平成狸合戦ぽんぽこのレビュー・感想・評価
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アニメ最高傑作と思っている。 ただのファンタジーではない。今は亡き...
アニメ最高傑作と思っている。
ただのファンタジーではない。今は亡き高畑勲先生の傑作と言うだけでなく、声優陣が故柳家小さん師匠から故古今亭志ん朝師匠まで。
そして、何から何まで、我々日本人にとっては、温故知新として『悲しくさせるアイロニー』が生きている。
一つ一つのカットも『ある街の物語』の様にアニメとして生きている。林家三◯師匠の『源平合戦』をリスペクト?
死出の旅
『ショーシャンクの空に』を星4とし評価しています。
ストーリー点 ★★★★
演出点 ★★★★★
映像点 ★★★★
音楽点 ★★★★
高畑勲節点 ★
総合 ★4.5
改めて見たが
ジブリおもろランキングを更新したかもしれない。
中学生の頃見た程度では「環境破壊ダメ、絶対」程度の浅いメッセージ性しか受け止めきれていなかったが大人になって見返すと特筆すべきはメッセージ性よりも演出だと思う。
ある程度余白を残しつつも何を示唆しているのかは明確に伝わった。
特に死出の旅に出るシーンから来る虚しさと迫力は「これが高畑勲」と思わせた。
『火垂るの墓』よりもこちらのほうが数倍涙腺に優しくない映画だと思った。
耳が痛い心が痛い
楽しそうなタイトルで可愛らしい狸たちがファンタジックに奮闘するが、現実的というか現実そのままのお話だった。
狸たちが純真で面白おかしくやってくれなければ、飢餓や事故で苦しむ様子をもっと切に訴えてくる感じであれば人間として見ていられないかも…。
でも、開発事業を無事に止めて永遠に都市が発展しませんでしたという結末だとあまりにも不自然なので、この終わり方しかあり得なかったと思う。
人間も他の人が欲しがるような価値のあるものを作り続けないと生き残っていけない。
どうすれば良かったのか、これからどうなっていくのか分からないので
結局罪悪感は持ちつつもこれからも人間第一の過ごしやすい世界を作っていくんだろうな。
心苦しくて若干苦手な映画かもしれない。。
独特のリズムのお噺
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多摩地区を開発する人間達のせいで自分らの住む山が無くなりそうな狸。
どうにか阻止しようと、街中で化けて妖怪ショーを行う。
これで怖がって誰も寄り付かなくなる予定だったが、
建築予定のアミューズメントパークの社長が自社の広告だったと嘘をつく。
これで勝手が違ってしまい、機動隊と衝突して玉砕する者ら、
当てもなくどこかへ去って行く奴ら、化けて人間と共存する奴らに別れた。
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ほとんどがナレーションだったため、細菌を撲滅しながら見るには
かなり見やすい映画だったということになる。
まあテーマは人間の身勝手な自然破壊への警鐘であって、
確かに狸の立場から見るとそのひどさには目を覆いたくなるな。
一生懸命に生きてるんです、動物達も。
平成の頃から気になっていたけれど、令和の今やっと観ました(笑)
2時間が長く感じた…面白いんですけどね…
30分ぐらい切って、短く濃密にした方が、より良いと思います。
いや面白いんですけどね…けっこう…
いい作品だと思うし。
メッセージ性が強いです。
一生懸命に生きてるんです、動物達も。
ますます、人間がキライになります(笑)
70点ぐらい。
元々は人間と共存していたたぬきが、人間の都市開発によってすみかを追...
