荒野の用心棒のレビュー・感想・評価
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19世紀のニュー・メキシコ。 米国流れ者ジョー(クリント・イースト...
19世紀のニュー・メキシコ。
米国流れ者ジョー(クリント・イーストウッド)が立ち寄った町は銃を扱うロホ一家と酒を扱うバクスター一家が対立していた。
この両者対立を手玉にとってひとつ銭を稼ごうとジョーは思いつく・・・
といったところからはじまる物語は、黒澤明監督『用心棒』の翻案。
で、本家の映画もそうなのだが、どうにもこうにも陰惨な感じが否めない物語で、主人公ジョーがイイモンかワルモンか当初はっきりしない。
輪をかけて悪いのは、対立する両家のどちらに肩入れしていいのかが観ていてわからない。
なので、前半はあまり面白くない。
面白くなるのは中盤からで、ロホ家の弟ラモンがかこっている人妻マリソルを助け出そうとジョーが乗り出してからで、イイモンの面が前面に出てくる。
映画の画面が派手になって来るのは、ロホ一家がバクスター一家に夜襲をかけてから。
映画も、ジョーvs.ロホ一家と構図がはっきりして面白くなる。
映画的に面白いのは、酒場のオヤジで、最後の決闘のきっかけになるが、決着をつけるのもこの男。
このあたりの役どころをキッチリ書いてあるのが、いい脚本といえます。
ザ・西部劇
イタリア産の西部劇マカロニ・ウエスタン、ドル3部作の1作目。
イタリア産ですが、世間一般の西部劇のイメージはマカロニ・ウエスタンが作り上げたモノなんじゃないでしょうか。
西部劇といえばコレな音楽、カッコつけたイキな銃さばき、拍車の付いたウエスタンブーツ、ウエスタン扉、いかにも西部劇に出てくるようなバーや町並みも、
本国アメリカ産よりウエスタンが強調されてるような、ウエスタンへのフェチズムを感じます。
『夕陽のガンマン』2作目
『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』3作目
『荒野の用心棒』1作目
の順で観たけど、つながっていないので全く問題なかった。
ドル3部作の中で1番好きです。
ストーリーが分かりずらくて、どっちの味方?あっち側?こっち側?と混乱して、おおまかに理解したまま観てて、あまり脚本的には楽しめなかった…
でも、カッコ良かった。
まだ観てない方に、オススメです。
黒澤明『用心棒』のリメイクらしいけど『用心棒』は観てない僕のレビューでした。
ボコボコにされてからが勝負!
大変な目にあってから、手負いの虎?熊?のように怪我を治し体を休め一人リハビリをして準備万端!
冒頭は、日本の時代劇だったら(黒澤明の「用心棒」見てません・・・)こんなキャラクターでこんな衣装でこんなセットでこんな脚かな~と思い浮かべながら見たので二倍に二重に楽しめました。それから(私も)少し眠って休憩をとって後半戦に向かいました。クール!口数少なく言われたことはちゃんと覚えているイーストウッド、撃たれても撃たれても立ち上がる!仕掛けはあってもびっくり!
カメラが素晴らしかった。暑さの中ふらふらする側からの視界ってこんな感じだろうというのがリアルだった。モリコーネの音楽にはイタリアのカンツォーネが基にあるんだろうなあと思いながら聞きました。棺桶おじさんが、倒れた沢山の死体の身長を紐でひたすら計って満足げに仕事していた風景は笑えた。誰が棺桶代金払ってくれるのかなあ?
この映画と全然関係ない「続・荒野の用心棒」でも棺桶が重要な役目を担っていた。フランコ・ネロがずるずる引きずる棺桶。その意味も役割も異なりネロ=ジャンゴもかっこいい!
