沈む街

劇場公開日:

解説

ダム工事で水没を控えた田舎町での不安な人間模様を繊細なタッチで描いた群像劇。監督はテレビで活躍し本作が劇場映画デビューとなるツァン・ミン。脚本は朱文。製作は監督の相談にこたえ、本作の製作のきっかけをつくった「青い凧」の監督ティエン・ツァンツァンと、王心語、劉允洲、将原論。撮影は姚小峰、周明、丁建成。出演は素人から選ばれた張建民、鐘萍、王文強ほか。96年釜山映画祭グランプリ、バンクーバー映画祭ドラゴン・アンド・タイガー賞、トリノ映画祭ベスト・フィルム賞受賞。

1997年製作/99分/中国
原題または英題:巫山雲雨
配給:ポニーキャニオン=スローラーナー
劇場公開日:1999年5月22日

ストーリー

中国、長江中流域の三峡ダム建設で水没する小さな田舎町。川のほとり。地味な毎日を送る川の信号操作員マイチャンは、友人マービンが連れてきたリリという女に誘惑される。彼女の挑発に乗らないマイチャンにしびれを切らせたリリは下着姿で川で泳ぎはじめる。翌朝。彼と寝たから金を払えとマービンに追るリリ。ふたりはマイチャンを誘惑できるか賭けをしていたのだ。マイチャンはリリと寝たと答える。川べりの安旅館。フロント係の未亡人チェンチンは息子のリャンを抱え、再婚を考えていた。番頭のモーと肉体関係が続いていた彼女だが、ある日漁師の男と再婚を決めたとモーに告げる。これが最後とモーのベッドへの誘いを受けたチェンチンだが、これが裏目に出て、モーは彼女に再婚は承知できないという。金物屋。結婚指輪をつくっていた挙式間近の警官ウーガンの元に、モーがやってくる。モーがチェンチンの部屋を訪ねたところ、見覚えのある男が飛び出してくるのと入れ違いに、素っ裸の彼女が泣いていたという。モーはチェンチンが強姦されたにちがいないというが、当の彼女は身に覚えがないと否定する。床屋でモーとウーガンが犯人を捕らえてみると、それは堅物で通るマイチャンだった。マイチヤンはウーガンの調べに、「見覚えのある顔の彼女を、100元で買ったんだ」という。強姦ではなかったのだ。釈放されたマイチャンはチェンチンの再婚話が今度の事件が町中の噂になったことで破談になったと聞いて愕然とする、マイチャンは川を泳いでチェンチンを訪ねたが、彼女は涙を流しながら叩き続ける。そんなふたりをリャンがじっと見つめる。

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