元々は人間と共存していたたぬきが、人間の都市開発によってすみかを追われ、人間に立ち向かうお話。
それでも人間には敵わず。人間の現在の豊かな暮らしは環境破壊や様々な犠牲の上に成り立っていて、いろいろ考えさせられる映画です。
それでも健気に生きようとするラストのたぬきたちには元気がもらえる。
高畑勲作品の中でいちばん好き。
悲しくて泣いてしまった
運動の挫折の話で、悲しかった。それでも生きていくんだね。
化学や妖怪パレードの演出、たぬきのしぐさはとにかくかわいい。
ふとした瞬間に自然を思い出し、楽しく踊るしかない。
今となっては多摩ニュータウンも衰退して、やがてまたたぬきが帰ってくるのかも。
保田道世さんの名前を見つけるエンドクレジットが楽しい。
一分の隙もない大傑作。語りと映像と音響のリズムが気持ち良くて映画館で見ていて高揚が止まらなかった。かぐや姫のあのシーンとか思い出したけど、ファンタジーを通じてちゃんとリアリティーを挟み込む細やかな演出に感動してしまう。ケモノとしての捕食、春の季節のサカリの追いかけっことか、狐たちの妖艶さとか、人の死とか、映像を通して魅入ってしまうシーンが楽しかった。
狸(飛べ)狸(飛べ)きっと飛べるよ(飛べ×4)
映画館では未鑑賞
金曜ロードショーやDVDなどで何度も観た
今回久々に鑑賞
監督は『思ひ出ぽろぽろ』『かぐや姫の物語』の高畑勲
ノスタルジックな社会派ファンタジーアニメ
社会派といっても宮﨑駿アニメにありがちな少々堅苦しいテーマ性は感じない
なんとなくだが作り手もわりと遊び感覚で楽しく制作したことが伝わってくる
妖怪大変化のシーンでこっそりトトロやキキやポルコやタエ子が登場するシーンはその典型
ジブリなので声当ては芸能人中心だがわりと本職も参加していて脇を固めている
今は亡き清川虹子が一番印象に残った
狐のジャストミートも案外良かった
落語家が多いせいか「玉と砕ける玉砕」とうまいこと言うこと多い気がする
狸の住処でもある多摩丘陵のニュータウン開発に反対する狸たちが人間たちを化かして追い出そうと奮闘する話
多摩と玉をかけているんだろうか
エンドロールの上々颱風が良い
狸には写実的なものと擬人化したものの2種類あると記憶していた
しかし暫くぶりで観るとそのほかにもう1種類いや厳密に言うと2種類存在した
作り手にはそれなりの意図があり決して手抜きじゃないんだろうけどそれでも手抜きに感じてしまった
コンビニとかで漫画やアニメの手抜きを取り上げる本が売っていることがあるがちょうどあんな感じだ
あまりの不快感に記憶の中から消去してしまったんだろうか
少なくとも僕はあれらが好きじゃない
あと交通安全の訓練はリアルでも是非実施してほしい
なぜガードレールの下から突然飛び出してくるんだ
田舎の舗装道路はどこでもそうだろうけど轢かれてる動物はダントツで狸が多い
轢いたわけでもないのに多少なりとも自分も心を痛めるのだ
その度にこの映画を思い出してしまう
高畑勲がんばりすぎだよォ。
多摩ニュータウンの開発により住処を追われたタヌキたちが、山野を取り戻すべく人間へ戦いを挑むファンタジー・アニメ。
監督/原作/脚本は『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』の、アニメ界の巨匠・高畑勲。
企画は『となりのトトロ』『魔女の宅急便』の、アニメ界の生きる伝説・宮崎駿。
主人公である正吉の妻、おキヨの声を演じるのは『3-4x10月』の石田ゆり子。
「俺が豚をやったんだから、高畑さんにはタヌキでやってもらおう!」という宮崎駿のノリで始まった企画。
嫌々ながらも承諾した高畑勲は、山野を切り拓いて作り上げた新興住宅地「多摩ニュータウン」に目をつけ、人間と自然の対立と共存をテーマに作品を作った。
子供の頃に観てガッカリしたジブリ作品のNo.1が本作だった😅
間抜けそうな見た目のタヌキ達が出てくるから、てっきり楽しいアニメかと思って見てみると、なんか重いし暗いし難しいしで、「うーむ…。」と子供ながらに唸ったものである。
改めて見直しても、正直感想は変わらず。
自然と人間の関わりは、高畑勲が一貫して描いているテーマではあるが、本作はイデオロギーが前に出過ぎていて説教くさい。
プロデューサーの鈴木敏夫曰く、公開日に間に合いそうになかったため、終盤の絵コンテを10分程カットしたのだそう。その結果、「自然は大事だ」というありきたりなテーマだと受け取られてしまう作品になってしまった、と語っていた。
