三人姉妹(1988)

劇場公開日:

解説

チェーホフの『三人姉妹』をモチーフに、それぞれの人生を生きる美しい三人の姉妹の過去と未来を描く。製作はアンジェロ・リッツォーリ、監督・脚本は「ローザ・ルクセンブルク」のマルガレーテ・フォン・トロッタ、共同脚本はダーチャ・マライーニ、撮影はジュゼッペ・ランチ、音楽はフランコ・ピエルサンティが担当。出演はファニー・アルダン、グレタ・スカッキ、ヴァレリア・ゴリノほか。

1988年製作/112分/イタリア・西ドイツ・フランス合作
原題または英題:Paura e Amore
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
劇場公開日:1989年11月25日

ストーリー

北イタリアの小さな大学都市パヴィア。一年前の大学紛争の際に父親を射殺された三人姉妹の長女ヴェリア(ファニー・アルダン)は、父が学長をしていた大学で教鞭をとる女性解放運動家である。彼女は同じ大学で天体物理学を教えるために10年ぶりに帰国した父の愛弟子マッシモ(ペーター・シモニシェック)に恋をしていた。次女のマリア(グレタ・スカッキ)は喜劇俳優のフェデリコ(パオロ・ヘンデル)と円満な結婚生活を送っていたが、何か物足りないものも感していた。18歳になったばかりの末娘サンドラ(ヴァレリア・ゴリノ)は、医学部入学を控え勉強に余念がない。時が過ぎ音楽家を志していたヴェリアの弟ロベルト(セルジオ・カステリット)は、恋人のサブリナ(アニエス・ソラル)と結婚し、銀行員になっていた。ヴェリアの愛をマッシモは気付いてはいたが、彼の妻エリカ(ギラ・フォン・ヴァインターハウンゼン)を傷つけたくないヴェリアは、今以上の深い関係に踏み込めないでいた。そのうちマッシモは、マリアと愛しあうようになってゆく。ある夜マッシモの家を通りかかったヴェリアとサンドラはエリカと出会い、三人はすぐに意気投合。エリカは生きることに対して自信を取り戻すようになる。一方マリアもマッシモとの愛に人生の喜びを見い出すが、それを知ったヴェリアは彼女をエゴイストと罵った。やがてそれぞれの人生を歩むことにした三人は、ロベルトに遺産分配を申し出るが、彼は全財産を投資に費やしていた。うまくいっていない妻との生活に悩むロベルトに、四人はいつしかそれぞれ異なった生き方をしていることに気づく。サンドラは医字部の若い教師との間に愛を育むが、彼の自動車事故死であっけなく終りを迎える。やがてマッシモも次第に明るくなってゆく妻のもとに帰っていった。時の流れの中で、それそれが人生に幻想を抱き、幻滅を味わった。それでも彼らは、また新たな現実に生きなくてはならないのである。

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