卍(2006)

劇場公開日:

解説

好奇心から同性愛にのめり込んでいった人妻が起こした、情痴騒動の顛末を描いた官能コメディ。監督は「おいら女蛮」の井口昇で、谷崎潤一郎による同名原作を基に監督自ら脚色。撮影を武山智則が担当している。主演は、「L'amant」の秋桜子と「東京大学物語」の不二子。

2006年製作/81分/日本
原題または英題:Manji
配給:アートポート
劇場公開日:2006年3月25日

ストーリー

資産家の娘・園子(秋桜子)は、老作家に自らが起こした情痴騒動の顛末を告白する。昭和46年、大阪。弁護士の夫(野村宏伸)を持ち、何不自由のない生活を送っていた園子は、絵画教室で知り合った妖艶な美人令嬢の光子(不二子)に「縁談を破談にしたいので、ふたりが同性愛者であるかのように振る舞って欲しい」と相談を持ちかけられる。光子を憎からず思っていた彼女は、冗談半分にそれを引き受けるも、やがてふたりは本当に肉体関係を持ってしまう。ところが、光子には破談になった縁談相手とは別に、結婚を約束した綿貫栄次郎という男がいたことが判明する。園子はまんまと利用されたのだ。それでも、最早、光子を愛して止まない園子は、やがて夫とも関係を持つようになった彼女を家に招き入れ、3人で奇妙な生活を始めるのだが、栄次郎の嫉妬からそれがマスコミに漏れると、彼らは心中を決意。しかし、運命の悪戯か、ふたりの謀か、園子だけが死にきれず、今も彼女は光子を想いながらおめおめ生き長らえているのであった。

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映画レビュー

2.0園子の夫は野村宏伸・・・下手すぎ。

2019年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

 園子のことを「姉ちゃん」と呼ぶようになった光子。やがてレズビアンの関係になり、気づいた夫は光子を逢うことを禁ずる。なんだかコメディとポルノの融合のような・・・とても文学作品とは思えない。台詞の棒読みもそれを意識したものだろうか。

 ストーリーは昭和初期にセンセーショナルに発表された小説だけに面白いし、真面目なエロティック作品としてもいいんだろうけど、ここまでコメディにされると、小噺としての面白さも加わってくる。こういう味わい方ができるなんて、谷崎文学おそるべし・・・だ。さすがに最後は暗いというかブラックな感じ。

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kossy