荒野の用心棒のレビュー・感想・評価
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黒澤明の用心棒と比べると・・・
2024年劇場鑑賞66本目。
パンフレットないかもと思いましたが三作まとめてあったので良かったです。
西部劇は好きなのですが自分からこれ観ようと思って見ないので結構名作でも観てないのはたくさんあり、今回のドル箱三部作はどれも多分未見なので鑑賞することに。
用心棒のリメイクではなくオマージュということで、完全に一緒というわけではないし、なんなら東宝から訴訟されてるのでやっぱり黒澤明の用心棒に比べると主人公の立ち回りの雑なところや、動機もあやふやなところがあります。三船の侍には正義を感じられたのですが、この主人公は金なのか?と思う所もありました。多分酒場の親父いなかったら殺されてた人いそうだし、酒場の親父が主人公かばってるのに感謝してなさそうな感じだし・・・。
後西部劇特有のお腹撃たれて即死の雑な当たり判定と侍の達人具合を比べるとカタルシスが違うなぁというのはあります。
それでもエンリオ・モリコーネのあの曲は家に帰っても口笛吹いちゃいますね。
口笛
さすらいの口笛を聴いたとたん鳥肌が立った。
クリント・イーストウッドの鋭い眼光が
渋くて格好いい。ピストル裁きも。
ベッカムを彷彿させる。
監督のセルジオ・レオーネの演出も上手い。
下から録るアングル。空の色、影、ブーツ等々。
用心棒のリメイクで西部劇に置き換えるとは。
銃声、爆発、煙、馬の走らせ方、ハッタリのセリフ、画面に釘付けになる。
臨場感も感じさせる顔半分の照明の当て方。
マカロニウエスタンの金字塔。
そこにエンニオ・モリコーネの音楽。
大音量で聴けて浴びれる喜び。贅沢である。
もしモリコーネでは無かったら、別物になって
いただろう。
この3人が揃ったから成し得た映画。
とても60年前の映像と音響とは思えない。
復元に死力を尽くして細かい作業をして頂いた方々に感謝。
主役、悪役、脇役、音楽、何処を観ても
素晴らしく愛おしい。
傑作とはこういう映画である。
映画館で観賞出来る有り難さを改めて
感じる作品でした。
ガンマンがそこに立っている
映画館で見れるとは!
クリント・イーストウッド主演、監督セルジオ・レオーネ、音楽エンニオ・モリコーネという名作西部劇4Kリマスター版が劇場で見れるということで、何度かテレビで見たことありましたが、映画館の大きなスクリーンで観たいと思い初日に行ってきました。
若かりしクリント・イーストウッドがやはり格好いい!当然のように格好いい!当たり前のように格好いい!特にラスト、酒場のおやじが吊るし首にされようとする瞬間、ダイナマイトが爆発し煙が立ちこめ、その煙の中から現れるジョー(イーストウッド)の登場の仕方、最高でした。痺れましたね~これぞ映画の醍醐味です。
途中、ラモンの愛人にさせられていたマリソルを救出し子供と夫に引き渡し、金を渡して逃がすシーンも格好いい。美人だからといって人妻には手を出さないのである。「なぜ助けてくれるの?」の問いに「かつて女を救えなかったから」という謎めいた返答。ジョーの過去に何があったのか一切明らかにされない謎めいた男だが、これぞヒーローなのである。
そして、有名なラスト。撃たれても撃たれてもなぜか死なずに何度も立ち上がるジョーに次第に表情から余裕が消え必死に撃ち続けるラモン。顔面をアップでとらえるカメラワークもいい。そしてジョーの早撃ちで数人の敵を一瞬で倒す鮮やかさ。ジョーがその前にボッコボコに痛めつけられ半殺し状態にされていたのでカタルシスを感じました。必殺仕事人で良い人物が悪い奴らに残忍に殺された後、仕事人が恨みを晴らすシーンに通ずるものがあります。あれだけ痛めつけられ血まみれで地面を這って命からがら逃げるシーンがあるからこそ、このラストでのカタルシスにつながるのだなと思います。まさしく復讐劇をテーマに後に多く作られるマカロニ・ウエスタンの原点がここにあるのです。
酒場のおやじと棺桶屋とタッグを組んで悪い奴らを町から一掃する痛快な西部劇でした。そういえば、黒澤明監督の「用心棒」が原案ですが、いまだに未見なのでいつか見なければ。
今観ても味わいのある作品
マカロニ・ウエスタン
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メキシコのある町を訪れたクリント。
そこはギャングのボスAとBが敵対する不安定な町だった。
まず仕事を探すため、ちょっかいをかけて来たAの部下4人を射殺。
その腕を見て、Bはクリントを雇うこととにした。
Bの配下に、腕が立つが極悪のラモンという男がいた。
この男はアメリカ人と取引した際に金を払わずに全員射殺し、
アメリカの警察が来るだろうからAとは一時休戦すると言い出した。
それじゃ商売にならんからなのか、あまり良くわからなかったが、
A側とB側をうまく焚き付けて、夜中の墓場で銃撃戦をさせる。
