わたしを深く埋めて

劇場公開日:

解説

ハロルド・Q・マスル原作を「第三の影武者」の井上梅次が脚色・監督したスリラーもの。撮影は「やくざの勲章」の渡辺徹。

1963年製作/94分/日本
配給:大映
劇場公開日:1963年6月8日

ストーリー

弁護士の中部京介は、二週間の九州旅行の予定を一週間でくりあげ、東京へかえって来た。都会の喧噪が恋しくなったのだが、株の暴落で自殺者が出るなど、相変らず東京は騒々しかった。その中部が、アパートの自分の部屋に入ると、ミッチイ丘と名乗る下着姿の女が彼を待っていた。そしてあやし気なカメラマンが情事の写真をとりにやって来た。これをてっきりアパートの鍵を貸している妻千津と別居中の幼なじみの芥川一郎のいたずらだと思い込んだ京介は、持参のブランデーに酔った女を車に乗せて追っぱらった。そのあとへ吉川というチンピラが女をかえせと飛び込んで来た。吉川もかえり、睡眠薬を飲んで寝た京介は、刑事にたたきおこされた。ミッチイが死んだというのである。ブランデーに毒が入っていたのだ。芥川をさがした京介は、これが千津にキズをつけないための狂言だということを知った。ではだれがミッチイを殺したのか。芥川からの依頼でこの狂言を仕組んだ玉井弁護士の言葉から、ミッチイが自動車事故で急死した百万長者徳丸氏の遺産相続の重大な証人であることがわかった。真犯人を追求する京介のもとに脅迫状がとどき、そのアパートで芥川が何者かに射殺された。そしてその犯人として、暗黒街のボス郷田があげられた。彼は徳丸夫人のもとの夫で、保釈中の身にもかかわらず旅行をしたのをミッチイに知られ金をユスラれたためこれを殺し、それを聞いたと思った京介を狙い、誤って芥川を殺したというのである。ところが、事件が解決、乾杯した京介の部屋からもってきたウィスキーに毒が入っていた。故意に殺されたと思われていたミッチイは実は誤って殺され、芥川こそほんとうに殺されたのだ。そして殺したのは千津だった。千津は離婚の慰謝料としてもらうはずだった株が暴落したので、夫を殺してすべてを手に入れるつもりだった。そしてあくまでも真相を追求するという京介まで殺そうとしたのだ。毒をあおった千津は、京介に、罪ぶかいわたしを深くうずめて--といい息たえたのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5久しぶりに観た若尾文子主演作

2023年9月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

若尾文子主演のこの映画、久しぶりに観たくなって、DVD購入して再鑑賞🎥 前回観たのは神保町シアター、当時は未ソフト化のレア作品だったが、現在はDVD化されている📀 この映画、井上梅次監督らしく、ミステリー・タッチでテンポ良く進むドラマであり、なかなか面白い。 初見時には、たくさんの登場人物を把握して物語理解に懸命だったので気付かなかったが、観直してみると、殺人事件や犯人探しなどを進めていくあたりが、セリフで説明されているところが多くて、小説のような映画だった気がする😅 また、冒頭タイトル場面で「わたしを深く埋めて」とともに「Bury Me Deep」と英語タイトル表記あり。 物語は、弁護士の中部=なかべ(田宮二郎)が九州旅行を予定繰り上げて東京に帰ってくるところから始まる。すると、彼の部屋に見知らぬ下着女性が彼を待っていた。そして、彼は、このいたずらは幼馴染の芥川(川崎敬三)の仕業だと思い込んだ。芥川は妻=千津(若尾文子)と離婚しそうなのだ。 中部が下着女性に服を着せてタクシーに乗せて追い出すと、警官がやって来て「あんたがタクシーに乗せた女が死んだ」と言われて、女性が飲んでいたブランデーが…。 そして次々と中部の周辺で奇妙な出来事が起こるのだが、中部は千津とイイ仲になっていく。そして、中部の身代わりに芥川も射殺されたりしていくのだが、実は………😱 個人的には、この映画、若尾文子目当てで観るので、「若尾文子は和服も洋服も似合う綺麗さだ…」とか「カラー映画でよかった」とか思うばかり…😍笑 殺人ミステリー映画を期待された向きには「ちょっと…」かも知れないが、自分には若尾文子主演作なのである💕 なので、オッケー‼️(笑) <映倫No.13214>

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たいちぃ

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