自殺サークル

劇場公開日:

解説

現代の闇に潜む連鎖自殺の恐怖を描くミステリー。監督・脚本は「0cm4」の園子温。撮影を「時の香り~リメンバー・ミー~」の佐藤和人が担当している。主演は、「実録・夜桜銀次」の石橋凌と「ピストルオペラ」の永瀬正敏。スーパー16ミリからのブローアップ。

2001年製作/99分/R15+/日本
配給:アースライズ
劇場公開日:2002年3月9日

ストーリー

夜の新宿駅プラットホームで、54人の女子高生が手を繋いで投身自殺。現場には繋ぎ合わされた200人近い人間の皮が残されると言う事件が起こった。コーモリと名乗る女からのたれ込みで自殺者の数をカウントするウェブサイトに注目し、捜査を開始する黒田、渋沢刑事。だが捜査は進まず、自殺者も後を絶たない。そして、連鎖自殺は黒田の家族にまで及び、黒田も拳銃自殺を遂げるのだった。残された渋沢は、やがてネット上で自殺クラブなるサイトを配信し、日本全国に大量の自殺を引き起こして社会転覆を企むジェネシスなる人物を逮捕する。こうして事態は収束するかに見えたが、その後も自殺者は増え続けた。事件は終わっていないのか? そんな中、恋人を連鎖自殺で失った女子高生・ミツコが、若者たちを熱狂に駆り立てるアイドル・グループDESERTのポスターに隠された暗号を読み解き、コンサート会場へ向かう。そこには、まるで神の化身であるかのような少年を中心とした子供たちが彼女を待っていた。そう、全ては彼らが仕組んだことだったのだ。そして、彼らによって洗礼を受けたミツコは、しかし、その後も自殺することなく生き続けるのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
園子温
製作総指揮
横濱豊行
沼田篤志
プロデューサー
富田敏家
川又誠矢
古田精二
田中淳一
撮影
佐藤和人
美術
西村喜廣
音楽
長谷川智樹
主題歌
倉木美津留
デザート
ROLLY
録音
西岡正己
効果
福島行朗
照明
原春男
編集
大永昌弘
スタイリスト
八木伸樹
制作担当
平増邦秀
助監督
近藤俊明
スクリプター
田口良子
スチール
ダイトウノウケン
牧野智見
石倉麻夕
特殊造型
小林久美
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映画レビュー

2.5インパクトは強いが

2024年9月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

結局、何だか分からない

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ムーラン

恐ろしく謎めいた作品 評価できないし、したくない

2024年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ピンぼけ 昭和チック アナログチックな画像 どのシーンも暗く、照明など一切使っていないかのような映像。
どんな意味があったのかわからない看護士のさとう珠緒さんと宝生舞さん。何故彼女たちを起用したのか、また理解できないFAX音。そして警備員はFAXに何を感じたというのだろう? 自殺は音に関係あるのだろうか?
「いっせーの、せー」で集団自殺した女子高生。
警察は当初事件性はないとしていたが、次々に自殺者が増加してゆく。
小学生アイドルグループ「デザート」 綴りは菓子ではなく砂漠。
謎すぎる作品。
おそらく何者かがデザートを使って集団自殺を扇動しているが、それが何者なのかは一切出てこない。
現場にあったスポーツバッグには、人間の皮膚をつなぎわさせた帯状のものが置かれてあった。これもまた最後まで意味が分からない。
警察はいよいよ事件だと思い行動し始める。
黒田刑事の息子がその友人らから教えられたサイトにたどり着くことで、少年たちと黒田刑事の謎のやり取りが始まるが、彼の家族が自殺してしまう。
自宅にかかってきた電話は、例の子供たちからだった。
「あなたとあなたの関係は何ですか?」という謎の言葉。
そして黒田刑事も自殺する。もう意味が分からない。
ローリーさん演じる自殺クラブの首謀者は、まったく別の趣旨または模倣しているだけで、偽のサイトを立ち上げて、誘拐を繰り返していたのだろうか。
右肩に蝶のタトゥーを入れた女子高生が、子供たちだけの集団にたどり着く。
彼女はほかの女子高生と思われる人たちと一緒に、かんなで皮膚をそぎ取られる。
永瀬くん演じる刑事はそのバッグを鑑識に出すと、蝶のタトゥーの皮膚。
いまから集団自殺しそうなあの女子高生の集団から彼女を守ったのだろうか?
最後に歌うデザートの歌詞に「勝手に生きろ」???
そして、どうにも気になるのが、
あなたとあなたの関係はなんですか。
あなたとあなたの娘さんの関係はわかります。
あなたとあなたの家族の関係もわかります。
あなたとあなたの関係はなんですか。
あなたが死んだら、あなたとあなたの関係は消えますか。
あなたは、あなたと関係できますか。
そう問いかける少年たちの言葉。
これは哲学的問いかけであると同時に、フィジカルとメタフィジカルをつなぐ問いかけだ。
その答えは、真我と現象としての「私」 「私とは誰なのか」という最初に来る質問。
この神聖な質問を自分を追い込む手段として利用している「悪魔の誘導」だ。
もちろんこれは私のつまらない妄想だ。悪魔など存在しない。
何一つ解決せず、純文学の要素もない。謎の問いかけを使って、それこそ人を自殺へと誘っているかのようだ。
見てはいけない部類の作品だと思う。

