イヌゴエ いぬごえ

劇場公開日:

解説

突然、犬の声が聞こえるようになったネガティヴな性格の青年が、犬との友情を通して人生に前向きになっていく姿を描いたコメディ。監督は「ヒッチ・ハイク」の横井健司。自らの原案を基に、「スパイ道/Lip of Spy」の永森裕二が脚本を執筆。撮影を「デコトラの鷲 恋の花咲く清水港」の下元哲が担当している。主演は「福井青春物語」の山本浩司。

2005年製作/100分/日本
配給:バイオタイド
劇場公開日:2006年2月18日

ストーリー

“臭気判定士”の芹澤直喜(山本浩司)は、人並み外れた臭覚が災いして何事にもネガティヴ、人生に後ろ向きの青年だ。ある日、そんな彼が旅行に出かけると言う父から小型犬のフレンチブルドッグ(声:遠藤憲一)を預けられた。しかも、ペスと名づけたその犬がオッサン声の関西弁で喋り出したから、さぁ大変! 直喜の日常は、ペス中心の生活に一変する。しかし、悪いことばかりではない。散歩の途中、やはり犬を連れた音無ちぬと言う美女と仲良くなれたのだ。だが、ちぬは何やら悩みを抱えている様子。そこで、直喜は犬同士の会話を通じて彼女の悩みを聞き出そうとするも、突然、ペスの声が聞こえなくなってしまった。そう言えば、そもそも犬の声が聞こえるようになったのは、”日本海“と言う芳香剤のサンプルの匂いを嗅いでからだ。そのことを想い出した彼は、ペスと一緒に日本海へ赴く。そして、日本海の匂いを嗅いだ直喜は、再びペスの声が聞こえるようになるのであったが、ペスは意外なことを喋り出した。どうやら、ちぬの飼い犬のルーがちぬから虐待を受けているらしい。実は、バツイチだったちぬ。彼女は、親権を奪われた苛立ちからルーに暴力を振るっていたのだ。それを知った直喜は、彼女に虐待をやめるよう訴える―。ちぬとの恋は終わった。しかし、ペスと過ごした数日間のお陰で、直喜は人生に前向きになれた。最後の日、ペスの本当の飼い主が見つかった。辛い別れ。とそこへ、父親が長い旅行から帰って来た。彼は、土産と言って直喜にハムスターをよこした。直喜にはそのハムスターの声が聞こえるようになっていた。

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映画レビュー

3.0山下敦弘っぽい

2019年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 犬の声がわかるというストーリーは数多くあれど、この映画では犬の独り言がメイン。腹減ったとか、くさいとか・・・。そのあたりがリアルと言えばリアル(笑)。

 芹澤(山本)はハルカ(馬淵)と付き合っていたが、その彼女を同僚力石(村上)に寝取られてしまう(その詳細は描かれてないが、メールによってわかる)。父親が拾ったというブルドッグを散歩に連れて出て、ちぬという女性と出会い仲良くなるのだが、ちぬが動物虐待をしていたり、幼児虐待のせいでバツイチになったという経緯もブルドッグのボヤキによって発覚してしまう。

 山下敦弘監督作品での山本浩司の雰囲気そのままで、ウクレレの音楽にも癒されるといった、ほのぼのオフビート作品。最後には本来の飼い主が現れるといった展開で、実はブルドッグが芹澤の声も理解していて、会話も成立。犬との別れの寂しさは、彼女を失ったことよりも辛かった。なんてことはないストーリーだけど味わいがあるのだ。それにしても国家資格でもある臭気判定士なんてのは興味深い。

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kossy
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