こぼれる月

劇場公開日:

解説

“ひきこもり”や“パニック障害”といった問題を抱えた人々の恋愛を描いた異色のラブ・ストーリー。監督の坂牧良太が自らの経験を元に描き、第5回ドービル・アジア映画祭で、DVコンペティション部門に選ばれ、グランプリを受賞した。

2002年製作/日本
配給:アルゴ・ピクチャーズ
劇場公開日:2003年8月16日

ストーリー

ひきこもりの青年の高(河本賢二)は強迫神経症に悩まされ、手を洗い続けるのをやめられない。通院先で知り合った恋人のあかね(目黒真希)は、同棲して高を養いながら、結婚を夢見ている。あかねもまたPTSDに苦しみながらも、「普通の人々」のように懸命に生きていこうとしていた。しかし高の強迫観念は日増しに強くなり、強迫行動はそれに伴い増加してゆく。一方、彼らと同じ病院に通う千鶴(岡元夕紀子)は、突然、理由の無い激しい不安感に襲われるP.D.で苦しみ、家から出られない日々を過ごす。唯一の家族である母親(田島令子)には、ある事がきっかけで、固く心を閉ざしていた。千鶴は家の二階に引き篭もり、母親ともメモで「会話」を交わすだけの生活を送っていた。ある日、路上で発作を起こした千鶴は、ゆたか(岡野幸裕)という少年に出会う。誘われるままに千鶴の部屋に入ったゆたかは、そこで千鶴の壮絶な姿を目撃する。彼には心を開いたかに見えた千鶴だったが、発作に追い詰められて徐々に自分を見失っていく……。

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