カサブランカ

ALLTIME BEST

劇場公開日:2021年5月7日

解説・あらすじ

第16回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞の3部門を受賞し、主演ハンフリー・ボガートによる名セリフ「君の瞳に乾杯」でも広く知られる名作ラブロマンス。第2次世界大戦下の1941年、アメリカへ行くためには必ず通らなければならない寄港地だったフランス領モロッコのカサブランカ。そこで酒場を営むアメリカ人リックのもとに、かつてパリで恋に落ちたものの、突然目の前から姿を消した恋人のイルザが、夫で反ナチス活動家のラズロを伴って現れるが……。共演にイングリッド・バーグマン。監督はマイケル・カーティス。2021年5月、人気声優による名画吹き替えプロジェクト「NEW ERA MOVIES」で新たに制作された吹き替え版(リック役=池田秀一/イルザ役=潘恵子/ラズロ役=古屋徹)で公開。

1942年製作/102分/G/アメリカ
原題または英題:Casablanca
配給:モービー・ディック
劇場公開日:2021年5月7日

その他の公開日:1946年(日本初公開)、1975年

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1942 Turner Entertainment Co. & Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

映画レビュー

3.5 作品の良し悪しを超越した、ダンディズムとロマンティシズムの究極作

2025年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

本作は過去からすでに多く語られているので、今回少し視点を変えてみます。

3人の女性が登場します。
まず、フランス人のイヴォンヌ。ボギー扮するリックに振られた後ナチの軍人の取巻きに身をやつします。売国奴と言われかねませんが、酒場でフランス国歌を合唱する同胞達に涙ながらに加わります。愛国心を決して捨てていなかった彼女の矜持を感じさせるいいシーンでした。ちなみに演じるはマドレーヌ・ルボーは、カジノディーラー役のマルセル・ダリオと当時実生活で夫婦だったようです。

2人目はカサブランカから脱出したいブルガリア人の若妻アニーナ。金を工面するために夫はカジノにチャレンジするも上手くいきません。彼女はルノー署長のいいなりになる覚悟を決めます。結局はリックに助けられ事なきを得るのですが、女の度胸を感じさせる場面でした。

そしてバーグマン扮するイルザ。ピアノ奏者サムとの再会のシーンで「あなたは悪運をもたらす」みたいな事を言われて、一瞬ムッとします。すぐに柔和な表情に戻りますが、サムはなかなか鋭かったのです。
パリ時代夫ラズロがいるのになぜリックと恋に落ち、そして突然消えたのか?観客が納得しうる正当な理由が後でイルザの口から語られます。リックを心から愛していたのも偽りない真実でしょう。
では今はどうなのか?再び究極の選択が訪れます。愛するリックなのか、同じく愛する夫なのか。揺れ動くルイザは「私には決められない。リックあなたが決めて」と言います。
先の2人に比べ矜持や覚悟はないのかと思いましたが、ここはバーグマンだから許されてしまうのです。

身も蓋もない言い方になってしまいますが、バーグマンの究極の美しさとロマンスの横溢する描写が、善悪もモラルもルッキズムも全てを根こそぎ覆してしまう。
まさに映画の魔力を感じさせる作品なのです。

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sugar bread

4.0 リックの店でのラ・マルセイエーズの大合唱

2025年11月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

ドキドキ

カワイイ

前に観たのが16歳の高校生の時でした。
やっぱり面白い。
本質的には、ベタベタのメロドラマだけれど、製作時の世相、舞台設定の巧妙さ、それぞれの演技の良さとか、色々な要素が相まって、本当に上手く作られた映画だと思います。

私は、「カサブランカ」のイングリット・バーグマンが一番美しいと思っています。
この作品は、バーグマンがとんでもなく美しい女性ではないと、メロドラマとして成立しないから、演出もそこを強調しているのだけれど。

高校生の時に観て一番印象の残っていたのは、リックの店でのラ・マルセイエーズの大合唱。
時代的には、かなり露骨な反ファシズムのプロバガンダの場面だけれど、大昔の印象そのままに、かなりジーンとくるシーンでした。
ナチスに対する民衆の反発として描かれているのが上手い。

ヴィシーフランス政権下の警察署長役だったクロード・レインズは、美味しい役ではあるけれど中々難しい演技を求められたのではないかと思います。匙加減が絶妙でとても良い感じ。

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ねこたま

4.0 カサブランカは永遠

2025年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

驚く

ドキドキ

歴史的名作『カサブランカ』。フラれた男リック(ハンフリーボガード)が見ていられなくて、とはいえ彼の目の前にイングリッドバーグマンが恐ろしいほど綺麗で、大人の恋愛って辛すぎる~!!
初めてカサブランカを鑑賞したのは中学生の時で、大人の恋なんかしたくない!と本気で思いました。ただ、楽しくてハッピーで幸せで、それじゃいけないの?!と、大人が映画『カサブランカ』を評価すればするほど、悲しい恋愛をイイ!という大人の気持ちが分かりませんんでした。
彼のカフェで演奏されているカサブランカのテーマソング『As Time Goes By 』が最高に切なくて、家のピアノで何度も何度も練習して、高校生の頃にはサビの部分はピアノで弾けるようになりました。

