イズ・エー

劇場公開日:

解説

少年法とも絡んで社会的な議論が巻き起こっている少年犯罪をめぐる社会派サスペンス。無差別殺人を犯した14歳の少年と、4年後に出所してきた少年を待ち受ける少年の父親と被害者の父親、それぞれの立場で事件と向き合う3人の姿を描く。最愛の家族を失う刑事には、「模倣犯」など数々の作品に出演、映画のフィールドでは欠かせない存在の津田寛治。物語の核である<ホーリーナイト>には「ロボコン」、舞台『お気に召すまま』で活躍する若手俳優・小栗旬。<ホーリーナイト>の父親には、「リバイバル・ブルース」の内藤剛志。

2003年製作/109分/日本
配給:GPミュージアムソフト
劇場公開日:2004年10月9日

ストーリー

渋谷で、大量の死者を出す爆破事件が発生した。犯人は<ホーリーナイト>と名乗り、マスコミをはじめ多くのメディアで取り上げられ、一躍カリスマ的存在となる。ところが捕まったのは、なんと14歳の少年・勇也(小栗旬)だった。少年法により、わずか4年で出所する<ホーリーナイト>。果たして勇也は本当に更生できたのだろうか?勇也の社会復帰を知り、ある確信を持って動き出す刑事(津田寛治)。彼は爆破事件で最愛の妻と息子を失っていた。一方、少年の父親(内藤剛志)は、離れ離れに生活する家族の再生を願って行動する。被害者と加害者、立場は違うが、同じ父親としてのプライドを背負って対峙する二人の男。だが、その二人をあざ笑うように、またもや信じられない事件が起こる 。

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映画レビュー

3.0少年法について真摯に取り組んだ映画

2019年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 少年法に守られた少年Aと失っただけの被害者の対比。凶悪な少年犯罪事件が起こるたびに論議を巻き起こす少年法について真摯に取り組んだ映画。

 無差別爆破テロという特殊な犯罪者の設定はうなずけないが、犯人が教師の息子だったという設定は妙に生々しくて感心してしまった。頭が良くて世間に無関心、インターネット世代で痛みというものを知らない子どもたち。教育問題には触れていないが、家族の愛が薄く、「うちの子に限って」と思い込んでいる親を代表しているかのようだ。

 「果たして4年で更正できるか?」といったテーマの答えは観客に丸投げしてくれても良さそうなものなのに、短絡的に少年法を改正させるような展開になっている点だけは納得いかない。それというのも、野蛮で人間の心を持たない、ある意味特殊な性格の犯罪者を扱っているからだ。この内容だと、TV番組でよくあるニュースの特番で“少年法について考える”といった内容の番組の方が優れていると言ったほうがいいだろう。

 爆破事件の生き残りでもあり、売春している少女の台詞「生きる実感と、その裏側で死んでいく自分」、そして息子を殺された三村(津田寛治)の「復讐することが生き甲斐」という言葉がもう一つのテーマである。こうなってくると、人間関係が複雑に絡むプロットはいささかマイナスとなり、ストレートに復讐と贖罪の父親、少年法の提議といった内容の方が面白かったであろう。

 「あれだけ(爆破による無差別殺人)やって4年で出られるなら、俺も何かでかい事やっておけばよかった」という言葉が気味悪く響き、観終わった後でも頭の中にこだまするかのようだった。

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kossy

2.5少年Aの描かれ方が雑

2015年6月13日
Androidアプリから投稿

爆破犯なのかと思ってずっと見ていたらけど平気で殺人もするとか、少年が何故罪を犯すのか触れられていない。
爆破は暇潰し、刺激が欲しくてとかそういう理由だと思ってたから友人を殺す場面にはもう違和感しか感じなかった。

役者さんたちは凄く良かったのに勿体無い。

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おこげ
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