34丁目の奇跡(1994)
劇場公開日:1994年12月10日
解説
本物のサンタクロースを自称する老人が巻き起こす騒動を通じて、夢を信じることのすばらしさをうたい上げたハートフルなドラマ。ジョージ・シートン監督・脚本、モーリン・オハラ主演で47年に公開された同名映画を、「ホーム・アローン」「恋しくて」のヒットメーカー、ジョン・ヒューズ製作・脚本でリメイク。監督はデビュー作「原始のマン」に続いて2作目となるレス・メイフィールドが当たった。エクゼクティヴ・プロデューサーは「ホーム・アローン」シリーズのウィリアム・ライアンと、「赤ちゃんのおでかけ」のウィリアム・S・ビーズリー。撮影に「ホーム・アローン」のジュリオ・マカット、美術に『おじさんに気をつけろ!』(V)のダグ・クレイナー、音楽に「赤ちゃんのおでかけ」のブルース・ブロートン、編集に「オンリー・ザ・ロンリー」のラジャ・ゴズネルと、ヒューズ作品の常連スタッフが集結。ほかに、衣装で「リバー・ランズ・スルー・イット」のキャシー・オレアなど。またナタリー・コール、レイ・チャールズ、エルヴィス・プレスリー、さらにアレサ・フランクリン、ケニー・Gらの新曲まで、全編を彩るクリスマス・ソングの数々も聴きもの。主演は「永遠の愛に生きて」などの監督作や「ジュラシック・パーク」などの出演作で知られるリチャード・アッテンボローと、「ミセス・ダウト」の子役マラ・ウィルソン。共演は「フリント・ストーン モダン石器時代」のエリザベス・パーキンス、「ザ・シークレット・サービス」のディラン・マクダーモットほか。
1994年製作/114分/アメリカ
原題または英題:Miracle on 34th Street
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1994年12月10日
ストーリー
ニューヨーク西34丁目にある伝統と格式を誇る老舗デパートのコールズは、営業不振からランバーク社長率いるライバル・デパートに買収されようとしていた。クリスマス恒例の感謝祭パレードで雇ったサンタクロース役のトニーが酒に酔って、イベント責任者のドリー(エリザベス・パーキンス)は困り果てる。そこへ白いひげの太った老人クリス(リチャード・アッテンボロー)が現われ、自分こそサンタクロースだと言い張り、観客の喝采を浴びる。彼女はクリスを雇う。パレードは例年以上の人気を集め、クリスマスセールのサンタ・コーナーを務めることにもなったクリスは、子供たちや親たちのクリスマス・プレゼントの相談に乗り、ほかの店の方が安ければそっちを教えてあげた。コールズの重役は慌てるが、実利よりもサービスを重視したクリスは大評判となり、コールズはクリスマス商戦で圧倒的な人気を集めた。数日後、ドリーの娘スーザン(マラ・ウィルソン)が母親のボーイフレンドである弁護士ブライアン(ディラン・マクダーモット)とクリスを訪ねてくる。彼女は母親からサンタは実在しないと教え込まれてきたが、ろうあ者の子供と手話で話す彼を見て本物のサンタではないかと思う。コールズの巻き返しに腹を立てたランバーグは、部下のダフ(ジェームズ・レマー)とアルバータ(ジェーン・リーヴス)に命じて、クリスをスキャンダルで陥れようとする。そんなこととは知らぬクリスは、スーザンから「クリスマスに一軒の家とパパと弟をプレゼントして」と言われる。ランバーグはクリスに仕事を奪われたトニーを雇い、彼に挑発的な嫌がらせをさせる。たまりかね、はずみで彼を殴ったクリスは精神異常者として病院に送られることに。「信じる心を失ったら、疑うだけの人生になってしまう」というクリスにドリーも反省し、ブライアンに助けてくれるよう頼む。彼は強制収容に意義を申し立て、聴問会を開くことを要求。ブライアンは病院にクリスを訪ね、「あなたはサンタだ。2人でサンタが実在することを証明しよう」と言う。ドリーも社長に掛け合い、コールズは社が一丸となってクリス救済のキャンペーンを展開。反響はすさまじく、クリス支持の声が各地で巻き起こった。いよいよニューヨーク中が注目する聴問会が始まったが、検察側のコリンズ検事(J・T・ウォルシュ)の執拗な攻撃に、クリスの立場は絶対不利に。いよいよ裁定が下されようとした時、スーザンはハーパー判事(ロバート・プロスキー)にクリスマスカードと1ドル紙幣を差し出す。判事は、紙幣に印刷された「我々は神を信じる」という文が赤く囲まれているのを見て、「アメリカ国民と政府が認めた紙幣に神の存在がしたためられている。よってサンタも存在する!」と言い放つ。意義は認められ、34丁目に詰めかけた大観衆から歓喜の声が轟いた。その夜、ブライアンはドリーに求婚し、街の教会で結婚式を挙げた。クリスマス・イヴの日。クリスの粋なはからいで、ふたりに新築の家が贈られた。スーザンは、残るもう1つの願いを楽しみに待つことにした。
スタッフ・キャスト
- 監督
- レス・メイフィールド
- 脚本
- ジョージ・シートン
- ジョン・ヒューズ
- 原案
- バレンタイン・デイビス
- 製作総指揮
- ウィリアム・ライアン
- ウィリアム・S・ビーズリー
- 製作
- ジョン・ヒューズ
- 撮影
- ジュリオ・マカット
- 美術
- ダグ・クレイナー
- 音楽
- ブルース・ブロートン
- 歌
- ナタリー・コール
- ディオンヌ・ワーウィック
- エルビス・プレスリー
- アレサ・フランクリン
- Sara McLachran
- レイ・チャールズ
- 編集
- ラージャ・ゴスネル
- 衣装デザイン
- キャシー・オレア
- 字幕
- 石田泰子