静かなる男

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

米アカデミー賞で史上最多となる4回の監督賞を受賞し、「男の敵」「駅馬車」「怒りの葡萄」など不朽の名作の数々を残したジョン・フォード監督が、自身のルーツでもあるアイルランドの小さな村を舞台に、詩情豊かな人間関係を描き出したヒューマンラブストーリー。アメリカでボクサーとして暮らしていたシーン・ソーントンは、戦いの場から身を引き、故郷のアイルランドに戻ってくる。他人の手にわたっていた生家を買い戻し、静かに暮らそうと考えていたシーンだったが、村の大地主で乱暴者のレッドもその家を買い取ろうと計画していた。シーンは村に着いてすぐに出会った娘メリー・ケイトと恋仲になっていたが、彼女がレッドの妹であったことから、事態はさらに面倒なことになってしまう。主演はフォード作品に欠かせないジョン・ウェインとモーリン・オハラ。1952年・第25回アカデミー賞では作品賞ほか7部門にノミネート。フォードが4度目の監督賞を手にした。ジョン・フォード監督生誕120周年を記念した2014年、デジタルリマスター版でリバイバル。

1952年製作/129分/アメリカ
原題:The Quiet Man
配給:マーメイドフィルム
日本初公開:1953年3月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第25回 アカデミー賞(1953年)

ノミネート

作品賞  
助演男優賞 ビクター・マクラグレン
脚色賞 フランク・S・ニュージェント
美術賞(カラー)  
音響録音賞  
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映画レビュー

5.0馬と女とアイルランド

2022年8月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1952年。ジョン・フォード監督。幼いころにアイルランドを離れてアメリカにいった男が大人になって帰ってきた。かつて家族が住んでいた地所を買い取って昔ながらの生活をしようとする男は、羊を追う赤毛の女に一目ぼれ。近づこうとするが、その女が気の強い天邪鬼で、しかも、女の兄は男が買い取った地所をかねて欲しがっていた因縁で男を敵視して、、、という話。
強いけれども戦わないと誓った男が戦うまで。その過程で、地所と結婚と宗教とコミュニティなどをめぐって、アイルランド独自の風俗が説明的に展開している。特に、結婚持参金について、単なる金ではなく女性の主体性と関わる重大な問題となっていて、現代のジェンダー規範から見たら問題山積ではあるものの、モーリン・オハラの変わったキャラクター造形もあいまって、複雑な意味合いが表現されている。誰でも気づくように、最後の山場に向けて街中や野原を女を引きずるように歩く男の姿は、それ以前に華麗に馬を駆って走っていた男の姿と重なって見えるので、女と馬が比較対象として脳裏に浮かんでくる。浅瀬を水を蹴りたてて走る馬、浅瀬を水を蹴りたてて走る女。当然、その違いが面白いのだが。馬の映画であり、女の映画でもある。
海も川も雨も自然の水の映像がすばらしいうえに、教会前の聖水であいさつしたり、倒れた男に何度も水をかけたりなど人工的な水の扱いもすばらしい。
この作品を見ると、蓮實重彦のいう「ジョン・フォード作品と「投げること」」の意味がよくわかる。それほど、いろんものが投げられている。

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3.0長尺…

2022年4月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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ジャーニー

1.0ジョン・ウェインと愉快な仲間たち

2021年12月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

米国育ちの屈強な男はアイルランドにルーツがあり、ぼろぼろになった生家を買い取ろうとアイルランドに帰ってきた。その時美しい女性を見かけるが、それは生家買取のライバルである隣家の人だった。

ジョン・ウェインには合わない幼稚な恋愛映画。
映画として面白くはなかったです。
アイルランドの風景を詩情豊かに撮影しており、きっと監督か撮影監督がアイルランドに思い入れがあるのだろうなと思った。

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ほとはら
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