手に猛練習。さすがに、次に鳳子に挑んだ時は、一龍の一方的な勝利に終わった。しかし、その直後、鳳子は、本堂で血まみれになって死んでいる父の姿を発見し、愕然とする。五獣拳の極意をさずかった一龍は、“七死拳”の極意書を奪い返し、そして鳳子の父を殺した男に敢然と立ち向うのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

3.5忍者が出てきた

2024年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

BS260で視聴
ジャッキーを他社にレンタルして、彼のコミカルな味を活かして製作された「蛇挙」が大ヒットしたため、彼と契約していたロー・ウェイが、自分ならばこうやるとばかりに製作した作品。なかなかどうして、楽しめた。
ジャッキーが作男を務めていた少林寺の総本山に、黒装束の曲者が忍び寄り、極意書「七殺挙」を盗み出す。これに対抗できるのは、「五獣挙」しかない。おりしも、少林寺に隕石が落下し、見えなくなっていた「五獣挙」が出てくる。しかも、同書に潜んでいた五人の妖精=挙精を伴って。
しかし、この妖精たるや、目も当てられない。ドリフターズ(古い)のバレリーナのレベル。しかし、我慢して見ていると、
ジャッキーがこの五人から「五獣挙」の秘伝を学ぶことになる。思わぬ上達を示したジャッキーは、「七殺挙」をマスターした敵と戦おうとするが、それには、少林寺からの下山を許される必要がある。そのために彼に課されたのが、棒術を使いこなす十八羅漢との戦い。トンファーを手に取ったジャッキーが一人一人、倒してゆく。ここが最大の見どころ。さぞかし、その頃の子供たちが熱狂して真似(しようとし)たことだろう。
結局、ジャッキーは妖精の力も借りて、宿敵を倒すに至る。しかし、その間、とても無理な設定がちらほら。
製作者・監督のロー・ウェイが、ブルース・リーの再現をジャッキーに求めた気持ちもわかるが、ジャッキーは、その顔つき、体型、性格もブルース・リーとは異なる。ジャッキーが自分の持ち味に気づいたことが、その後の彼の大成を招いたのだろう。
では、ロー・ウェイはどうすればよかったのだろうか。ジャッキーを徹底的に立てるか、新しい主演者を探すか、しかなかったのでは。ジャッキーの行く末を邪魔するだけでは、彼とは難しかったろう。ストーリー・テーラーとしてより優れた才能があれば、新しい人とやれたとは思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
詠み人知らず

2.5カンフー妖精

2024年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

主人公(ジャッキー・チェン)は少林寺で働いているが、いつも問題を起こしている。
寺に五人のカンフー妖精が現れ、ただただ引っ掻き回すだけ。
絶対的な殺人拳の秘伝書が盗まれ、少林寺拳法を乗っ取ろうとする悪いやつが現れる。
この時代のカンフー映画は、あくまでもカンフーダンスなので飽きてくる。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
いやよセブン

4.5柔よく剛を制す

2024年3月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
マサシ

2.5愛すべきクソ映画

2023年12月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

これぞクソ映画、というC級映画である。ストーリーはそこまで壊滅的ではないが、学芸会レベルの妖精の見た目や、隕石を花火で表現するといった要素がこの作品をクソたらしめている。
さらにジャッキー映画の魅力であるカンフーも、すごくもっさりしていてテンポが悪い。ポリスストーリーとかが好きなら不満しか出ないだろう。しかしそれよりもひどいのがラスト。とにかく中途半端と言うべき代物。
とはいえ、そういうラスト含めてゲラゲラ笑えるコメディとしてある程度成り立っているのもジャッキーの力ということか。
もしクソ映画を愛する物好きがいるなら、これと飛龍神拳を一緒に視聴することをおすすめする。似たようなタイトルの少林門は、クソ映画と思って見るとちょっとガッカリするのでご注意を。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Ryan D Cumeric