降霊
劇場公開日:2001年5月19日
解説
少女誘拐事件に便乗し、有名になろうとした霊能力を持つ主婦とその夫の破滅を描いたホラー。監督は「回路」の黒沢清。マーク・マクシェーンによる原作を、「セカンドチャンス/エピソードII」の大石哲也と黒沢監督が共同で脚色。撮影を「死者の学園祭」の柴主高秀が担当している。主演は、「回路」の役所広司と風吹ジュン。尚、本作はテレビ・フィーチャーとして制作、99年9月28日に放映されたものを劇場公開した作品である。16ミリからのブローアップ。
1999年製作/97分/日本
配給:スローラーナー
劇場公開日:2001年5月19日
ストーリー
効果音技師の克彦と純子の夫婦は、郊外の一軒家につつましくも幸せに暮らしていた。しかし、純子には“霊”を感じる特殊な力があった。ある日、少女誘拐事件が発生した。だが、身代金受け渡しに失敗した犯人は逃走中に事故で意識不明となり、少女も行方不明となってしまう。そんな折、純子の力に興味を持つ大学院生・早坂を通して、警察が彼女に協力を求めてきた。純子の力で、少女の行方を探したいと言うのだ。ところが、その少女は克彦のバンの中から発見される。犯人から逃亡した際、彼の仕事用ケースに隠れたのだ。その時、純子はある計画を思いつく。それは、彼女の力で少女を探し当てたことにし、有名になろうというものだった。しかし、騒ぎ出した少女を静かにさせようとした克彦が過って彼女を殺害してしまった。困った佐藤夫妻は少女の遺体を土中に埋めるが、以来、純子の前に少女の霊が現れるようになったばかりか、克彦も少女の霊に悩まされるようになる。やがて、少女の遺体が警察によって発見された。だが、それを知らない純子は早坂と警察の前で偽の降霊術をして、全てを知られてしまう。