鈴木さん的にも、ちょっと失敗したな、と思っているようです。
タヌキと人間の対立は、そのままの意味で捉えることも出来るし、若き日の高畑・宮崎が奮闘した労働争議のメタファーと捉えることも出来る。
タヌキ=共産主義、人間=資本主義という見方も出来るだろうし、タヌキが置かれている状況を、虐げられているアニメ業界人に置き換えることも出来るだろう。
色々な見方が出来る二重・三重の構造になっているが、だからといって説教くささがなくなる訳ではない。
敬愛する妖怪漫画家・水木しげる先生らしき人がコメンテーターとして出演していると思ったら、ちゃっかりクレジットに名前があった。流石妖怪研究の第一人者👏
クライマックスの展開だけは結構好き。
タヌキ達が昔と変わらずどんちゃん騒ぎをしているが、カメラが引いていくとそこがゴルフ場のど真ん中だとわかる。
このなんともやるせないエンディング…。とはいえ、そのやるせなさの中に、人間界でも逞しく生きる野生動物たちのしぶとさが描かれているようで、なんとも不思議な感覚に襲われる。
アニメーションのクオリティは決して低くないが、『紅の豚』や『もののけ姫』などの公開時期が近いジブリ作品と比べるとかなり劣っている気がする。
宮崎駿監督作品ではない『耳をすませば』と比べてもなーんか微妙…😣
観ていて息が詰まるような堅苦しい真面目なアニメ。
もっと肩の力を抜いた、気楽で楽しいアニメでも良かったのに、と思うがそれでは高畑勲が作る意味がないか…。
多分日本アニメ史上最もキンタマが描写された作品。
タヌキのキンタマが見たい人にはオススメ🟡
※
製作費:12億〜13億円くらい?
興行収入:45億円。
=ヒット。
ナレーションが多すぎる
ニュータウンの開発が進む多摩丘陵。自然の破壊に憤る狸たちは工事を阻止するために決起し…。
高畑勲監督作品。過度なナレーションの使用に意外性はあるが今見るとやや冗長に感じてしまう。定期的なお祭り騒ぎ感とストレートすぎるメッセージ性は良かったです。
共感・理解がやや難しいために過小評価されているが、名作
高畑勲監督バージョンの 『トトロ』。
宮﨑駿監督は『トトロ』で まだ自然がたくさんある昭和28年を舞台にしたため
自然と人との共存において 希望を描けた。
ラストシーンは(このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。)
しかし、
平成に入り 自然破壊がどんどん進み もう希望が消えそうな時代で 同じテーマを描くと、
「俺がトトロを描くと、こうなる」 と高畑勲監督が語ったという作品。
自然破壊の社会問題をテーマにしつつ、風刺や皮肉が強く、見るのに頭を使うので、
あまり小さな子供には向かない。小学校高学年から大人向けだ。
普通なら、自然破壊する人間が悪なら、 殺される野生動物たちは善として描くのに、
たぬきたちの姿に 人間の愚かさや 矛盾を投影して描いてるから 正直ややこしい。
テロリストのように手荒な手段ととるゴンタ達や、
仲間がけがしても 命すら落としても、 涙をこらえてるのかと思いきや笑いをこらえてしまった 浅はかで愚かなたぬき達。
闘いが終わった後、人間に化け(そこまでは良いが) 不動産屋となり儲けて、かつての仲間たちを裏切り死に追いやるたぬきまでいる。
虚しさが漂う。 これらの醜い姿はみな、 人間の姿を投影している。
かなり皮肉的に描いてるから、 普通なら「ここが感動して泣く場面」となる場面で、素直に泣かせてくれない。
主人公を善なるものとして描かずに 悪なる面も正直に描くのは、高畑勲監督の特徴でもある(『火垂るの墓』 然り)。 簡単には共感できないよう排除され、常に人間社会への懐疑がもやもやとついてまわることで、 視聴者が気持ちよく泣いたり笑ったりできず、エンタメとしての人気が伸びないのだと思う。
しかし、高畑監督は、人気つまり興行収入など気にせず、恐れずに社会問題に取り組み、自分が描くべき作品作りにこだわった。
奥深い作品であることには変わりない。 受け取る視聴者側が、高畑監督の思考レベルについていけてないのだ。これは宮﨑駿作品にも言えることだが、レビューで例えば千と千尋に「意味不明、グロイだけ。話に内容が無い」などと低評価する人が少なからずいる。 しかし、ジブリ作品の理解を深めるには、自分の持てるありとあらゆる知識を総動員し 感受性を研ぎ澄ませて見なければ、作品にこめられた多くの情報やメッセージを見逃してしまうのだ。