クリントの想定内だったのかは不明だが、この時Aの息子が人質に取られる。
そこでBに忍び込んでラモンの女をさらってAに渡す。これで報酬をもらう。
この2人は人質交換されることになる。
この時、この女に夫と子供がいるということを知ったクリントは、
夜中にこの女を救出、夫に返して金も与えて逃げさせた。
これがバレてBに捕まって痛めつけられるが、何とか逃げる。
そして序盤から世話になってる町の棺桶屋の助けで棺桶の中に隠れて脱出。
ラモンらはAの屋敷にクリントが隠れてると思い襲撃、全員殺す。
棺桶屋とバーのマスターの助力で町の外で養生していたところ、
クリントの居場所を聞くためバーのマスターがBに捕まった。
クリントはすぐに鎧を着て町へ向かい、ラモンらが迎える。。
クリントはわざと何発も撃たれるが、鎧を着ていたおかげで死なない(場)
最後はラモン以外を全員殺し、1対1となる。
が、敵はライフルなんで当然余裕勝ち、ひとまずハッピーエンド。
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名作と名高いこの映画。
見てみると、雰囲気はいいのだが、画面が暗いせいか、
人物の顔がみんな似てるせいか、ストーリーがよくわからんかった。
だから上記は一部間違っとるかも知れん。
でも昭和くささがいい感じでおもしろい。
棺桶の中に隠れて脱出とか、すぐバレそうなものだが(場)
ラモンに何発も撃たれながらも死なないシーンも、
今の視聴者なら防弾チョッキか何かだろうってすぐに思うはず。
っていうか、何のためにわざと撃たれるんかがようわからんし(場)
心臓からハズれとるぞ、手が震えとるんちゃうの?ってな挑発をしてたが、
挑発が目的なら、後で鎧を見せて種明かしをする意味がない。
だって、クリントが負傷してない=全部見事に命中してた なんやもん。
これじゃあ挑発どころか逆に相手に余裕を持たせてしまうやん(場)
もしラモンがホンマに手が震えてて一発でも狂おうものなら、
足とか頭を吹き飛ばされるで、こいつの武器はライフルなんやし(場)
まあそういう突っ込みどころもこの時代の映画の良さなのでしょう。
この作品のようなイタリア西部劇を、マカロニウエスタンというらしい。
言葉は聞いたことがあったが、初めて意味を知った。
イーストウッド=山田康雄以外は考えられない!
定番はさすがに定番
マカロニウエスタンの割に筋が凝ってる
若きイーストウッドの躍動感
マカロニウェスタンの原点
黒澤明の「用心棒」の盗作らしいが、確かに用心棒という共通点の他にも似ている点はある。
この映画辺りからマカロニウェスタンブームとなった記念碑的作品である。
マカロニウェスタンは、ストーリー展開が似たり寄ったりで、音楽と最後の決闘シーンだけが印象に残るので、この二つの要素で出来不出来がきまる。この映画のエンニオモリコーネの音楽は、マカロニウェスタンの音楽の中ではマイベスト3に入る名曲だ。決闘シーンは、クリントイーストウッドは拳銃で、悪者のほうはライフルでの対決で、こちらもマカロニウェスタンの決闘シーンではベスト5内に入れたいくらいの出来だ。
この映画の音楽を聴くと
「迷宮グルメ」が出てきてしまうのですが。って、この映画の制作は1964年、もちろんこの映画の方が先だし、「迷宮~」はオマージュで使用しているのですよね。しかし「迷宮~」で食材を投入するときの銃声も、このテーマソングからきていたのだなー。
あまりにも有名な映画ですが、観た記憶がはっきりせず、正直今回が初見の感覚で見ました。クリントイーストウッドが若いですね。当時34歳。Wikipediaによると、この映画、当初ヘンリーフォンダを起用する予定だったそうですが、それではまるで違った映画になっていたでしょう。ヘンリーフォンダが演じていたなら彼が今まで演じてきた役柄から観客は最初からこの流れ者がいい人であることを確信した上で映画をみることになりますが、クリントイーストウッドが演じることで一筋縄でない流れ者である印象を受けます。
正直、働き手の男性がほとんど殺されてしまった町でどうやってみんな生活しているのか不思議です。棺桶屋には誰が支払ってくれるのか?なぞです。しかしこの映画はあまり深く考えないで見るのが一番。痛めつけられた主人公が復活して敵の前に現れるときの演出、まるで劇画だよなーと思いながら、でも、良い。最初に主人公が着ていたポンチョ、また突然ラスト主人公が着て現れます。それにはちゃんと理由があるのですが、それまでちゃんと取っていたのですね。
この映画は「用心棒」のパクリだそうですが、オリジナルは見てません。でも世界的にヒットしたということはこの映画を制作した人たちが単なるパクリに仕上げなかったからでしょう。やはり才能がある監督と才能がある作曲家と才能のある役者の出会いのケミストリーからこの映画は生まれたとおもいました。
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