黒い牡牛

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黒い牡牛

解説

メキシコの農村を舞台に、母を亡くした少年と1頭の子牛の絆を描いたドラマ。ハリウッドで赤狩りの標的となった脚本家ダルトン・トランボがロバート・リッチという偽名で原案を手がけ、1957年・第29回アカデミー賞で原案賞を受賞した。

貧しい農家に生まれ育った少年レオナルドは、母を亡くし父や姉と暮らしている。母の葬式を終えた夜、レオナルドは落雷による倒木の下敷きとなって死んだ母牛のそばに、生まれたばかりの黒い子牛を発見し家に連れて帰る。子牛に「ヒタノ」と名付けて愛情たっぷりに育てるレオナルドだったが、ヒタノは牧場主のものであることが判明。レオナルドは学校の先生の助けを借りて牧場主に手紙を送り、ヒタノを譲り受けるが……。「情熱の航路」のアービング・ラッパーが監督を務めた。

2022年11月、特集企画「12ヶ月のシネマリレー」にてレストア版が公開。

1956年製作/100分/アメリカ
原題または英題:The Brave One
配給:東北新社
劇場公開日:2022年11月4日

その他の公開日:1956年11月23日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第29回 アカデミー賞(1957年)

受賞

原案賞 ダルトン・トランボ

ノミネート

編集賞 メリル・G・ホワイト
音響録音賞  
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映画レビュー

3.5牛を守ろうとする純粋な少年

2022年12月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

人間に家畜と決められ、当たり前に搾取され殺される牛ですが、

牛を守ろうとする純粋な少年の話です。

嵐の夜、母牛を亡くして、木の下敷きになっていた子牛を助けますが、

その後も、闘牛などから、一生懸命に守ろうとします。

僕の評価は、3.5と4の間ですが、名作あつかいされるのも分かる。

素晴らしいテーマだと思います。

世界が、この少年の様な純粋で優しい人間ばかりだったら、素晴らしい世界だと思う。

闘牛は、絶対に反対だ!!!

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RAIN DOG

4.0牛いい子なだけに少々心配

2022年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

小学校を卒業した年齢の割にはレオナルドが幼すぎる気もするが、あんまり芸達者すぎない子役で安心もする。理不尽な奴などおらず脚本に隙がなく最後は手に汗握れて関心しきり。

牛がすごくいい子なのだがあれは牛の好演技なの?動物が虐げられていなかったのか心配になるが、某との戦いは心配しなくて良い映像でほっこりした。

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mikyo

4.0メキシコ・シティの休日

2022年11月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

幸せ

闘牛というのはどういうものか初めて知った。勇敢な闘牛には恩赦が与えられるとは!牛を尊敬し愛でる文化なんだろう。

前半は大袈裟な劇伴がいちいちついていること、男女、父と息子、職業があまりにステレオタイプで、皆が流暢に英語を話し台詞も大仰でついていけなかった。メキシコ・シティにレオナルドが着いてからも有り得なくて頭の中が❓️。でもだんだんとこれはレオナルドとヒタノの「ローマの休日」なんだと思い至った。

闘牛場の場面で劇伴は消え興奮する観客の歓声と緊張と沈黙が支配する。その中でヒタノに完全に感情移入した。闘牛士の姿は美しいダンスのようだった。そしてヒタノは強く勇気があり何よりも美しかった。

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talisman

5.0トランボ不遇時代の不朽の名作

2020年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

映画ファンなら ダルトン・トランボをご存知でしょう、理不尽な赤狩りにあいハリウッドを追放された名脚本家、「ローマの休日」の脚本のゴーストライターとしても有名です。本作は彼が生活の為、B級映画専門のキングス・ブラザーズ・プロダクションで偽名で働いていた時代に書いた名作です。
大衆受けしか頭にない社長の無理難題を安い脚本料で量産したトランボへのご褒美なのでしょうか、真面目な本作の製作を承知しました。本作はトランボがかってメキシコの闘牛場を訪れた折に万雷の喝采の中で一人だけ泣いている少年を見かけたことが創作のきっかけと語っています。
勿論、本だけではありません、主人公の少年(マイケル・レイ)をはじめ俳優や撮影スタッフに至るまで良いものを創ろうと言う本気度、情熱を感じます。闘牛という世界観も現地の人々の共感を得やすかったのでしょう、全面協力が得られたようです。
闘牛場の場面も良かったですが、ピューマに襲われるシーンも素晴らしい、CGなんて無い時代に動物たちのアクションの凄いこと、B級プロダクションなんて言って失礼しました、キングス・ブラザーズ万歳と叫びたくなります。時代を超えた感動ドラマ、不朽の名作です。

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odeonza