悪魔のようなあなた

劇場公開日:

解説

一九六七年十月二十九日の夜、パリ市内で自動車事故のため急死したジュリアン・デュヴィヴィエの遺作。ルイ・C・トーマの小説から、デュヴィヴィエと、「勝負をつけろ」などのプロデューサーをとめてきたローラン・ジロー、ジャン・ボルバリの三人が脚色。撮影は、「サムライ」のアンリ・ドカエ、音楽はフランソワ・ド・ルーベが担当した。出演は「サムライ」のアラン・ドロン、「ナポリと女と泥棒たち」のセンタ・バーガー、イタリアのセルジオ・ファントーニ、ドイツのピエール・モスバジェルほか。

1967年製作/フランス
原題または英題:Diaboliquement Votre
配給:東和
劇場公開日:1968年5月4日

ストーリー

自動車事故で記憶を失った青年。彼は昏睡状態からさめた時、ジョルジュ・カンポ(A・ドロン)という名であることを知らされた。やがて傷もいえ、自分の妻だというクリスチアヌ(S・バーガー)につきそわれ邸宅にもどった。しかし彼には邸宅も、キェムという東洋人の召使も見覚えがないように思われた。そしてクリスチアヌの口から、結婚のこと、邸宅のこと、それに香港で建設会社を経営していたことなどを教えられた。邸宅に一緒に住んでいる医者のフレデリック(S・ファントーニ)が戻ってきた。ジョルジュは、彼と話しあってる間に、アルジェリアのことや、ピエール・ラグランジュという名前を口走ったりした。翌朝ジョルジュはクリスチアヌと散歩に出た。彼女の案内で納屋に入ると、ジョルジュは床に仕掛けてあった罠に足を踏みこみ、あやうく死ぬところだった。この日以後、何回となく同じようなことが彼の身にふりかかった。ようやく彼は自分の命が現われていることを知るのだった。睡眠中も何者かの声が彼をせめ、彼はあやうく自殺しそうにさえなった。ある夜、彼はベッドの枕の下に小型テープレコーダーが隠されているのを発見した。このテープの声が、彼を自殺へと導いているのだ。記憶がしだいに戻ってきた。自分はジョルジュではなくピエール・ラグランジュなのだ。彼はクリスチアヌのところへ行き、真実を告白させた。彼にいつしか惹かれはじめていたクリスチアヌは、フレデリックと仕組んだ計画のすべてを話した。クリスチアヌの夫ジョルジュは、すでに殺されていた。犯人は愛人のフレデリック。彼らは殺人をかくすため、身寄りのないピエールをジョルジュに仕立てあげ、自動車事故で殺そうとしたのだ。だがこの計画は失敗。そして次に、ピエールが記憶を失ったのを利用して彼に暗示をかけ、自殺させようとテープを仕組んだのだ。この告白を知ったフレデリックは激怒した。そしてクリスチアヌを殴打したが、彼女を慕う召使キエムがフレデリックを短刀で刺殺。そのとき突如、クリスチアヌはキエムを射殺し、ピストルをフレデリックの手に握らせた。二人は殺し合った……と見せかけたのだ。ピエールは警察に電話した。ところが警察が来ると、ピエールとクリスチアヌは完全に手を組み、警官の目をあざむくのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

2.0睡眠学習法

2018年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 アラン・ドロンは日本の着物がよく似合う。ストーリーの中では香港の話が中心になるが、所詮フランス人から見た東洋人だ。サスペンスとしての面白さは、答えが解りきっていて、全く無いといってよいくらいなのだが、途中「もしかしたら、全く違う展開なのかも・・・」と思わせるくらいドロンのおとぼけぶりが素晴らしい。

 睡眠学習法で洗脳しようとするアイデアは中々面白いのだが、かなり無理な設定だ。ここまでするなら、もっとミステリアスにしてもらいたいものだ。ラストは面白いがあっけない。自分も同じ立場だと、こうするかも・・・

コメントする (0件)
共感した! 0件)
kossy

他のユーザーは「悪魔のようなあなた」以外にこんな作品をCheck-inしています。