明日になれば他人
劇場公開日:1963年9月1日
解説
アーウィン・ショーのベストセラーの映画化で、製作はジョン・ハウスマン。監督は「黙示録の4騎士」のヴィンセント・ミネリ、撮影はミルトン・クラスナー、音楽は「西部開拓史」のデイヴィッド・ラクシンが担当している。出演者は「恋のクレジット」のカーク・ダグラス、「ブラックタイツ」のシド・チャリシー、「キーラーゴ」のエドワード・G・ロビンソン、「肉体の遺産」のジョージ・ハミルトン、「駅馬車(1939)」のクレア・トレヴァー、「明日なき夜」のダリア・ラヴィ、「挑戦」のロザンナ・スキャフィーノなど。
1962年製作/アメリカ
原題または英題:2 Weeks in another Town
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1963年9月1日
ストーリー
一時は巨匠クルーガー監督(エドワード・G・ロビンソン)と組んでアカデミー賞まで獲得した俳優ジャック・アンドロス(カーク・ダグラス)であったが、カルロッタ(シド・チャリシー)と離婚してから転落が始まった。アルコール中毒と精神障害で療養所にいた彼の所に、6年ぶりにクルーガーからの電報が入る。ローマで大作を製作中、来い、というのだ。ところがそこで、録音監督という予想してなかった仕事を頼まれる。主演俳優のデイヴィー・ドリュー(ジョージ・ハミルトン)は、自分の価値以上に売り出された不安と人気者のわががまな放漫に苛まれ、ジャックに対して妙に裏をかいたりふてくされたりする。女癖の悪いクルーガーへの妻クララ(クレア・トレヴァー)のヒステリーは、ジャックにも及ぶ。大部屋女優ベロニカ(ダリア・ラヴィ)の純真さにジャックが惹かれたのは、こんなときだった。が、彼女はデイヴィーの恋人であった。ジャックにはもう一つ悩みがある。昔の妻カルロッタがローマに来ており、金持ちのパトロンの目を盗んでは、絶えず電話をかけてくるのだ。彼の頬の傷と心の中は、彼女との8年前の交通事故を思い出させ、自分にも分からない愛に悩む。ある夜、クルーガーが心臓障害で倒れる。そして予算と日程を狂わせないという条件で、ジャックがクルーガーに代わり無我夢中で撮影を進めるのだった。しかし、クルーガーの仕事を横取りしたと誤解され、ジャックはクビを宣告される。ジャックは自暴自棄となり、昔のように運転事故を試していた。乱酔し、カルロッタを車に乗せて坂道を気が狂ったように走らせるジャック。だが今は昔と違って正気である。事故も起こさなかった。彼は健全さを取り戻したのだ。ローマの空はジャックの心のように晴れ渡り、新しい生涯が開けることを約束している。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ビンセント・ミネリ
- 脚本
- チャールズ・シュニー
- 原作
- アーウィン・ショウ
- 製作
- ジョン・ハウスマン
- 撮影
- ミルトン・クラスナー
- 美術
- ジョージ・W・デイヴィス
- ウーリー・マックリアリー
- 音楽
- デビッド・ラクシン
- 編集
- アドリアン・フェイザン
- ロバート・ジェームズ・カーン