いかに元ネタ
クロサワの「用心棒」が優れているか再認識。10分程度の刈り込みだがまだ冗長、馬を走らせるシーンとかラスト決闘の所要時間とか。まぁ元ネタもミフネ接待シーンとかいらないけど・・
オープニングは元ネタに勝ってる。誰でも耳にした事のある巨匠モリコーネの曲。さぁマカロニの始まりですよ!と血が躍る。片手間に作った曲の一つかもしれないが、歴史的な名曲と思う。強引だが樽ダイナマイトはイイ! 最後のタイマンはちょっとあり得ない。
面白かった
聞き知ってはいたが、実際に見るとあまりにも「用心棒」の話そのままなのでびっくりした。これだけ堂々とパクれる作り手の精神は、ある意味気骨があって凄い、と思う。
しかし、映画としてこれだけ面白いのはやはり主役のキャラ付けが大成功したからだと思う。もはや現実のイーストウッドがこういう人なんだ、と確信を抱いてしまうほどのハマり方だ。
そして悪役が皆さん素晴らしかった。特に、出番は少なかったが女主人が良かった。
50年近く再三観てきた筈なのに、面白さに衝撃
元が「黒澤監督作品の『用心棒』の(無許諾)翻案作品」として認識された経緯と、亜流西部劇といういかがわしさ漂う印象から、格下のB級的扱いに甘んじた作品というイメージがある。
それが、今回テクニスコープのワイドスクリーンでの、半世紀以上ぶりの公開実現を知り、身震いした。
上記の事情により、権利元である黒澤プロの許可なくして劇場公開は不可能なため、今回は極めて異例と言える。
念願の劇場初鑑賞を果たした今回は、ストーリーラインこそ原案「用心棒」に添ってのモノではあるもののテンポの良い演出と、洗練された映像は飽きさせる事なく、まるで初鑑賞作品の如く引き込まれた事に、自身驚きを覚えるとともに感嘆させられた。
TV初放送以降、再放送、ビデオ、LD、DVDと形を変えて何度となく繰り返し鑑賞している作品である事を忘れる。
初期LDまではトリミングのスタンダードサイズ状態でしか観られなかったのが、後期にワイド版でも発売され、テクニスコープの画角を生かしての構図や演出の全貌が初めて分かった気がした事が記憶に残っている。
その後、イタリア旅行の機会に現地でマカロニ関連モノが手に入るのでは無いかと考えて期待していたが、向こうでは何かを見つけることは出来なかった。
更にその後、初期イタリア発売版のオリジナル伊版DVDにて、ガンマン三部作とワンスアポンナの2作品目までを個人輸入で手に入れる事が叶った事で、「これで念願を果たして一区切り」と考えていた、筈だった….
正直、今回はどちらかと言えば先行上映されたうちの「夕陽の..」の方にウエイトを置いての鑑賞のつもりだったのに、蓋を開けてみたら「荒野の用心棒」にグイグイ引き込まれてしまった。
まるで、初鑑賞作品の如く(暫く観ないでおくようにしてはいるので)、修復された画像の綺麗さも手伝い、新鮮さを覚える程。
そういえば、数年前に超絶的な修復を遂げた『続荒野の用心棒』を劇場鑑賞した際にも、同様の感覚を覚えた事を思い出す。
あと、タイトルの方は“we can fight”で、
劇中のは“with the wind”だったりとかも再認識した。
蛇足ながら、
“無許諾制作”の件については、制作サイドから「事前の打診」の文書が東宝宛に送られていたにも関わらず、東宝がこれを黙殺して黒澤サイドに伝えられないままだったという事が後に発覚している。。
イタリア側はダメ出しの返事がなかった事で、勝手に可と解釈して制作に踏み切ったというのが真相。
この件から、黒澤サイドは東宝に不信感を抱く結果となり、長年のパートナー関係の解消へと発展していく切っ掛けとなったとされている。
マカロニの原点
何もコメントすることはない。まだ観ていない方は是非観るべき作品。黒澤作品も併せて鑑賞したら、面白いと思う。今回はアメリカ公開版の英語音声だった。出来れば、イタリア版のイタリア語音声で鑑賞したかった。
黒澤明の用心棒と比べると・・・
2024年劇場鑑賞66本目。
パンフレットないかもと思いましたが三作まとめてあったので良かったです。
西部劇は好きなのですが自分からこれ観ようと思って見ないので結構名作でも観てないのはたくさんあり、今回のドル箱三部作はどれも多分未見なので鑑賞することに。
