巨大なる戦場

劇場公開日:

解説

実在の人物ミッキー・マーカスを描いたテッド・バークマンの伝記を素材に、「パリが恋するとき」のメルヴィル・シェイヴェルソンがシナリオを執筆、自ら製作・監督した戦場秘話。撮影はアルド・トンティ、音楽はエルマー・バーンスタインが担当した。出演は「エルダー兄弟」のジョン・ウェイン、「テレマークの要塞」のカーク・ダグラス、「脱走特急」のフランク・シナトラ、「太平洋爆破作戦・モリツリ」のユル・ブリンナー、「栄光の野郎ども」のセンタ・バーガー、「恋するパリジェンヌ」のアンジー・ディッキンソンなど。

1966年製作/アメリカ
原題または英題:Cast a Giant Shadow
配給:ユナイト
劇場公開日:1966年12月22日

ストーリー

第2次大戦後、イギリス軍の撤退を機に、パレスチナからユダヤ人を追い出そうとするアラブ諸国の圧力に対抗して、ユダヤ人が民族独立のために戦いをおこそうとした1947年のこと。ニューヨークに住む退役大佐マーカス(カーク・ダグラス)は、サフィル少佐にたのまれて、パレスチナで戦っている戦士たちの指揮を引き受けた。大戦中にみせた抜群の戦略家としての手腕をかわれたのだ。マーカスの親友である、ワシントンの国防総省に勤務するランドルフ将軍(ジョン・ウェイン)やマーカスの妻エマ(アンジー・ディッキンソン)も、彼マーカスの一本気な性格を知っているだけに、あえて彼の決意をひるがえそうとはしなかった。こうしてパレスチナへ着いたマーカスは、名前も変えて、独立運動の戦士を夫に持つ、美しい女マグダ(センタ・バーガー)のもとに、兄という名目で住み込むことになった。ただちにマーカスは独立運動の組織づくりにかかり、イスラエル人の地下運動組織でゴーネン(ユル・ブリンナー)を司令官とするハガナーと、若者たちの結束する地下組織パルマックの合流を、防衛大臣のヤコブに提言した。だが、主義主張の異なる2つの組織の合流は進まず、マーカスは、ニューヨークにいる妻のエマが死産したという知らせもあって、いったんニューヨークに帰った。だが、そのころには、マーカスは、マグダを愛するようになり、エマと再会する喜びよりも、マグダとの別離の方がつらくなっていた。やがて、マーカスは、ランドルフ将軍に励まされて、再びパレスチナに向かった。機上で知り合った操縦士ヴァンス(フランク・シナトラ)は常に一獲千金を狙う愉快な男であった。パレスチナではエジプト軍の進撃が始っていた。マーカスは、大戦の体験を生かした機知縦横の戦略でエジプト軍を撃破した、だが、エルサレムの旧市街は、敵の手中におち、自軍の補給路はラトルン高地で絶たれてしまった。が、そんなとき、マーカスのもとに、ラトルンに通じる秘密の抜け道があるという情報がもたらされた。ただちにマーカスは、その道を整備するべく指揮をとった。補給路が完成すれば勝利は目前なのだ。そうしたある夜、マーカスはマグダと再会し、道ならぬ恋に決着をつけようと、マグダへの恋情をふりきって、彼女への別離をつげた。が、その直後、マーカスは、味方の歩哨に誤まって射殺された。休戦協定発効の7時間前の出来ごとであった。

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