また、日本の民間伝承や アニミズム信仰、 伝統文化、歴史などを 知らない外国人には 理解は難しいだろう。 奇妙で想像力豊かで面白い、とは感じられるだろうが、 元ネタを知らないと面白さや深みに気づけないことや、情報過多になり疲れてつまらなく感じてしまうことがある。勿体無い事だが。
監督自身はこの作品を 自分なりの『トトロ』と言ったが、 私の感想としては、『千と千尋の神隠し』のように日本古来のあらゆる伝承を織り交ぜて コミカルに描いた『もののけ姫』という方が近いかなと思う。 もちろん『トトロ』のラストシーン(このへんないきものは…もういない)は重要なテーマとして要素に入っている。 『もののけ姫』の荘厳で神話的な語り口に対し、 こちらは落語の語り口でとても軽妙な雰囲気だが、「人間の業の深さによるシシ神退治」と同じテーマが描かれている。
そしてこの『ぽんぽこ』は、『耳をすませば』と直接つながっている。同じ舞台だ。
たぬきたちが「俺たちのふるさとを返せー!」と死んでいった場所、ここは 実在の場所 多摩ニュータウンとなり、
ほんの数年後、『耳をすませば』のしずくたちは たくさんの野生動物たちのしかばねの埋まった土を踏み、
生まれた時から「大自然」なんて無い世界、だから 「ふるさとってよくわからないんだ」とつぶやき、
「♪コンクリートロード、山を崩し 谷を埋め…」 と自虐的に替え歌を歌う。
それでも、友達やすきな人と出逢い ともに成長していくこの場所が、わたしのふるさと! という決意で 現代社会を生きる人間として「カントリーロード」(故郷への道)を歌うのだ。
私は このつながりに気づいた時に初めて、『耳をすませば』に感動することができた。
やはりジブリ。 原作者の作品の設定を はるかに超えて より深いものにしてくる。
いまひとつ作品を楽しめなかった…という人も、もう一度リベンジして、この作品にこめられたメッセージを感じ取ってほしいと願う。
社会問題も描いている
幼少期に父と一緒に映画を観に行った映画。改めて観るとさすがジブリと言いたくなる。社会問題に訴えており、内容もアニメながら深いもの。都市開発中の多摩ニュータウンという自分の身近な土地で起こっていたことに親近感が湧いた。
ジブリの中では主張がはっきりしている作品
自然破壊や都市開発に対してはっきりと懐疑的な主張を打ち出しつつ、その理由や背景を当事者の動物達の目線で、観ている者が共感できるように伝える作品。
社会的なテーマを取り扱いながらも、俯瞰ではなく個々のタヌキの人生や家族の事情が描かれており、動物相手だと想像力がわかない人でも、取り返しのつかない事をしている実感が湧く。
「タヌキが“消えてなくなった”ってやめて貰えませんか?化けて消えられるタヌキはまだ良いんです、ウサギは?」とカメラ目線で投げかけてくるタヌキにはっとする。
作品に浸る中でタヌキの心情を想うとほろりとするが、人間の暮らしからうまく生きる術を得られない、非雑食のウサギや他の動物達はタヌキより更に大変な思いをしている。言い出せばキリがなく、ありやとんぼのためにでも住居建設をやめねばとなると極端な気がするが、どこか小さな事でも一か所人工的な手を加えれば、それは「生態系を壊す」に等しいのだと自覚をさせられる。
故郷を襲われ、仲間が命を落とし、、それは過激派が出てきても仕方がない。国土を巡る紛争と全く同じだが、片方が圧倒的不利な状況。
それでも、変幻へんげを武器に、互角でないにしろ爪痕を残せたタヌキ達の団結力と工夫には頭が下がる。
多摩ニュータウン、相模原市藤野町、町田、、実在する地名が沢山出てきて当事者意識を持ったあとの、化けられない並のタヌキ達が宝船に乗り死出の旅へと集団自決する描写。歌とともに明るく描かれているが、人間界に化けて馴染めるタヌキすら現実には存在しないとしたら??人間は自分達の快適な暮らしのために、ただ生き物を大量殺戮しているのと同じこと。
時代が変わってもタワマンやら新たなる建設は止まらないが、せめて、建てる建物は長持ちする品質で、リノベーションしながら大切に長年使用されてほしい。
妖怪パレードの不気味すぎず美しさ楽しさもあるアニメーションがとても見応えがあり、ジブリってすごいなと感じる。
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