愛に向かって走れ
劇場公開日:1984年1月
解説
無実の罪で刑務所に投獄され、愛する妻と子供の待つ町までの脱走に踏み切った男と執拗に追跡する囚人護送人の確執を描くアクション映画。エグゼキュティヴ・プロデューサーはピーター・サファイヤー、製作はルイス・A・ストローラー。ジェームズ・マクレンドンの同名小説を基にジェフ・カニューが監督・脚本を担当。撮影はジェームズ・A・コントナー、音楽はノートン・バッファロー、製作デザインはビル・ケニーが各々担当。出演はカーク・ダグラス、ジョン・シュナイダー、リー・パーセル、リー・エイヤース、リサ・ダンシース、トミー・ヌーナン、J・C・クインなど。日本版字幕は金田文夫。テクニカラー、ビスタサイズ。1983年作品。
1983年製作/アメリカ
原題または英題:Eddie Macon's Run
配給:ユニヴァーサル=CIC
劇場公開日:1984年1月
ストーリー
テキサス州、ハンツビルにある刑務所。ロデオ大会が行なわれており、それに参加した若い囚人、エディ・メイコン(ジョン・シュナイダー)は、すぐ落馬して退場した。外に出た彼は、牛を積んでいるトラックに運よくまぎれ込んだ。脱走だ。囚人を乗せているとは知らずトラックは刑務所の外へ出た。夜、トラックから降りたエディは、草むらからデイパックを取り出した。中には地図、ピストルなど脱走に必要なものが入っている。実は、妻のクリス(リー・エイヤース)が面会に来た時に、この逃亡計画を打ちあけ、やるべきことを指示しておいたのだ。日中は身を隠し、夜27マイルずつ走って4日後にメキシコ国境のラレドの町に着き、昼、国境の橋の上でクリスと息子のボビーと落ち合うというのがエディの計画だ。一方、エディの脱走を知った刑務所側は捜索を開始する。囚人護送の責任者、カール・マルザック(カーク・ダグラス)も、独自の捜査を開始した。3年前までエディは親子3人で平和は生活を送っていた。しかし、病気がちのボビーの治療代をかせぐために移ったテキサスの油田で、現場監督といざこざを起こしてしまったのだ。監督は地方の警察と結託して、エディを5年の刑に陥れたのだ。その上、脱走しようとして捕まり、刑は20年に増えてしまった。20年投獄されるなら、死んだ方がましだと思った彼は再び脱走を試みたのだ。途中、彼は、土地のならず者にからまれるが、クリスの用意したピストルで難をのがれた。しかし、このいざこざがマルザックの捜査のヒントになってしまい、エディのデイパックを手に入れ、彼が目ざしているのが国境の町ラレドであることに気がつく。ラレドの町に近い丘の上でライフルをかまえて待ちうけるマルザック。必死に走るエディが標的に入って来た時、白いメルセデス・ベンツが邪魔をした。その中で女がレイプされそうになっているのだ。彼女を助け、男を外におし出し、車を走らせるエディ。2人はラ・ポサダのモーテルに行き、クリスがとっておいた部屋に落ちついた。彼女はジリー(リー・パーセル)といい、実はテキサス州知事の姪だった。エディから全ての事情を聞いた彼女は、協力を約束した。しかし、2人が食事から帰ってくると、部屋にはマルザックが待っていた。脱走の順路を推理してみせるマルザック。次の瞬間、ジリーがマルザックに水さしで一撃を加えた。2人はベンツで逃げ、気がついたマルザックがそれを追う。カーチェイスの後、マルザックの車が転倒。しかし、その安否を気づかったエディが近づいた時、マルザックのピストルが光った。「もう終わりだ」と覚悟を決めるエディに、マルザックは、早く立ち去るように言った。まるで自分の能力を確かめることが、この追跡の目的だったかのように…。そして、ジリーに別れを告げ、エディは妻子が待つ橋に向かって走り去るのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジェフ・カニュー
- 脚本
- ジェフ・カニュー
- 原作
- ジェームズ・マクレンドン
- 製作総指揮
- ピーター・サファイヤー
- 製作
- ルイス・A・ストローラー
- 撮影
- ジェームズ・A・コントナー
- 美術
- ビル・ケニー
- 音楽
- ノートン・バッファロー
- 編集
- ジェフ・カニュー