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R41

4.0これって、何ジャンルの映画?そして脱線のルーズソックス。

2023年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

萌える

アマプラで偶然タイトルを見つけての鑑賞でした。
ほんっと訳わかんないの。ホラーではないし、かといってクライムサスペンスでもなくて。
所謂アート系の作品なの?
まるでTV版エヴァの最終2話を観せられているような感じ。自ら進んで観たんだけれどね。
物語の核心に近づくと、一気に観念的になっちゃうの。
そんな難しいことは一旦置いておくとして、本作、とにかく血しぶきの描写が半端ないの。
まるで『片腕マシンガ―ル』みたいな。
血だけじゃなくて、肉片(耳w)も飛び散る本作の方が、もっとエグいかも。
調てみると、マシンガールの方が約6年遅れでの製作だったのね。
そしてね、時代はルーズソックス全盛期なのですね。
実はルーズソックス・グッジョブ!だから、そこは激萌えしたの。←おい!(笑)
そんな感じでルーズソックスについて調てみると、結構興味深いお話があったの。
元々はアメリカ発祥のメンズソックスだったとか。「ルーズソックス」ってのはE.G.スミス社ってのが作っていただとか。他社では「ブーツソックス」とか「スラウチソックス」という名称で販売されていただとか。
今となっては、日本製の特殊な編み機でないと生産できないので、一カ月で1000足程度が限界だとか。
故に企業間で、その編み機の争奪合戦があるだとか。

あつ!脱線しまくりじゃん!
そんなこんなのルー…ジャナイ!観念的なお話を観せられて、嫌な気分になったかと言えばそんなことは全然なくて。
むしろ、その不条理さが怖くて。それが心地よくて。
理由なんて無いの。とにかく、ひたすら人が次々と非業の死を遂げるの。
似たような感覚としては『ザ・チャイルド』を観ているような?
そう考えると、ホラー映画としては一流だと思うです。
そして、監督の園子温に興味を持って、いつものようにWikipedia先生にぷち師事したの。
すると、かなりピーキーな人物のようですね。このあたり、本当に詳しくないのよん。
私、映画って、監督に拘って観たことないんだもん。
でもね『冷たい熱帯魚』の監督さんと知って、さもありなん、って思ったのね。
『紀子の食卓』『愛のむきだし』『ヒミズ』あたりも観てみたいなぁ。
と、思いました。

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共感した! 3件)
野球十兵衛、

4.5普通に一流の映画だった

2023年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

それでは皆さんさようなら

大昔にネット上の恐怖動画等で見た事が有る方も多いであろう、大人数の女子高生が駅のホームに並んで向かってくる電車に一斉に飛び降りてミキサー・・・・・というアレの元ネタ作品である。

アマゾンプライムの評価も★2台でそこまで高くもなく、知名度なども相まって相当なクソ映画を覚悟して再生してみたら、、、まさかの超面白いという嬉しい誤算だった!!!!

まずなんと言っても00年代初期の陰々滅々とした空気感。これはもうとても脚色だけでどうこうなるとは思えないほどの、当時の生の空気感と言いますか世界観ではなくリアルな不景気に突入した日本の嫌~な重い怖い空気感がこれでもかと言うほどに演出されます。

のっぺりとした音楽と相まって本当にマイナスな気分になってきて、なんかもう別のベクトルで嫌になってきます(笑)。休日の鑑賞はオススメしませんね(土曜日に投稿しておきながら)

で、そんな有名な女子高生大量飛び降りシーンは冒頭で早々に終わるので、そもそもこのシーンで有名なこの映画は一体どういうストーリーなのか?ってお話なんですが、実はこの集団ヒステリー現象を調査する刑事達を描いたミステリーモノだったんですね。

また、この時代の俳優さん方の味が最高で石橋凌さんや麿赤兒さんの演技力がピカイチ。普通に演技が抜群でこれだけでもう観てられるんですよ。まだ邦画全盛だった頃の空気が残っていると言いますか、下手なアイドルではなくちゃんと刑事らしいおっさん俳優が演じられていて良いんです。

ここで一応言っておくとこの作品決してB級なんかじゃなくて当時普通にA級作品として作られているクオリティでした。しかし内容やタイトルも相まって、どうしても放送の機会や再販の機会に恵まれないんでしょうかね。知名度の低さが非常に残念な限りです。

そしてもう一つ言及をしておきたいのが、当時のネット環境についてです。元々そういう題材という事も有りますが、僕の想像していたよりも結構普通にネット社会に馴染んでいるような光景が繰り広げられていて、若者達は使いこなし、おじさん達はちょっと疎いけども使える人居るっていうのが今と変わんなくね?って感じで20年も差が有るのに面白かったですね。

結局本当の根源の根源は洗脳ソング?程度に匂わされて終わりましたが、ぶっちゃけこの負の拡散みたいなのは飛び込み誘発まではいかないとも今やツイッターやヤフーニュースなんかで日常ですし、特に所謂アイドル的な存在がファンに与える影響は悪化するばかりです。

しかし発信する側も実は大した考えは無くて、何なら大元の動きは本当にごく一部で殆どの部分は劇中のバンド男共のような模倣犯や拡散する者達が調子に乗っていただけ、みたいなそんな空虚で意味の無い情報の拡散っていうのを20年も前の段階で描いていたと思うと凄まじい先見の明じゃないでしょうか。

一流の俳優さん方が出演されていてストーリー展開も一流。更にPOV的な視点も相まって、狂気の世界観と実は結構フィクションでも無くリアルな世界もこんな感じじゃ無いかと思わせるような説得力とリアリティ。

タイトルさえもっと違えばもっと有名な映画だったと思います。観て間違いないです。一流の邦画ホラーでした。

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真中合歓