黒騎士(1952)

劇場公開日:

解説

英国の文学者サー・ウォルター・スコットの著名な小説「アイヴァンホー」の色彩映画化1952年作品。「西部の王者」のイーニアス・マッケンジーが原作を潤色、「大草原」のマーゲリット・ロバーツがノエル・ラングレーと共同で脚本執筆に当たった。監督は「歌劇王カルーソ」のリチャード・ソープの担当。撮影はフレディ・ヤング、音楽は「四枚の羽根」のミクロス・ローザ。製作は「三銃士(1948)」のパンドロ・S・バーマンである。主演は「女群西部へ!」のロバート・テイラー、「陽の当る場所」のエリザベス・テイラー、「旅愁」のジョーン・フォンテーン、「サムソンとデリラ」のジョージ・サンダースで、以下「厳窟の野獣」のエムリン・ウィリアムス、「印度の放浪児」のロバート・ダグラス以下、英国から「大いなる遺産」のフィンレイ・カリー、「ハムレット(1947)」のフェリックス・エイルマーとバジル・シドニー、「禿鷹は飛ばず」の、ハロルド・ウォレンダーらが参加している。

1952年製作/106分/アメリカ
原題:Ivanhoe
配給:メトロ日本支社
劇場公開日:1952年10月23日

ストーリー

12世紀の英国。獅子王リチャードを戴くサクソン人のアイヴァンホー(ロバート・テイラー)は王がジョン親王と側近のノルマン人のために監禁されたことを知って、自ら釈放の身代金調達を決意した。ある日彼はシャーウッド森で、アシュビーの武術大会に向かうボア・ギルベール(ジョージ・サンダース)にあい、彼がノルマン人であることを知りつつも、父セドリック卿の館に案内してやた。アイヴァンホーは父から勘当を受けている身だったが、父と、館にかくまわれているアイヴァンホーの愛人ロウエナ(ジョーン・フォンテーン)姫は、暖かくボア・ギルベールを迎えた。翌日アシュビイに向かったアイヴァンホーは、道中ボア・ギルベールの部下から脅迫されていたユダヤ人アイザックを救ったことから、この男は身代金調達を引き受けて出た。男の娘レベッカ(エリザベス・テイラー)は、ひとめでアイヴァンホーの男らしさに引き付けられてしまった。武術大会ではアイヴァンホーはジョン親王側の騎士を次々に破ったが、ボア・ギルベールとの一騎打ちで重傷を負い、レベッカに看とられつつシャーウッドの森へ逃れた。ボア・ギルベールは彼を釣りだそうと、父、ロウエナ姫、アイザック、レベッカを監禁した。アイヴァンホーは救いに赴き、かえって捕らえられてしまった。このとき森の弓士たちが城を襲い、アイヴァンホーらは救出されたが、レベッカだけは彼女の色香に迷ったボア・ギルベールによってジョン親王の城に連行された。アイヴァンホーは彼女を救うため王の救出金を使おうと考えたが、アイザックは許さなかった。やむなくアイヴァンホーは百姓に変装して城へ出かけ、魔法使いとして処刑されようとしていたレベッカを、ボア・ギルベールとの決闘によって奪い返すことになった。彼はみごと宿敵を倒したが、ジョン親王は彼の射殺を命じた。この時、城へ攻め寄せたのがリチャード王と森の弓士たちであった。かくてアイヴァンホーは相愛のロウエナ姫と手を取り合って王に忠誠をつくすこととなり、レベッカはひとり思いを胸に秘めて、父アイザックと放浪の旅にのぼって行った。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第25回 アカデミー賞(1953年)

ノミネート

作品賞  
撮影賞(カラー) フレディ・ヤング
作曲賞(ドラマ/コメディ) ミクロス・ローザ
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映画レビュー

3.5それなりに楽しめる中世ヨーロッパのアクション映画

2022年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ジョーン・フォンテイン目当てで観てみたら、本作の原題は『アイヴァンホー』であり、歴史アクション大作にちょっと恋愛ドラマを含む映画だった。
1952年作品としては大作であり、アカデミー作品賞・アカデミー撮影賞(カラー部門)にノミネートされた映画。

12世紀のイギリスを舞台に、イングランド国王が行方不明になったのが王の弟の陰謀であり、監禁されている国王を助けるために活躍するアイヴァンホーの物語。

アイヴァンホーを演じるのはロバート・テイラー、彼の恋人ロウエナがジョーン・フォンテイン、そしてユダヤ人の裕福な娘レベッカを演じるのがエリザベス・テイラー。
映画を観ていくにつれて、「そういう配役か…」と思いつつ、「これは、勇者ロバート・テイラーに、ジョーン・フォンテインかエリザベス・テイラーを選ばせるのかな?」と思ってしまう三角関係の行方が楽しい(笑)
あと、「自分ならジョーン・フォンテインだな…」というのも好みの問題(笑)

映画全体としては、王位の奪還劇メインのアクション映画なので、恋愛的側面は二の次。

また、馬に乗った騎士がそれぞれ反対側から馬でかけてきてすれ違いざまに戦う場面は、やはり迫力あり。
何年か前にも、ほかの映画で同じ決闘場面を観たのだが、映画タイトルが思い出せない(^^;

ジョーン・フォンテインは、さすがテクニカラー映画への出演ということもあって、綺麗な色の服が多い。特に綺麗だったのは、馬上決闘を見守るシーンで着ていた黄色の服。

そして、エリザベス・テイラーも結構綺麗であり、やはり若い!
顔も小さいし、なかなか美しい。
ちなみに、本作で共演したジョーン・フォンテインよりも15歳ぐらい若い。

黒騎士(ロバート・テイラー)のライバルを演じる強者はあのジョージ・サンダースが演じている。

それなりに楽しめる中世ヨーロッパのアクション映画であった。

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たいちぃ
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