第二次世界大戦の詳細について学校でちょうど習っていたので、ナチス・ドイツに翻弄されたヨーロッパの人々の困難や、モロッコがどういう場所で、アメリカ人がどういう立ち位置でヨーロッパにいて、モロッコで店をやっていたのか、この映画を観て胸をいためて、映画の背景として歴史を学ぶことになりました。

イルザは薄情な女性なのか、可哀想な女性なのか、あまりにもリックが可愛そうすぎて、あんなにカッコいいのに。ジュリーが「ボギー!ボギー!あんたの時代はよかった」と歌ってるボギーが、カサブランカのハンフリーボガードのことだと、一緒に映画を観た父から教えてもらって、「男がピカピカのキザでいられた」リックの生き方を父もカッコいいと思っているようでした。人生は傷だらけになっても、それでも愛を貫くのが「かっこいいんだ」というのが、父も母も、周りの大人も同じ意見で、私は出来れば、人生で傷つくのはなるべく避けたいと思っていたのに、齢50を過ぎて、傷つかない人生なんてないし、果敢に人生に挑戦したらボロボロになるのは当たり前のことなんだと今は分かっています。

「傷だらけになっても尚、愛し続ける」カッコよさも、今では理解できます。
久しぶりに見たリックは、悩みに悩んで、彼女を助けた。彼女もリックに助けを求めた。
当時はなんて図々しい女性なんだと感じたのですが、「愛」を知ってるから、頼めたんだなという逆説的な心の有り様も今では理解できるようになりました。

10代の頃初めてみたカサブランカを、20代、30代、40代、50代と体的に見返していますが、50代でカサブランカを見返したら、ものすごく甘酸っぱい気持ちになりました。人生は複雑で、ルノー署長のような生き方も学びが多かったです。

40代の頃、石原裕次郎さんの映画『夜霧よ今夜もありがとう』を観た時に、(あれ?これってカサブランカじゃ…)と驚いたのですが、カサブランカを原作に作られた日本映画なんだそうで、カサブランカは見てなくても、夜霧よ今夜もありがとうに胸をわしづかみにされた日本人も少なくないでしょうし、20代のOL時代に、オヤジ世代の先輩方に連れられてスナックに行って「夜霧よ今夜もありがとう」を歌うオジサマの歌に拍手をする係などをやらされていましたが、皆さんも愛する女性を失ってハートブレイクな経験をしたり、辛い思いを乗り越えながら生きていたのかな…と思うと、人は皆、辛い思いを抱えながら頑張って生きてるんだから、優しく接して、助け合いながら生きたいなと思いました。

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山川夏子

未評価 現代の映画では喜劇にしかならないカッコよさ

2025年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 古い洋画ファンの間でオードリー・ヘップバーンと人気を二分するイングリット・バーグマンの代表作とも言える『カサブランカ』、凡そ50年ぶりでスクリーン鑑賞です。今、改めて観ると、少し雑だなと思える部分もありますが、そんなの問題ではありません。やっぱり名作です。

 まず、何と言ってもイングリット・バーグマンの気品です。僅かな表情の変化にも現れる品の良い美しさにドキドキします。

 そして、作中のあちこちに散りばめられた名場面に改めて唸らされるのです。

 本作以降、何度もパロディとして取り上げられる「君の瞳に乾杯」のキザな台詞。こんなの現在の映画では喜劇にしかなりません。この時代のハンフリー・ボガードならではです。それにしても、" Here's looking at you, kid " にこんな日本語を当てた字幕担当の方のセンスは素晴らしいなぁ。

 更に、これまた何度も話題になる、

 「夕べはどこにいたの?」「そんな昔の事は覚えてないね」
 「今夜会える?」「そんな先の事は分からない」

の、一度は言ってみたい台詞。

 でも、そうしたキザな造りだけでなく、ドイツ将校が大きな顔をしている酒場でラ・マルセイエーズ(フランス国歌)を客が合唱するシーンは、観る者の胸を熱くします。

 そして、本作のテーマソングとも言える " As time goes by " は、数十年後にジュリーの『時の過ゆくままに』、そして『カサブランカ・ダンディー』へと繋がるのですから、日本人に与えた影が如何に大きかったかも窺えます。

 何より驚くのは、本作が1942年に制作されている事です。ヨーロッパでの戦線のみならず太平洋でも日本と戦火を交え、ミッドウェイ海戦での勝利で一気に反転攻勢に出た頃です。日本では、敵性語として英語をあらゆる場から排斥していた頃、アメリカではこんなラブストーリー映画を撮っていたのです。もし、当時の日本中の映画館で本作が上映出来ていたら、

「こんな国と戦争して勝てる筈はない」

と、もっと早く無条件降伏出来ていたかも知れません。

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La Strada