用心棒のリメイクではなくオマージュということで、完全に一緒というわけではないし、なんなら東宝から訴訟されてるのでやっぱり黒澤明の用心棒に比べると主人公の立ち回りの雑なところや、動機もあやふやなところがあります。三船の侍には正義を感じられたのですが、この主人公は金なのか?と思う所もありました。多分酒場の親父いなかったら殺されてた人いそうだし、酒場の親父が主人公かばってるのに感謝してなさそうな感じだし・・・。
後西部劇特有のお腹撃たれて即死の雑な当たり判定と侍の達人具合を比べるとカタルシスが違うなぁというのはあります。
それでもエンリオ・モリコーネのあの曲は家に帰っても口笛吹いちゃいますね。
口笛
さすらいの口笛を聴いたとたん鳥肌が立った。
クリント・イーストウッドの鋭い眼光が
渋くて格好いい。ピストル裁きも。
ベッカムを彷彿させる。
監督のセルジオ・レオーネの演出も上手い。
下から録るアングル。空の色、影、ブーツ等々。
用心棒のリメイクで西部劇に置き換えるとは。
銃声、爆発、煙、馬の走らせ方、ハッタリのセリフ、画面に釘付けになる。
臨場感も感じさせる顔半分の照明の当て方。
マカロニウエスタンの金字塔。
そこにエンニオ・モリコーネの音楽。
大音量で聴けて浴びれる喜び。贅沢である。
もしモリコーネでは無かったら、別物になって
いただろう。
この3人が揃ったから成し得た映画。
とても60年前の映像と音響とは思えない。
復元に死力を尽くして細かい作業をして頂いた方々に感謝。
主役、悪役、脇役、音楽、何処を観ても
素晴らしく愛おしい。
傑作とはこういう映画である。
映画館で観賞出来る有り難さを改めて
感じる作品でした。
ガンマンがそこに立っている
ドル3部作リバイバル上映にて鑑賞。
命懸けの激しい銃撃戦や、銃を抜く間の張り詰めた空気の緊張感が画面から伝わってくる。
早撃ちやテンガロンハット、拍車などの西部劇の王道を、いやマカロニ・ウエスタンを存分に堪能した。
やっぱりカッコよい。
用心棒もカッコよいけどマカロニウェスタンなこっちもやっぱりカッコよい。モリコーネの音楽も劇的にハマりっぱなし。それぞれのシーンにバッチリハマる。法律とか小難しい話が全くない時代、あったんだなー。
期待度○鑑賞後の満足度◎ くだらないのか面白いのかよく分からない面白さ。パッチものすれすれの出来ながら「マカロニ・ウェスタン」というジャンルを打ち立てた記念碑的作品。
①イヤー、懐かしい。でも、ちゃんと観たのは今回が初めて。
映画館で見れるとは!
クリント・イーストウッド主演、監督セルジオ・レオーネ、音楽エンニオ・モリコーネという名作西部劇4Kリマスター版が劇場で見れるということで、何度かテレビで見たことありましたが、映画館の大きなスクリーンで観たいと思い初日に行ってきました。
若かりしクリント・イーストウッドがやはり格好いい!当然のように格好いい!当たり前のように格好いい!特にラスト、酒場のおやじが吊るし首にされようとする瞬間、ダイナマイトが爆発し煙が立ちこめ、その煙の中から現れるジョー(イーストウッド)の登場の仕方、最高でした。痺れましたね~これぞ映画の醍醐味です。
途中、ラモンの愛人にさせられていたマリソルを救出し子供と夫に引き渡し、金を渡して逃がすシーンも格好いい。美人だからといって人妻には手を出さないのである。「なぜ助けてくれるの?」の問いに「かつて女を救えなかったから」という謎めいた返答。ジョーの過去に何があったのか一切明らかにされない謎めいた男だが、これぞヒーローなのである。
そして、有名なラスト。撃たれても撃たれてもなぜか死なずに何度も立ち上がるジョーに次第に表情から余裕が消え必死に撃ち続けるラモン。顔面をアップでとらえるカメラワークもいい。そしてジョーの早撃ちで数人の敵を一瞬で倒す鮮やかさ。ジョーがその前にボッコボコに痛めつけられ半殺し状態にされていたのでカタルシスを感じました。必殺仕事人で良い人物が悪い奴らに残忍に殺された後、仕事人が恨みを晴らすシーンに通ずるものがあります。あれだけ痛めつけられ血まみれで地面を這って命からがら逃げるシーンがあるからこそ、このラストでのカタルシスにつながるのだなと思います。まさしく復讐劇をテーマに後に多く作られるマカロニ・ウエスタンの原点がここにあるのです。
酒場のおやじと棺桶屋とタッグを組んで悪い奴らを町から一掃する痛快な西部劇でした。そういえば、黒澤明監督の「用心棒」が原案ですが、いまだに未見なのでいつか見なければ。
今観ても味わいのある作品
