ザ・ペーパー

劇場公開日:

解説

ニューヨークのタブロイド紙新聞社に勤める記者たちの激烈な一日を、軽快かつユーモラスなタッチで追いかけた群像劇。監督は「遙かなる大地へ」のロン・ハワード。脚本は「ジュラシック・パーク」「シャドー」のデイヴィッド・コープと、実兄で『タイム』誌特別編集委員でもあるスティーヴン・コープの共同(2人は共同製作も兼任)。製作は、監督とは「ラブINニューヨーク」以来コンビのブライアン・グレイザーと、「ミシシッピー・バーニング」のフレデリック・ゾロ。撮影は「ドクター」のジョン・シール、音楽は「マーヴェリック」などを手掛けたランディ・ニューマンで、主題歌は彼の歌う『Make up Your Mind 』。主演はデビュー作「ラブINニューヨーク」、「ガン・ホー」(V)に続いて監督とは3度目の顔合わせとなるマイケル・キートン。共演は「いとこのビニー」のマリサ・トメイ、「愛と精霊の家」のグレン・クロース、「ジェロニモ(1994)」のロバート・デュヴァル、「ラスト・ショー2」のランディ・クエイドほか。ピート・ハミルをはじめ、本物のジャーナリストたちが実名で登場し、雰囲気作りに貢献している。

1994年製作/アメリカ
原題:The Paper
配給:松竹富士
劇場公開日:1995年5月20日

ストーリー

午前7時。NYの地方紙“サン ”の編集局次長ヘンリー(マイケル・キートン)は目を覚ました。深夜に起きた殺人事件が各紙の一面を賑わす中、サンだけが遅れをとってしまっていた。妊娠8ヶ月の妻マーサ(マリサ・トメイ)は仕事本位の夫に不満で、転職を強く望んでいた。そして今日の午後、ヘンリーは大手新聞社“センチネル ”移籍のための面接を受ける予定だ。午前9時。出社したヘンリーに、編集局長のアリシア(グレン・クロース)が金切り声で内線電話をかけてくる。コラムニストのマクドゥーガル(ランディ・クエイド)は、交通局長のスキャンダルをスッパ抜いたために報復に怯えている。腰痛持ちの記者フィルは、新しい椅子を要求する。たちまちオフィスは混乱状態に。やがて編集会議が始まった。午後2時。ヘンリーは面接に出掛けたが、センチネル編集部のグレイ(ポール・ブラッデン)にサンを侮辱され、腹いせにデスクの上のメモから例の殺人事件に関する特ダネを拝借する。その頃、編集長バーニー(ロバート・デュヴァル)は前立腺ガンの宣告を受けていた。また、アリシアは昼下がりの情事に励んでいたが、私生活の財政難から金のことが頭から離れない。そして、夕べの殺人事件の容疑者として、2人の黒人少年が逮捕されたのも同じ頃だった。午後3時。帰社したヘンリーを、ランチで会ったアル中の主婦に自分の将来を見ていたたまれなくなったマーサが待っていた。面接の結果を聞く彼女に、夫の答えはあいまいだった。そして、午後の編集会議。アリシアは昨夜の事件をトップに、「犯人逮捕」の大見出しにと主張する。だが、ヘンリーはさっきセンチネルで盗んだネタから誤認逮捕だと信じ、2人は真っ向から対立。8時までに容疑者の写真と無実の証拠をつかまなければ、彼の案はボツになる。だが、確証を得られないまま、刻々と時は過ぎていく。そんな時、マーサの活躍で極秘情報が手に入った。どうやら真犯人はマフィアらしい。午後8時。ヘンリーはマーサと彼の両親と食事しながらも、記事の行方が気になってしかたがない。とうとう、転職の件もフイになったと告げ、カンカンになって怒る妻を残して飛び出した。午後10時。バーニーは病気で弱気になり、疎遠になっていた娘に会いに行ったものの冷たくされてしまい、街のバーで酒をあおっていた。一方、マクドゥーガルと協力して警察の証言を得たヘンリーは、急いで社に戻る。しかし、その時、非情にも輪転機は轟音を立てて回り始めていた。社主(ジェイソン・ロバーズ)に昇給願いを却下され、イラついていたアリシアは、何としても輪転機を止めさせようとしない。格闘の末、ようやく止めたヘンリーにアリシアはクビを宣告し、輪転機を再始動させてしまう。午後11時。ヘンリーが落胆して家に帰ると、マーサが切迫流産の危機にされされていた。一方、バーニーと同じバーで、マクドゥーガルの言葉で報道に携わる者としての良心を取り戻したアリシア。だがその時、マクドゥーガルに記事を書かれた交通局長が報復のため彼に銃を突きつけ、流れ弾がアリシアの足に命中した。マーサと同じ病院に収容された彼女は、社に電話して記事の差し替えを命じる。翌朝、アリシアは刷り上がったばかりのサンをベッドで満足そうに読む。マーサは、無事男の子を出産した。午前7時。テレビのニュースがサンのスクープを報じる。今日も忙しい一日の始まりだ。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第67回 アカデミー賞(1995年)

ノミネート

主題歌賞
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映画レビュー

3.0名優揃い

2021年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 いきなり妊婦姿のマリサ・トメイの映像にドッキリ。冒頭の死体カットよりも衝撃的だった。そんな時でもNYサン新聞社は駐車違反の記事。ロバート・デュヴァル演ずる編集長も編集会議ではオチャメぶり。しかし、彼も前立腺がんという悩みを抱えていたのだ。

 たった1日の間に、黒人冤罪事件と記事差し替え、印刷を止めようとしてクビの宣告。そして、妻の出血によるピンチ、バーにおいての発砲。新聞記者の周りには慌しい事件やドラマが溢れている。いつもの平穏な時間を過ごそうと思っても許されないのかもしれない。

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kossy

4.0聞屋(ぶんや)魂

2021年1月19日
PCから投稿
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odeonza
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