愚かなり我が心
劇場公開日:1953年1月31日
解説
「我が心の呼ぶ声」と同じくサミュエル・ゴールドウィンが製作し、マーク・ロブソンが監督した恋愛ドラマ。1949年作品。雑誌ニューヨーカーに掲載されたJ・D・サリンジャーの原作小説を、「カサブランカ」などのライター・チーム、ジュリアス・Jとフィリップ・Gのエプスタイン兄弟が脚色した。撮影のリー・ガームス、音楽のヴィクター・ヤングは「われら自身のもの」と同じスタッフ。主演は「我が心の呼ぶ声」のダナ・アンドリュースと「愛欲の十字路」のスーザン・ヘイワードで、ロバート・キース(「烙印」)、ケント・スミス(「摩天楼」)、ロイス・ウィーラー、子役のジジ・ペローらが助演している。
1949年製作/アメリカ
原題または英題:My Foolish Heart
配給:大映洋画部
劇場公開日:1953年1月31日
ストーリー
エロイジ(スーザン・ヘイワード)にとっての生きがいは、1人娘のラモナだけだった。夫のルウとの仲は気まずく、学生時代の親友メリー・ジェーンが訪れて、エロイズにルウとの離婚を求めたときも、それほど驚かなかった。メリー・ジェーンとルウは昔恋仲で、今またよりを戻したのだ。ただ、ラモナをルウが引取ると聞いて、エロイズはどうしても譲れなかった。ルウのしらない秘密、学生時代の悲しい思い出がエロイズの胸に甦って来た。あるパーティで、エロイズはウォルト・ドライザー(ダナ・アンドリュース)と知り合い、2人は激しく恋し会うようになった。だが、やがて起こった戦争でウォルトは空軍に召集させた。休暇でエロイズに会いに来たウォルトが、彼女を学校の寮舎まで送ってきたとき、厳格な舎監は、2人の接吻している現場を捕らえ、エロイズを退校させてしまった。エロイズは理解ある父の計らいで、西部の故郷に帰らず、ニューヨークのデパートに勤めながら、休暇の度に訪ねてくるウォルトとの逢瀬を楽しむことが出来た。だが、突然ウォルトは訓練中事故のため、死んでしまった。しかもエロイズは母になろうとしていた。やがて生まれてくる子供の将来を思い悩んだエロイズは、親友メリー・ジェーンの恋人が前から自分に思いを寄せているのを利用して、彼を誘惑して結婚した。――いまはウォルトを忍ぶ唯一のよすがであるラモナを、ルウが引取ると聞いて、エロイズは夫に秘密を打ち明けようとした。だがメリー・ジェーンの親切な計らいで、ラモナはエロシズの許に残された。彼女は涙のうちに愛しい娘を抱き締めるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- マーク・ロブソン
- 脚色
- ジュリアス・J・エプスタイン
- フィリップ・G・エプスタイン
- 原作
- J・D・サリンジャー
- 製作
- サミュエル・ゴールドウィン
- 撮影
- リー・ガームス
- 美術
- リチャード・デイ
- 音楽監督
- エミール・ニューマン
- 音楽
- ビクター・ヤング
- 録音
- フレッド・ロウ
- 編集
- ダニエル・マンデル
- 作詞
- ネッド・ワシントン
受賞歴
第22回 アカデミー賞(1950年)
ノミネート
女優賞 | スーザン・ヘイワード |
---|---|
主題歌賞 |