評価3.9
マカロニウェスタン、間違いなくその代表作の一つでしょう。
監督セルジオ・レオーネ、音楽エンニオ・モリコーネ、主演クリント・イーストウッドという凄いメンツが集まった作品。
また、ジャン・マリアヴォロンテもですが、皆この作品で大ブレイクしたような印象があります。
最初っからなんですが、もう音楽が素晴らしいんですね。流石はモリコーネと言ったところでしょう。
物語はもうそのまんま「用心棒」なんですが、音楽や乾いた空気でとても新鮮に見せてくれるんですよね。
いや、やっぱりこれは面白いです。
マカロニウェスタンの入り口としてもおすすめですね。
今観ても味わいのある作品ですよ。
マカロニ・ウエスタン
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メキシコのある町を訪れたクリント。
そこはギャングのボスAとBが敵対する不安定な町だった。
まず仕事を探すため、ちょっかいをかけて来たAの部下4人を射殺。
その腕を見て、Bはクリントを雇うこととにした。
Bの配下に、腕が立つが極悪のラモンという男がいた。
この男はアメリカ人と取引した際に金を払わずに全員射殺し、
アメリカの警察が来るだろうからAとは一時休戦すると言い出した。
それじゃ商売にならんからなのか、あまり良くわからなかったが、
A側とB側をうまく焚き付けて、夜中の墓場で銃撃戦をさせる。
クリントの想定内だったのかは不明だが、この時Aの息子が人質に取られる。
そこでBに忍び込んでラモンの女をさらってAに渡す。これで報酬をもらう。
この2人は人質交換されることになる。
この時、この女に夫と子供がいるということを知ったクリントは、
夜中にこの女を救出、夫に返して金も与えて逃げさせた。
これがバレてBに捕まって痛めつけられるが、何とか逃げる。
そして序盤から世話になってる町の棺桶屋の助けで棺桶の中に隠れて脱出。
ラモンらはAの屋敷にクリントが隠れてると思い襲撃、全員殺す。
棺桶屋とバーのマスターの助力で町の外で養生していたところ、
クリントの居場所を聞くためバーのマスターがBに捕まった。
クリントはすぐに鎧を着て町へ向かい、ラモンらが迎える。。
クリントはわざと何発も撃たれるが、鎧を着ていたおかげで死なない(場)
最後はラモン以外を全員殺し、1対1となる。
が、敵はライフルなんで当然余裕勝ち、ひとまずハッピーエンド。
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名作と名高いこの映画。
見てみると、雰囲気はいいのだが、画面が暗いせいか、
人物の顔がみんな似てるせいか、ストーリーがよくわからんかった。
だから上記は一部間違っとるかも知れん。
でも昭和くささがいい感じでおもしろい。
棺桶の中に隠れて脱出とか、すぐバレそうなものだが(場)
ラモンに何発も撃たれながらも死なないシーンも、
今の視聴者なら防弾チョッキか何かだろうってすぐに思うはず。
っていうか、何のためにわざと撃たれるんかがようわからんし(場)
心臓からハズれとるぞ、手が震えとるんちゃうの?ってな挑発をしてたが、
挑発が目的なら、後で鎧を見せて種明かしをする意味がない。
だって、クリントが負傷してない=全部見事に命中してた なんやもん。
これじゃあ挑発どころか逆に相手に余裕を持たせてしまうやん(場)
もしラモンがホンマに手が震えてて一発でも狂おうものなら、
足とか頭を吹き飛ばされるで、こいつの武器はライフルなんやし(場)
まあそういう突っ込みどころもこの時代の映画の良さなのでしょう。
この作品のようなイタリア西部劇を、マカロニウエスタンというらしい。
言葉は聞いたことがあったが、初めて意味を知った。
イーストウッド=山田康雄以外は考えられない!
黒澤明の「用心棒」を西部劇風にリメイク(無許可でのリメイクですが)でイーストウッドの初期の代表作を初めて観ました。
特に初期の頃から現在までの目つきは変わらずの鋭さだなと思いました!
そして山田さんの声は子供の頃に観たルパンの声だけかと思いましたがイーストウッドの声でもダンディさは出てました。
※山田康雄の没後の公認声優は勝手な事かと思いますが2代目ルパンの栗田貫一でも聴いてみたいです。
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