黒猫・白猫
劇場公開日:1999年8月21日
解説
「アンダーグラウンド」のエミール・クストリッツァ監督が、ドナウ川沿岸に暮らすロマ一族の悲喜こもごもを生き生きと活写したコメディ。若者ザーレの恋を縦軸に、ザーレの父マトゥコと新興ヤクザが企てる列車強盗、ザーレの祖父ザーリェとマフィアの友情など、3世代の人々が織りなす物語を描く。騙しの天才を自称するマトゥコは、ロシアの密輸船から石油を買うが見事に騙されてしまう。金に困ったマトゥコだったが父ザーリェには見限られているため、起死回生の策として列車強盗を画策。新興ヤクザのダダンに協力を持ちかけるが……。1998年・第55回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。
1998年製作/130分/フランス・ドイツ・ユーゴスラビア合作
原題:Chat noir, chat blanc
配給:フランス映画社
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2022年5月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
徐々に徐々に物語が進んでいき、クライマックスで楽しさも笑いも最高潮になってて、登場人物も良いキャラしててすごく楽しいハッピーになれる作品でした。
合間に出てくる黒猫白猫ちゃん達がキーになってる感じがして、尚且つ可愛くて猫好きの友達とも共有したいです。
2021年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
タイトルだけ見るといかにも意識が高そうな雰囲気映画みたいだが、ふたを開けてみれば徹底的に明るく楽しいコメディ映画。バカな親父の企みを親父よりは賢い息子とその恋人が思い切りとじいちゃんのコネで打破するコメディ。
ストーリーは王道というか予想のつきやすいものだが、バカバカしいので飽きずに見ていられる。他の映画なら「それはないだろう!」となってしまいそうな場面も笑って流せる。
ジーンとくるような場面など何一つないが、バカバカしさが一周回って感動的な一本だ。この映画の登場人物と一緒に、バカになって何も考えずに観るのが良いだろう。
2021年9月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ー 序盤から、エミール・クストリッツァワールドならではの、熱量が凄い。
ウンザ・ウンザ・タイムである。
そして、奇想天外なストリーの随所で現れる、生命の象徴である豚、アヒル、馬、山羊など数々の動物達の、自由奔放な姿。ー
■感想
・ストーリーとしては、王道のメロドラマである。
これも又、生命讃歌であろう。
ザーレと、偶然出会ったイダとのトウモロコシ畑での恋。
ザーレはギャング・ダダンの末娘アフロディーテと、無理やり結婚式を挙げさせられるが、お互いに本当の恋を求めて、アフロディーテは兄の柵から逃げ出し、”ゴッドファーザーJr”と運命の出会いを。
そして、ザーレも又、イダと。
ー 結婚は、ヤッパリ好きな人としたいよね!ー
・それを彩る、ギャングのダダンや、ザーレの父、マトゥコ。祖父、ザーリャのキャラの濃さ。
・破天荒なストーリー展開の中、エミール・クストリッツァワールド常連の生命の象徴である豚、アヒル、馬、山羊など数々の動物達は、自由過ぎる動きで、画を彩る。
<物凄い熱量で、エミール・クストリッツァワールドにグイっと引き込まれる作品。
後年、エミール・クストリッツァ監督のインタビューや、彼が愛するバルカンミュージック演奏バンドに加わって、楽しそうに楽器を演奏するこの稀有な監督の姿を見ると、ユーゴスラビア解体の哀しさを吹きとばす、人間としてのパワーがとんでもない人なんだなあ、という思いを今更ながら、裏付けさせられた作品である。>
2020年9月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
哀愁が漂い感動が込み上げてくる要素は取っ払った、愉快で痛快な奇想天外ワールドを繰り広げる単純極まりない物語展開に終始、和みながらの鑑賞。
黒猫と白猫を象徴にクストリッツァらしい色が存分に発揮された虐待ギリギリな動物てんこ盛り描写が楽しい、アヒルをタオル替わりに汚物を拭いたり、豚がひたすら車を食ったり、人間も負けず劣らずな演技と個性的なキャラクターばかりで、嫌ぁな奴も悪い方向に進む展開も皆無な楽しいと面白いバランスが絶妙。
何か難しい意味が含まれているかと思ったのも束の間、滑稽に描かれる人物像など不思議な世界観と娯楽要素だらけで、劇中に流れるクストリッツァ節炸裂な音楽も素晴らしい。