王妃マルゴ
劇場公開日:1995年2月11日
解説
文豪アレクサンドル・デュマの同名小説の映画化で、激動の歴史の波にもまれながら果敢に生きた、16世紀のフランス宮廷に実在した伝説的な美女マルゴの生涯を描く。監督は今やフランス演劇界の巨匠ともいえる存在であるパトリス・シェロー。本作品は「蘭の肉体」「傷ついた男」に続く監督第3作であり長い間実現を待たれていたものでもある。製作は「ジェルミナル」「愛人 ラマン」などを手がけているクロード・ベリ、脚本は「恋の病い」の女性脚本家ダニエル・トンプソンとシェローの共同、撮影は「ディーバ」「リバー・ランズ・スルー・イット」のフィリップ・ルスロ、衣装はモイデル・ビッケル、美術は舞台美術やルーブルなど美術館の空間構成を手がけているリシャール・ペドゥッツィ、音楽は「ジプシーのとき」のゴラン・ブレゴヴィッチがそれぞれ担当。主演は「アデルの恋の物語」「カミーユ・クローデル」のイザベル・アジャーニ。共演は「傷ついた男」「インド夜想曲」のジャン・ユーグ・アングラード、「優しく愛して」「愛を弾く女」などのダニエル・オートゥイユ、「ハイヒール」のミゲル・ボセ、「インドシナ」のヴァンサン・ペレーズ、「海辺のポーリーヌ」のパスカル・グレゴリー、そして「エヴァの匂い」などのヴィルナ・リージ、ヌーヴェル・ヴァーグの顔であり舞台でも活躍してきたジャン・クロード・ブリアリほかオールスター・キャスト。
1994年製作/フランス
原題または英題:La Reine Margot
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド
劇場公開日:1995年2月11日
ストーリー
16世紀末、野望と陰謀、近親相姦が渦巻くフランス宮廷。国王シャルル9世(ジャン・ユーグ・アングラード)がいるヴァロワ家の旧教徒であるカトリック側とブルボン家の新教徒プロテスタント側の内乱が起こっていた。国王シャルルは病弱で、母親であるカトリーヌ=デ=メディシス(ヴィルナ・リージ)に実権を握られていた。彼女には三人の息子の他に美しい娘マルゴ(イザベル・アジャーニ)がいた。マルゴは美貌と知性、気品を備えていて兄弟や気に入った男たちを次々に誘惑していたが母の画策で新教徒勢力の指導者的存在であるナバール公アンリ(ダニエル・オートゥイユ)と結婚することになった。1572年8月18日パリで結婚の儀が行われたがマルゴは初夜の日をアンリと過ごすことを拒否し深夜街角で出会った美青年と荒々しくセックスを交わす。青年は新教の青年貴族ラ・モール伯爵(ヴァンサン・ペレーズ)であった。8月24日結婚の儀は惨劇の予兆と化しシャルル9世の一声で旧教徒の一団は老若男女問わず新教徒と見ると殺していった。史上“バルテルミーの虐殺”といわれるこの惨事のさなか、ラ・モールは多くの死体とともに埋められそうになった瞬間に救われる。惨事の後、カトリーヌは占いでアンリが後の国王になると知り、何度もアンリを暗殺しようと試みるがマルゴに助けられる。やがてマルゴはラ・モールと再び出会うことができ、逢い引きを重ねるようになる。ある日カトリーヌは再びアンリを毒殺しようとするが手違いでそれは息子シャルル9世の手に渡ってしまう。毒が全身にまわり血を吹き出しながら苦しむ国王はそれが自分の母の仕業だと知ると、その恐ろしい事実を隠蔽するためラ・モールと彼の友人ココナスを身代わりに犯人に仕立てあげる。マルゴは兄シャルル9世に慈悲を乞おうとするが無惨にも二人は処刑される。マルゴはラ・モールの切られた首を膝に乗せ、夫であるナバール公のもとに向かうのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- パトリス・シェロー
- 脚本
- ダニエル・トンプソン
- パトリス・シェロー
- 原作
- アレクサンドル・デュマ
- 製作
- クロード・ベリ
- 撮影
- フィリップ・ルースロ
- 美術
- リシャール・ペドゥッツィ
- オリビエ・ラド
- 音楽
- ゴラン・ブレゴビッチ
- 録音
- ギヨーム・シャマ
- ドミニク・エヌカン
- 編集
- フランソワ・ジェディジエ
- エレーヌ・ビアール
- 衣装デザイン
- モイデル・ビッケル
- 字幕
- 細川直子
受賞歴
第67回 アカデミー賞(1995年)
ノミネート
衣装デザイン賞 | モイデル・ビッケル |
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第52回 ゴールデングローブ賞(1995年)
ノミネート
最優秀外国語映画賞 |
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