暗闇の子供たち

劇場公開日:

解説

李東哲のソウルの娼婦街での実体験を黄哲暎がまとめた原作をもとに、底辺に生きながら無垢な魂を持つ娼婦の遍歴を描いたドラマ。製作はバク・チョンチャン、監督・脚本は「馬鹿宣言」の李長鎬。撮影はソ、ジョンミン、音楽は金永東が担当。出演は羅映姫、安聖基ほか。

1981年製作/韓国
原題または英題:People in the Darkness
配給:発見の会=アジア映画社
劇場公開日:1990年3月17日

ストーリー

ソウルの赤線地帯で無表情に客をとる“歌手”と呼ばれる娼婦ナンエ(羅映姫)の脳裏を横切るものは--。歌手を夢みて地方からソウルにやって来た彼女は悪徳芸能プロに騙されドサ回りの歌劇団にまわされてしまう。不運な境遇の中でも彼女はそこで刑務所帰りのチンピラ(安聖基)と結ばれ、子供も生まれて束の間の幸福を味わう。が夫と子供に死なれ、絶望と窮乏の中で彼女は娼婦に身を落とすしかなかった。赤線街の生活の中で彼女は同僚のアル中の女(朴元淑)の幼い子供に自分の亡くした子の面影を重ね合わせて唯一の慰めを得るが、やがてその同僚が売春容疑で逮捕され自殺したことで、残された子供を育てるため赤線街を出て生きてゆく決心をする。しかし法律の壁はそれを許さなかった。子供は牧師の家庭に引き取られていき、全てを失なった絶望の中で娼婦街に戻った彼女は、両足の無い客を全てを許すように優しく抱くのだった。

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