ザ・スパイ

劇場公開日:

解説

ポール・トマスの小説『ザ・スパイ』をロバート・ゲネットとラウール・J・レヴィが共同で脚色し、ラウール・J・レヴィが製作・監督したスパイ映画。撮影はラウール・クタール、音楽はセルジュ・ゲンズブールが担当。出演はこの作品を最後に世を去ったモンゴメリー・クリフト、ハーディ・クリューガー、ハンネス・メッセマー、マーシャーメリルほか。

1966年製作/106分/フランス・ドイツ合作
原題または英題:The Defector
配給:タイヘイフィルム
劇場公開日:1967年3月4日

ストーリー

アメリカの物理学者ジェームズ・バワー教授(M・クリフト)は視察旅行のため、東独のラィプチッヒに滞在することになった。その第一日目彼は飛行場ではCIA局員のアダムス、ホテルでは市の広報課員と称する男ピーター・ハインツマン(H・クルーガー)の意外な訪問を受けた。アダムスからはロシアの物理学者グロシェンコに会って、彼が西側に売ろうとしている最近のロシアにおける宇宙船実験を記録したマイクロフィルムを手に入れるよう強引に説得され、診療所で働くサルツァー博士(H・メッセマー)というグロシェンコの協力者を紹介された。彼こそバワー教授にフィルムを手渡す役目を持っている男だった。また教授を歓迎したハインツマンは、現在ロシア秘密諜報機関に属していたが、キエフ大学時代、グロシェンコの研究にたずさわった男で、バワー教授にはその時非常な世話を受け、それを機会に彼は教授に尊敬と友情を感じていた。ある日西側へ逃亡を試みたグロシェンコが殺された。するとロシア秘密諜報機関長オルコフスキーは教授にフィルムの入手をあきらめさせたうえ、教授自身をロシアへ亡命させる工作をするようハインツマンに命じた。彼は教授への友情を裏切ってまで、亡命を強行させたくなかったが、国家の命令とあれば、仕方なかった。しかし教授はその申し出を軽く一蹴した。一方サルツァー博士は厳しい警察の目をのがれて、死の寸前にあったグロシェンコからフィルムをうけとりバワー教授に渡した。しかしそのフィルムの情報は古くて何の価値もなかった。バワー教授はハインツマンの執拗な亡命工作をふりきって、ついに東独脱出をはかった。彼はサルツァーの診療所で知りあった美しい女性フリーダ(M・メリル)の協力でかろうじて西独へ入った。ロシア側のスパイ網はハインツマンを送ってなおも教授に迫った。しかし彼の教授への友情は厚く、ふたりはお互いの協力を約した。それも束の間、その事実を知ったオルコフスキーは無残にもハインツマンを教授の目の前で殺してしまった。

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