これからの人生(1977)
劇場公開日:1979年2月17日
解説
パリの下町のアパートを舞台に、娼婦の子供たちを養育しながら生計をたてている一人の年老いたユダヤ人女性とアラブ人の少年の友情を描く。製作総指揮はラルフ・ボーム、製作はレイモン・ダノン、監督・脚本はモーシェ・ミズラヒ、原作はエミール・アジャール、撮影はネストール・アルメンドロス、音楽はフィリップ・サルド、製作デザインはベルナール・エヴァン、編集はソフィー・クッサンが各々担当。出演はシモーヌ・シニョレ、サミー・ベン・ユーブ、クロード・ドーファン、ガブリエル・ジャルボア、モハメド・ジネス、エリオ・ベンクール、ヴィンセント・ファ、ベルナール・エライザール、ステラ・アニセッタ、ベルナール・ラジャリジュ、インブライム・セックなど。
1977年製作/フランス
原題または英題:A Life Ahead
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1979年2月17日
ストーリー
ユダヤ人、アラブ人、黒人がひしめきあっているパリのベルビル地区。みすぼらしい一軒のアパートでパリの娼婦たちの子供をあずかって暮しをたてているローザ夫人(シモーヌ・シニョレ)はユダヤ人で、60代も半ばを越えていた。ローザ夫人が面倒を見ている子供たちの中にはさまざまな人種の者がいて母親からの養育費がとだえてしまった子供もいた。そのうちの一人でモモの愛称で呼ばれているモハメド(サミー・ベン・ユーブ)は最年長の14歳でアラブ人だった。ある日、親切な老医者(クロード・ドーファン)にローザの健康状態が心配だと聞かされたモモは、自分が金を稼いで家計を助ける決心をした。小銭かせぎに街を歩きまわっていたある日、モモは、美しい女性ナディーヌ(M・B・アダム)と出会う。彼女は、人形芝居に涙ぐんでいるモモの姿に感動し、自分の住所を書いた紙きれをモモに渡した。一方、ローザの病状は悪化していたが入院することを拒んでいた。彼女にはいま住んでいる部屋とは別に、もう一つ秘密の部屋があり、その“ユダヤ人の部屋”は、モモだけが知っていた。ある日、モモの父親カディール(モハメド・ジネス)が現われ、自分が、娼婦だった妻を殺し、異常者として精神病院に収容されていたことを明かした。しかし、興奮したカティールは発作を起こし、その場で息を引きとってしまう。ローザを入院させようと訪れた老医者をうまく騙し、ローザを地下の“ユダ人の部屋”に連れていったモモは、そこで一睡もせずに看病にあたるが、ローザは遂に永遠の眠りについてしまう。近所の人々がドアを破って入った時、そこには熱に浮かされているモモの姿があった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- モーシェ・ミズラヒ
- 脚本
- モーシェ・ミズラヒ
- 原作
- エミール・アジャール
- 製作総指揮
- ラルフ・ボーム
- 製作
- レイモン・ダノン
- 撮影
- ネストール・アルメンドロス
- 美術
- ベルナール・エバン
- 音楽
- フィリップ・サルド
- 編集
- ソフィー・クッサン
- 字幕監修
- 高瀬鎮夫
受賞歴
第50回 アカデミー賞(1978年)
受賞
外国語映画賞 |
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第35回 ゴールデングローブ賞(1978年)
ノミネート
最優秀外国語映画賞 |
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